中の人のつぶやき【02】保身が誠実さを上回った世界に生きる

ちょっと思う事があり筆を…ブログって筆を執るって表現でええんか…w
したためるって表現が適切か…wってことでしたためますねw

先日、10年ぶりくらいになる友人からLINEが来て…仮にこの友人を一ノ瀬君としますが、一ノ瀬君から10年ぶりくらいにLINEが来て
「生きてるか?そろそろ会おうか」って。
一ノ瀬君、高校からの大親友なのだけど、10年連絡とってない訳です。
大親友なのに10年も連絡とらないとかあり得るのかって話ですけど、正確には『大親友だった』が正しい。

10年前、一ノ瀬君と仲が良かった高校の友人ら5,6人で飲んでたのだけど他の連中とはそれほど仲が良かったわけではなく友人の友人くらいの付き合いでたまに遊んでた程度の連中だった。
一ノ瀬君は高校性のとき看護科でその席にいたクラスの違う田中以外は全員看護師だったのだけど、会計時にその中の一人、そいつを仮に二宮君とするのだけど、その二宮君が「誰か領収書いる?」って言うたのね。
その当時、田中は勤め人を辞め独立して間がない頃でもらえる領収書は片っ端からもらってたので「誰ももらわないなら欲しい」と申し出た訳です。
例え友人との飲み会でも仕事に繋がれば経費として使える訳だから何はともあれ領収書はもらってた訳です。
んで、「誰ももらわないなら欲しい」と田中が言うた矢先にその二宮君が
「お前領収書もらうなら全額出せよ」って言いだした。
は!?って思ったのだけど中堅にすらなってない世の中を知らない看護師らは飲みの席での領収書をもらってるシーンって飲みに連れて行ってくれる医者が病院の経費で落とすための「領収書下さい」しか見た事ないわけで懐が一㎜も傷まない魔法の紙だと思ってるということにすぐ氣が付いた。
個人経営と雇われ医師とでは『領収書』の効力は全く違うのだけど彼らはその意味が分かってない。ので、まてまて何か間違えているぞって訂正したのだけど二宮君はそもそも『誰か経費で落としてくれたら俺達の財布傷まない』って腹だったらしく聞く耳持ってくれなかった。
一悶着あーだこーだとやり取りをしていたらなんかすごく険悪に成り次の店行こうぜって空気にもならない。っていうすっごく後味の悪い飲み会になってしまった訳です。
一ノ瀬君も領収書の意味が分かってなかったのだけど、一ノ瀬君も二宮君達のノリでいて田中に忖度する様子もなかった。
その時、一ノ瀬君の『為人』が二宮君と同列になった訳です。
自分の懐を傷めないことに固執した二宮君は田中の言い分は聞き入れなかったわけで「嗚呼…こいつらは自分のことしか見えてないな。」って思ったから「こいつらと付き合うのはやめよう」って思え、その旨を伝えるでもなく一切連絡してなかったら10年の時を経て一ノ瀬君から連絡がきた訳です。
「生きてるか?そろそろ会おうか」って言うた一ノ瀬君に対し田中は
「もう10年になるか」
「あん時にさ、領収書もらったらお前得するやんけ。って流れになってすったもんだしたことが遺憾なんよね。あの場にいた全員の為人が観えた氣がしたのよ。尊厳を持てない人と付き合う氣がなくてさ。」
多分、っていうか確実に一ノ瀬はどれだけ時間が空こうが連れとして連絡したら笑いあえるって思ってたんだろうからむちゃくちゃショックだったろうな。

この2年強、思想がアレコレともちゃくちゃ変わったのもあるのだけど、もともと大事な連れだった一ノ瀬に対してこんなにはっきり言いたいことを言えた自分に少々驚いたのだった。
何であんなにはっきり言いたい言葉を淡々と言えたのか…実は一ノ瀬から連絡もらう数日前に『忖度』について考えさせられることがあったのだった。

一ノ瀬から連絡をもらう数日前、小学校から付き合いのある友人宅に行き…仮にこの友人を三好君としますが、
その三好君宅でたわいもないことをお話ししておりました。

その日は水道屋してる共通の友人で幼馴染の…その共通の友人(幼馴染)を仮に四谷君とします。その水道屋の四谷君はその日の午前中、三好君の家の水道工事をすることを以前から予定していて、本来来る予定だったのだけど三好君が朝起きた時に天気が悪かったので今日の工事を中止した方がよいなと思い四谷君に電話したそうな。
「天気悪いし今日はやめておこう」って三好君。
四谷君は「そうなんよ、天気悪し今日は断ろうと思って」
ってその日の要件だけ伝えて電話切ったのだけど三好君は別件の話しがあったので即座に電話を折り返したそうな。
しかし四谷君は電話に出ず、三好君は「昼から天気回復しそうやけど今更予定入れなおすの嫌で電話に出ないのか?w」って思ったのが率直な気持ちだったらしい。
確かに四谷君はちょっとそういう節があるが憎むほどのことではないので田中も三好君もそんな四谷君を「しょーがねーやなーw」って数10年笑って許してた。
「昼から天気回復する」って事で昼過ぎたらさすがに今から来いともならないから昼過ぎに用事を伝えるために四谷君に電話したら案の定四谷君電話に出たらしいw
四谷君、開口一番「三好君、さっき水道見てくれって連絡があったから今からはちょっと行けそうにないんよ」ってw
いや、三好君は一言も今から来れないかとかも言うてないw
三好君も四谷君が動きたくないのを察してたしそもそも来てもらいたいとも思ってなかったから笑いながら「ちゃうちゃうw別件でな~」って用事だけ伝えて電話切ったらしいのね。
「しょうがないやっちゃな~w」って何てことないさぼり癖のある四谷君を笑って許してる三好君の単なる笑い話を聞いてた訳です。
実は2年前の夏、四谷君のお父さん(輝久)が心臓発作で亡くなっており、四谷君と幼馴染だった田中は家族葬だったにも関わらず参列し49日、一回忌とことごとく線香をあげてきてたのだけど、この夏の2回忌は忙しい中で参列してもらうのは忍びないって事で呼ばれてなかったのだった。んで三好君の話しの中で四谷君出てきこともあり、父、輝久に線香あげに行ってくるか~って思った田中でした。

翌日、仕事が終わり帰宅後徒歩で四谷君宅へ。
四谷君の車がないのでまだ帰宅してないのだろうな思いながらも玄関をガチャり。
「おばぁー!来たぞ~!」
「田中ぁwww来たんか~www」
いつものやり取りである。
四谷君本人が居ようが居まいが四谷君の母とも物心つく前からの付き合いなので我が家か!っていうくらい普通に玄関開けて挨拶が早いか冷蔵庫のビールを開けるのが早いかわからんくらい自然な流れでビール開けながら四谷君のおかんと話してた。
父、輝久も酒好きだったので開けたビールは口をつける前に供え、線香を立てて手を合わせたら輝久から奪いいただきます。
それから腰を据えておばぁと世間話を始めた。

おばぁと話しててふっとテーブルの上にある四谷君の名前が書かれた整形外科の薬に目が行き「四谷、どっか悪いんか?」と尋ねた。
おばぁ曰く「あの子休日ゴロゴロしすぎて腰痛い言うて今朝病院行ってたわ」
まぁ野良の四谷君のことやからありえるな~って思いながら違和感を感じた。
《ゴロゴロしすぎ?》
前日の夕方は水道工事に行っとるって三好君からの情報は?
んんん?なんか変やな…って思って
田中「ん?四谷、昨日もゴロゴロしとったんか?」
おばぁ「前の晩から五木(四谷の釣り友達)が来とってな、釣りに行くつもりやったらしいけど雨が降るいうて二人でうちで飲んどったぞ。んでそのまま五木泊まってまた朝からアイツら飲んだくれとったわ」
・・・田中の知ってる話と全然違うじゃねーか
朝から三好君宅の水道工事するのは事前に決まってて約束あったのに前日夜釣りの予定入れた?・・・いや、まあそれは百歩譲って良しとするが・・・え?何なんあの断り方???
四谷君がちょいちょい素行が悪いのは分かってる。分かってるけどこれって三好君知ったら傷つかへんか?・・・

ってことがあった訳です。
『忖度』や『言い訳』、『保身』のために自分の素行を隠す事って周りの人にすごく不誠実だなって改めて実感した出来事だった。
そんなことがあり「気持ちを誠実に伝えることの大切さ」を再認識した田中は一ノ瀬君に本人がありえへんくらいびっくりするほどの本音をぶつけてみた。という事でした。

そう、この世の中を狂わせているのは『不誠実』なのだと改めて感じた出来事だった。
ホントは身体に悪い添加物まみれの食品をさも危険がないように振る舞う事も不誠実な訳で。
大麻の効能がすごいのに他の薬が売れなくなるから不誠実な薬師療法が広まり、大麻がプラスチックの代わりになる事すらほとんどの民衆が知らないのは石油利権の不誠実さな訳で。
忖度が美しいのは誠実さが前提であり不誠実が前提ではどんな忖度もただの言い訳で保身前提の言葉に過ぎない。
この今の民主主義社会は誠実さが欠けている。
『民主主義』が悪いのではない。不誠実な思惑を基礎に行われている民主主義が世の中を狂わせている。
今の人類にはまだまだ誠実さが足りず、理想としてある『民主主義』ばかり語られ民主主義が優れていると思わされている。
しかし、主義を立てる前にその主義が素晴らしいモノにするための前提である「誠実さ」が欠けているのに理想だけが先走った民主主義は今の人類には扱える代物ではないのだ。

今の学校教育は社会のルールを学ぶ場だ。しかしモラルは蔑ろな訳で。
『モラル』ありきの『ルール』であり、『ルール』ばかり見ているから世の中がどんどんつまらなくて窮屈で価値を失っているのではなかろうか。
根本的に必要なことが欠けているのに薄層で語られる『ルール』ばかり重んじるから世の中がどんどん狂ってきている。
今だからこそ必要な事があるんじゃないか・・・って思った田中は淡々と大親友に何の忖度もない心無く聞こえる言葉を発してみましたw
後悔もない。むしろ「ちゃんと言えて良かった」って心底思ってますw
自分にも他人にも誠実で居たいなと思えた田中でした〇



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