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BluebeeTC | 短編小説集|雑多版

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ランダムにその日思いついた文章を投稿しています。 僕自身は書きながら深刻になりすぎたりしますが、読者さんには、サーと読み流していただいて、面白いと言っていただける方がいれば、良か…
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#先生

街の廃墟

今回は、奈良への遠足が中止になって、代わりにショッピングに行ったときに思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____  街を眺めていると、ビルの一つに目が留まった。  その建物をよく見ると、壁に亀裂が走っていた。  壁に沿って、緑の植物が掛っていた。  外壁は焦げたように黒ずんでいて、いかにも古い、廃墟という感じだった。    その廃墟のような建物以外は、街は異様に整っていて、そこかしこから新築の屋根が見えた。 「それは何か緊急を要する事態が発生したと

A Cup of Coffee

今回の短編は、家でコーヒーを飲みながら思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____ 「僕たちは偏見と暴力に満ちた世界に生きている。様々な立場の人間がおのおの利害意識を持って、その偏見と暴力を行使し、擁護し、それらを持って人々を煽動する。  例えばワンカップ・コーヒー問題についてはどうだろうか。」とその人は言った。 「つまり、ワンカップ・コーヒー問題なんですね。あの戦いで日本の軍部が犯した人権侵害として取り上げられ、この人権侵害について日本政府は何を