さようなら、小田急線
noteを始めてみた。ツイッターでいつもみたいにもごもご140字×5みたいなツリー作ってるよりましかと思って。
「ご自由にお書きください」
の文にちょっと驚いた。自由な場所だなあ。ご自由に書かせていただきます。
ところで私は今、小田急線に乗っている。いつもみたいに、いつも聞くRex Orange Countyを聴きながら、いつもは乗らない時間帯に、いつもと違う乗り換え。あ、川。いつも思う。この川は綺麗だ。いつも小田急線に乗っているとこの川を渡る時にハッとする。名前も知らない。勝手に二俣川か二子玉川だと思ってた。今グーグルマップを開いてみたら多摩川だった。そうか、お前、多摩川だったのか。
今夜、知らない人間に会いに行く。7月くらいから惰性で続けているアプリ。例えば喉乾いてるときとか寝起きとか、何かを埋めるみたいにスワイプしまくってみる。知らない顔から挨拶がくる。
「こんにちは」「初めまして」「よろしくね」「顔タイプ」「おっぱいデカいね」「この犬なに?」「大学生?」
なんとなく分かってきたことだけど、みんな顔なんかあんましみてないんだなあ、これ。前にマッチしたことのある人とまたマッチした時に、前と同じ文が届いたことでそれを確信した。その人は全員に「かわいい好き」と送っているんだろう、今も。
この前凄く仲良くなれたと思った男の子からは今日ドタキャンされて連絡が取れなくなった。なるほどそういうもんか。
やっと「セカイの理」的なのを理解しだした。なるほどだから自分はこんなに微妙にすり減っているんだな。消しゴムかな、と思った。消しゴムみたいなすり減り方をしている。何が減ってるのか分からないが、確実に何かがこう、物を消すごとにちょっとだけ黒いカスを撒き散らして静かに減ってる。
もったいないなあ、と思う。
今月末、この町を引っ越す。この町、というほど親しんだわけじゃないが、とにかく、小田急線沿いから私は解き放たれるわけだ。もうあの地獄みたいな満員電車には乗らないだろうし、多摩川の夕焼けも見ないだろう。それと同じみたいに、真っ黒の消しカスを、引っ越しの時に出るどうでもいいゴミと一緒に捨てれたらいい。なあ。
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