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No-26 結露はなぜ発生するのかがわかると省エネが身近になる

プライバシーは摺りガラス、曇りガラス

共用廊下に面したお部屋の窓は摺りガラスや曇りガラスが採用されます。
透明ガラスに比較すると採光性は劣りますが、プライバシーの観点からの配慮です。
また、防犯性を高めるために面格子枠を取付けることが一般的です。
摺りガラスは、ガラス表面に細かい傷をつけた板ガラスです。
曇りガラスは、透明なガラスの片面を金剛砂と金属ブラシで不透明に加工した板ガラスです。
どちらも強化ガラス、合わせガラスなどに処理することもできます。

以上が前回からの続きです。

室内環境

室内環境は居室の生活環境のことです。
過去にマンション管理士の試験に出題されてことがあります。
「温度」 「湿度」「気流速」「表面温度」「着衣量」「代謝量」の6つの要素があります。
特に前半の4項目は建物や部屋に関連する要素「温度」 「湿度」「気流速」「表面温度」です。
基本的な数値ぐらいは頭に入れておきましょう。

温度

冬において温度が20度前後であり、夏の場合は温度が28度前後

湿度

湿度は40~50パーセント

室内気流

秒速0.1~0.2メートル

表面温度

表面温度は居室の壁や床や天井の表面温度のことです。
室温と同じが理想ですが、冬場や夏場は外的温度の影響を受け室温と異なります。
特に窓は外的温度の影響を受けやすく省エネのが重要とされます。
これらが快適環境の目安です。

以上国際エネルギー機構が定義より

前回、No-25で複層ガラスを説明しました。
特に省エネガラスは注目されています。
2種類あったことを覚えていますか。

こんな設問が予想されます。
省エネガラスは外気、居室に接するガラスの内側にLow-e金属膜を形成したガラスを用いることで熱の侵入の遮断と放熱を断熱を行う。(〇)

試験問題はトレンドを重視します。
国土交通省が推し進めるが省エネ事業をマンション管理センターやマンション管理協会も知っています。要注意の知識です。

結露発生のメカニズム

乾いたグラスに冷えたビールを注いだ瞬間に水滴が付着する現象が結露です。

結露が発生するメカニズム

特に冬場は外気が冷たく、居室は暖房と加湿によって一定の湿度がある空気が充満しています。
ガラス表面は外気温に近づくと表面に水滴が付き、結露になります。

省エネガラスを使用する複層ガラス窓は、特殊な金属膜(low-e金属膜)が内側に処理され、さらに乾燥した空気の層があり、外気の熱を伝えにくくしています。
結果、居室側のガラス温度は室内気温と同じになり、結露が発生しません。

省エネガラスを使用した複層窓が結露を防止するわけ

コールドドラフト


コールドドラフトのメカニズム

厚手のカーテンの効果

最近省エネ対策として窓に厚手のカーテンを取付ける方法が紹介されています。
この方法は必ず床までカーテンを伸ばす必要があります。
それにより窓とカーテンの隙間に冷たい空気を閉じ込めることができます。

厚手のカーテンの効果

下に隙間があると効果はありません。
結露に対しては一定の効果はありますが、省エネガラス程ではありません。

次回はマンションの外断熱と内断熱の違いや効果について説明します。

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