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愛執

初恋の人がいた。


その人はとっても優しくて、真っ直ぐで、いつも私に寄り添ってくれた。


ネットで出会った人だった。でもそんなの関係ない。
私にとっては大好きで大切な人だった。





2022.2月中旬

出会いは旧Twitterのスペース。何となくスペをしていて、初めて彼と絡んだ。面白くて趣味も合う。
それからどんどん仲良くなった。

寝落ち通話も頻繁にするようになって、ちょっとずつお互いの悩みも相談するようになってそれが毎日の楽しみだった。


3.1

「  好きです。俺と付き合ってください。  」

告白された。返事はもちろんYes。
悩みを聞きあったり一緒にゲームしたり、幸せな日々を送ってた。

だけど彼には難点があった

世に言う、" 児ポ "というやつだ。私に体の写真や動画を求めてきたりした。送ることはしなかったが、電話で喘ぎ声を求められたり散々だった。

その時点で振るべきなのは分かっていたけど、私にとって彼は精神安定剤であり、唯一の居場所だった。

依存してた。

だから離れられなかった。



8.24

「  なんなの、これ  」

お母さんにバレた。全部。母はネット反対の立場。

終わった。

ネットで彼氏を作ったことも、彼との会話の内容も全部見られた。

少年サポートセンター?に連れていかれた。
警察、公認心理師、児童福祉司に囲まれながら私はこれまでの経緯を全て説明しなければいけなかった。

トラウマがある事、お母さんの事で悩んでいる事、居場所がなくてネットに逃げた事、寂しかった事。

全部話した。

けれどダメなものはダメ。怒られた。
彼とはその場で縁を切ることになった。

耐えられなかった。涙が止まらなかった。

一番近い存在にいた彼はもう赤の他人で、話すことも声を聞くことも出来なくなると思うと止められなかった。

あぁ、まただ。

沢山の大人に囲まれて冷たい視線で見つめられる。
この地獄の空気感。まただ。

怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。

誰も私を守ってくれないの、?

もう誰も信じられなかった。みんな偽善者。

これは後から知った話だけど、警察沙汰になった後彼は家族と話し合いをしたらしい。
反省してくれるよね、と思っていたけどそうじゃなかったみたい。
その後もほかの女の子に手を出したり浮気をしたり、完全に裏切られた気分になった。





それでも2年経った今も引きずっている。
ずっと依存している。
彼がくれた優しさを忘れられない。


私が愛した彼を忘れられない。

もう一度話したい。


嫌いになれないから余計に苦しい。



こうなるなら初めから出逢わなければ良かった。

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