心理的安全性を謳う場で技術的な間違いをどのように指摘するか

心理的安全性を謳っている場で、議論している技術的内容についてある人が技術的に間違った理解や発言をしているとする。この時その人に間違いを指摘する時の反応としては大きくは次の3パターンに大別されると思う。

・指摘したことが受け入れられる

・指摘することはできるが相手や場が受け入れない

・間違いを指摘することの声があげられない

指摘したことが受け入れられればその後の議論もスムーズに運ぶだろうし、それは心理的に安全な場として発言している人にとっても指摘する人にとっても機能している。この時、受け入れられるというのは、間違いの指摘がすぐに理解され納得されるということではなく、指摘したこと自体が否定されずに相手や場に受け取ってもらえるということである。

一方で指摘することはできても相手や場が受け入れない場合は、お互いにとって必ずしも心理的安全な場ではなく、単に言葉だけ心理的安全な場と謳っているだけで表面的な心理的安全ということになる。なお、間違いを指摘できるが相手や場が受け入れられないときは、そこに複雑な問題が絡み合っており、まずはその問題に光を当てる必要がある。

さらに、間違いを指摘することの声があげられないとすると、その場は指摘する人にとって偽りの心理的安全である。この場合、議論している技術的内容よりも先に、指摘しようとする人が声をあげられないことの背景に潜むものに目を向けて取り組む必要がある。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?