麦本三歩の好きなものコミカライズが良すぎたという話


コミカライズ版『麦本三歩の好きなもの』

文庫版表紙に完全にイメージを引っ張られてたせいで漫画版の表紙にちょっと違うかな?なんてことも少し思ったけどこれくらいが三歩のリアリティかも。文庫版表紙のが垢抜けてて軽やかでキャッチーさを感じるんだよね。文庫版表紙としてはきっとあれが正解だけどコミカライズならこのタッチの方が断然良い。適材適所。
コミカライズ版の三歩、若干芋臭くてそこが愛おしい。それどころか原作でイラッときたりスベってるように感じた部分も漫画だと気持ち良く読めたりもした。

図書館メンバーの容姿も完璧にイメージにハマった。怖い先輩とかかゆいところに手が届くような描き起こしでこれが見たかったんや!となった。あと、私の乏しい想像力だと優しい先輩とおかしな先輩の容姿がイメージ被ってしまっていたけど、バッチリ描き分けされてて感動した。おかしな先輩のキャラデザが今となってはこれしかねえって感じなんだけどこちらが思いつかなかった角度から正解を提示してくれてた…
内容というか漫画への落とし込み方も、文章ならではのまどろっこしい部分を上手く漫画という形に要約していてとても良かった。忠実でありながらバカ真面目に小説をなぞっているだけではないというか…
なんか小説をコミカライズするという点でこの漫画120点だなと思った。
別に派手なことは何もしてないし私が勝手に感動してるだけなんだけどなんかすごい良かったんだよね。

この勢いでアニメ化もしてみて欲しいなあ。きっとアニメはアニメに適した表現とか脚本の運び方があるんだろうな。

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