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No27-外断熱と内断熱の違いを理解する

コンクリートの特性を理解する

マンションのような鉄筋構造の断熱を考える時、躯体を構成するコンクリートの特性を理解する必要があります。
コンクリートは一つの塊として躯体を構成しています。
コンクリート自体、熱を伝える性能は低い特性があり、温まるまで時間がかかりますが、一度温まると冷え難き建物です。

外断熱、内断熱工法を理解する

断熱とは外気の影響をマンション内の居室に伝わる、居室の熱を外部に放出することを防ぐことで、マンションでは外断熱工法と内断熱工法があります。

外断熱は躯体全体を覆いますが、内断熱は居室の構造壁面だけを断熱します。(居室全体の壁を断熱する訳ではない)
ここがポイントになります。

工事費が安いのはどっち

断熱工費は面積に比例ます。
外断と内断の断熱面積は、外断熱の方が施工面積が広いため工事費は高くなります。

結露が発生しにくいのはどっち

外断熱工法が優位です。(重要!!)
その理由は、内断熱工法が居室全体の断熱をしていないことです。
断熱された部分は外壁面に限定されているため、外気の影響はコンクリートから伝わります。
そのため、結露が外断熱に比較して発生しやすくなります。

外断熱工法のメリット、デメリット

躯体を覆うため、熱や乾燥の影響が少なく躯体の保護に役立っています。(コンクリート表面の劣化が起きにくい)
密閉性(気密性)が良く保温性が良い反面、換気に十分に注意する必要があります。

内断熱工法のメリット、デメリット

施工が室内に限定される為、外断熱工法に比べ簡単です。
居室の壁に断熱材を設置するため、部屋が狭くなる傾向があります。

断熱工法によって材質の影響がある

その断熱工法の様に躯体全体を包む工法は鉄筋コンクリートでも木造でも効果は変わりません。
しかし、内断熱工法は断熱される部分が限定される為、使用される材質によって効果が異なります。
鉄筋造は熱伝導性が良いため内断熱は不向きですが、木材であれば熱伝導性小さく効果が大きいと言えます。
そのため、木造の戸建ては内断熱工法が一般的です。

寒冷地に多い外断熱工法

外断熱工法は施工費が高いデメリットはありますが、気密性が良く効率的な室内冷暖房の利用できるメリットがあるため、寒冷地で採用されることが多い工法です。

以上が外断熱工法と内断熱工法についての説明です。
試験では結露と関連付けた出題が多いようです。
それ程難しい内容ではありません。

次回は、基礎について説明します。





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