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#28 シート防水をマスターしよう

防水には密着工法と絶縁工法があることを説明しました。

シート防水はシートの貼り方によって密着工法、絶縁工法に分かれます。

シート防水の特徴

シート防水の特徴をまとめました。
複数のシートを重ね貼りする方法や積層されたシートを貼る方法がありますが、シート状で覆う点は同じです。

工事費が安く、工期が短い、耐久性もあり、下地の状態に影響をされないなどメリットは多くあります。
既存の防水層が劣化した場合は既存防水層を除去せずにその上を覆うように施工できるメリットがあります。
一方で複雑な形状に対応できないデメリットがあり採用できない屋上も多数あります。

シートの貼り方

シートの片側は接着剤が塗布されています。(この場合は密着工法)
これ以外に機械固定方法があります。(この場合絶縁工法)
この方法は床に鋼材を打込、鋼材でシートを固定します。
鋼材を床に打込む時に大きな音がすることが特徴です。
どちらの方法でも防水面が上になるため、下地の状況を選ばないメリットがあります。
ただし、シート間のつなぎ目の接着は重要で、不完全な場合は雨漏りの原因になります。

シート防水が苦手な屋上

マンションの屋上には臭気筒や排水口があります。
複雑な形状をしているためシート防水は苦手です。

何層にも貼り合わせる必要がある

マンションでは屋上、ルーフバルコニー、共用廊下や階段で利用されますが、ベランダは形状の問題で使われることはまずありません。

シート材料

シート防水に使用される材料は塩ビとゴムです。
どちらも耐久性はありますが、塩ビとゴムの性質から次のような違いがあります。
歩行については摩耗のし易さと考えてください。

見分け方

シート防水は帯状のシートを敷き詰めます。
シートとシートは端を重ね合わせます。
そのため、屋上には特有の盛り上がりが確認できます。

写真からもわかりますよね。
シートは写真の縦方向に貼ってあることがあります。
パラペットも一定の高さまで敷いていることも確認できます。

まとめ
シート防水は以上になります。
シート防水には塩ビシートとゴムシートがあり、平面の防水には適していますが、複雑な形状は苦手と覚えてください。
耐久性も優れていますが、シート自体の厚みが2mm程度と薄いため歩行には不向きです。
特にゴムシートは柔らかいため、摩耗が激しく頻繁に歩く場所では使用が出来ないと覚えてください。

次回は塗装防水、塗布防水とも言います。



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