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高級酒と全く同じ味の合成酒が出来たなら、高級酒はどうなる?

#田端大学 にてこんな記事と問いかけが

【高級ウイスキーやワインが完全に人工で合成できるようになったら、高級酒の市場はどうなる?】※結構抜粋

高級酒と言えばワインを思い浮かべる方も多いと思います。

もうmまもなくボジョレーヌーボーも解禁ですし。
ちなみに今年のキャッチコピーは

理想的な条件の下、すばらしいヴィンテージへの期待高まる

ちなみに昨年のキャッチコピーは

酸味と果実味とタンニンが見事なバランスで整っている
今世紀最高の出来と言われた2015年を彷彿とさせる芳醇さがあり、
溌剌さとエレガンスさも兼ね揃えている

勝手に解釈すると、

「昨年はかなり最高に近いよ。今年はそこまでじゃ無いけど。
気候がよかったから、数十年後、すげぇ美味くなるかも。買ってね」

だと思います。違ったらすいません。

私は「毎年、美味い」でよくない?と、考えた時期もありました。
ですが、これには意味があるんです。

ワインの味は、毎年のぶどうの出来に左右される

ってこと。その違いむしろを楽しむものなんですよね。だから毎年注目する

では、日本酒の場合はどうでしょうか?
毎年出荷される時に、キャッチコピーで盛り上がったりはしません。
それはなぜか?

日本酒は、毎年同じ味になるよう、厳格に調整している

からです。杜氏さんが米の出来、発酵具合、温度、湿度などから
繊細に作りあげているんですね。


毎年、ぶどうの出来に左右され、味が異なるワインなら

「俺が生まれた年のフランスは、豊作だったんだぜ。
だから、このワインは格別の味がするはずだ」

なんて、カッコつけたいし


一方、杜氏の厳格な腕により、味が毎年同じの日本酒でも

「そうそう。この味。変わらずに美味いね〜。
みんなと楽しく呑んだ昔の思い出が蘇ってくるみてぇだ」

なんて笑ってたい


これ、どっちが上とかじゃなくて、
違いを楽しむ事が大人の醍醐味なんだと思います。


だいぶ本題から逸れましたが、お酒って高級になればなるほど、

「味」よりも「シチュエーション」の方が大事なんですよね


誰と、お酒を飲むのか。
その酒を選んだ意味とは?
どんなメッセージを込めたのか。

大事なシチュエーションを彩ってくれるツールが、
「商品の裏にあるストーリー」なんです。


ストーリーの無いお酒で深みのある大事な会話なんてできますか?
ツールとして「足りない」

数十年前のフランスで実るぶどうに想いを馳せたり、
数十年前と変わらぬ味に思い出が蘇ったり。
ストーリーはそのシチュエーションに華を添えてくれるのです
合成酒にそれが出来るでしょうか?

さて、今回のお題
「高級酒を完全に再現できる合成酒が出てきたら、市場はどうなる?」

私の見解は、

「本物の高級酒を補完する役割を果たす可能性はあるが、
本質的にとって変わるものになり得ない。」

です。

「大量生産!出来立てホヤホヤの30年ものワインの味がするお酒みたいなもの」なんて、デートで出したら笑われちゃうよ

でも、合成酒の市場が無いって話じゃ無いですよ。もちろん、めっちゃある。

例えば「試飲」。高級酒では「試飲」は出来ないですからね。
合成酒で試飲して、高級酒を購入する。という事も出来るようになるので
高級酒の市場は拡大すると思ってます※本がネタバレした方が売れると同じ

例えば「料理酒」。お酒が主役でないものに対しては合成酒でいいよね
となるかも知れません。この合成酒でプロの味!的な

高級酒が手に入らない人は、ふつうに買うと思いますし
合成酒が安く提供できるなら、競争環境はさらに激化するでしょう。

私の希望としては会社帰りとかに同僚と「せめて味だけでも〜」
とか言うのも良いかな。なんて考えてます

では、また〜

Twitter @cadomasa

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