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当事者のための組織開発実践を学び合いたい

私は組織開発の勉強を始めて10年近くが経過する。Tグループに参加してから組織開発を知り、会社員として働いていたことやそれまでも組織について考えることが多かったことからか、組織開発の必要性を感じ勉強やトレーニングを重ねてきた。組織開発を学んでいると、外部のコンサルタントや研修講師などの組織外部の人が多い印象である。組織内部であっても、人事部門や教育部門など、間接部門系の人たちが多く、直接部門であっても課長や部長などの管理者である。私のような直接モノづくりに関わる一介のエンジニアはほぼ皆無である。(私は組織開発実践者を下記のように分類している。)

OD実践者の分類

そのためか、日本で行われている組織開発のトレーニングや研修は介入対象組織外部の人を対象としているように思う。(下記赤丸の部分が対象)

OD実践者の分類_追記

例えば、メーカーであればモノづくりを実施しているのは現場の作業員や、設計者や開発者などの、いわゆるエンジニアリングチェーンやサプライチェーンの末端の人たち(当事者)である。組織開発はそれら介入対象組織外部の人が当事者に対して変革を促すアプローチであると言える。

一方、これまで私が受けてきたトレーニングの中で、対象組織外部の人たちが当事者になりうることはないと感じている。また、実際の現場や仕事の中においても、対象組織外部の人たちは、契約の中だけの関係であり、最終的に当事者以上の責任を果たすことはない。具体的には、当事者の変革をサポートはしても変革することに最終的なコミットはしない。すべて当事者次第として一線を引かれる。これは、当事者側からすると外部の人たちに対して決して信頼に足ることのない大きな壁である。

では、どうするか。私は組織開発は現場を変革する大変有効な手段や考え方だと思う。であれば、当事者が当事者のために組織開発を実践できれば外部に頼る必要がないというのが私の結論である。そのために私は学び続けているし、現場にこだわり実践を続けている。

組織開発の領域において、当事者の人たち、特に私と同じ技術者が少ないのはとても残念である。また、当事者が組織開発を実践していくためには多くのハードルがあるにもかかわらず、それを支え合うコミュニティや当事者に特化した勉強会やトレーニングがない(と思う)。

そのため、私は当事者自身が当事者のためのコミュニティーを作り、勉強会や相談する場をつくりたいと思っている。同じような志を持つ方がいればお声がけいただければ幸いである。

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