“旅客機内で乗客が出産、客室乗務員が手助け”CNNの報道から
私は機内でお客様の出産を手助けしたことはありませんが、同僚からの話を聞いていると、国際線では意外と思っているよりも頻繁に起こっている出来事のようです。
入社後、客室乗務員になるための訓練では、保安やサービスの他にも、ファーストエイドの訓練があります。
例えば、軽い切り傷や鼻血などへの対応から、心不全、意識レベルの低いお客様、心肺停止のお客様への対応まで、機内で起こりうる事象について、どのように対応するのかを徹底的に訓練します。
フライトタイムが長くなることが多い国際線では、すぐに地上に降りることができないため、特にこれらのファーストエイド訓練は重要となります。
個人的な感想ですが、国内系航空会社に比べ外資系航空会社のファーストエイド訓練は、カリキュラムが充実しておりました。テキストや映像を使って学ぶだけではなく、さまざまなケースを実践的に学ぶ時間が多く、大変勉強になりました。
幅広いファーストエイド訓練の中で、機内で出産のお手伝いをするという訓練もありました。
私が勤めた中東系航空会社では、設備がとにかく手厚く、本当の出産をお手伝いしているかのようでした。
テキスト、教官の話、映像などで分娩について学んだ後、実際に病院や医学部・大学病院などで使われている分娩シミュレーターと呼ばれるものを使い、正常分娩から異常分娩まで幅広く学び練習しました。
今回、記事を読み「もし自分が、このフライトに乗務しているクルーだったとしたら?」と、つい想像してしまいます。
現場のクルーたちは、想像を超える緊迫感の中、とにかく必死で訓練通りに対応されたことと思います。
米フロンティア航空ナイ機長のこの言葉を読み、当該のフライトに乗務していたフライトクルーやキャビンクルーの方々は、訓練を活かし、学んだ通りに対応され、このような素晴らしい結果を導いたのだと、鳥肌が立ちました。
また、この記事によると、生まれた赤ちゃんの名前や性別については非公開とされながらも、“スカイ”というミドルネームが付けられたとのことです。
心温まるニュース、胸が熱くなりました。
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