見出し画像

Calling from the city #2


 この原稿を書いている3月15日現在、コロナウイルスの大流行により高校は休校、緊急事態宣言がすぐにでも発令しそうな、ギリギリな日々が続いています。これが皆さんの目に届く時にはどうなっているのでしょうか。今よりも良い状況になっていることを心から願っています。今回は家の中で何もできない!という時にこれを見る/聞くことがおすすめ!という3選を紹介します。もちろん主観も含まれてしまいますが、触れて間違いのない3つだと思います。ぜひ暇を持て余している方は楽しんでください。

ノットオッケー

画像1

 いきなり大本命。Netflixが2月に世界中へリリースしたドラマシリーズ。1話20分の全7話という非常に見やすいサイズ感。世界中から注目される期待の監督と脚本家がタッグを組み描くこのドラマの舞台は、アメリカの片田舎。主人公はいっつも不機嫌なクラスカーストは中の下くらいの女子高生シドニー。彼女がある日突然、超能力に目覚めてしまうところから物語は始まります。クラス1のマドンナで親友のディナ・シドニーに思いを寄せるクラスメートのスタン、他にも家族や学校を巻き込んで思春期の葛藤や超能力の取り扱いに向き合っていく…というストーリー。

 そう、思春期!とても現代的かつリアルな高校生の悩みが描写されてる(気がする)んです。そこにはLGBTQにも踏み込まれていたり、ブラックジョークや恋愛模様も多分に織り交ぜながら進んでいく物語は筆舌に語り尽くせないほど面白いです。またこれは余談ですが、海外ドラマが社会情勢を映し出す一番のエンタメメディアなんじゃないかと思います。ノスタルジーやエモだってドラマの得意分野だし、尺も長いものは3時間ほどあるし、短いものは15分ほどから。NetflixやAmazon Primeで色んなエンタメに出会えるようになって本当にいい時代だなぁ…としみじみします。

佐久間宣行のオールナイトニッポン

画像2



 ラジオ!皆さんラジオは聞きますか?僕は人格形成に大きく関わっているくらいラジオに助けられてきた人生です。そんな僕が今イチオシしたい番組がこれ。佐久間宣行というおじさんが1時間半喋り続けるこの番組。『佐久間宣行』とは何者なのか?聞いてしらけることなかれ、テレビ東京のただの社員です。しかし社員は社員でも敏腕プロデューサー。最前線で活躍するとてもセンスと実力のある、例えばゴットタンやピラメキーノを作った人です。音楽・映画・演劇…様々なエンタメに詳しいこの人のトークは本当に笑ってしまうほど面白い!社会人としてのブルースや、企画者ならではの時代の流行を見据えた発言にどきっとしたり、リスナーに散々いじられる姿に笑い転げたり、ひたすら幸福な1時間半が耳に訪れます。また、この方が毎週ラジオをすることになった契機には、伝説として語り継がれる名ラジオ「アルコ&ピースのオールナイトニッポン」の存在があるのですがそれはまた別の話…

千鳥のニッポンハッピーチャンネル #1~#3

画像3

  持論ですが、面白い作品には2種類あります。語りたくて仕方なくなるものと、言葉を失うもの。これは明らかなる前者です。

 千鳥がamazon prime videoで公開するバラエティ番組「千鳥のニッポンハッピーチャンネル」にて公開された、大悟が主演・脚本・監督を務めるトレンディドラマ「ロングロード」。これが大傑作なのです。緻密に計算されていない脚本。全体を纏うノスタルジーとどうしようもないダサさ。過去の名作や漫才の動作をサンプリングしながら縦横無尽に駆け巡る恋模様。これだけでもケラケラと笑える作品なのですが、この番組はドラマを千鳥の2人とゲストの北原里英と又吉直樹の4人で感想を言いながら一緒に見ていくという形式なのです。その4人のツッコミが面白くてさらに鋭い。フィクションを見るということ。生活を見つめるということまで視点を持ち込む又吉先生に感服したり、北原里英の素直な反応に共感したり、ノブのツッコミのキレ具合に抱腹絶倒したり、その場で作られていく大悟監督の裏設定を面白がったり、テラスハウススタイルを踏襲しながらテラスハウスをも超えてしまうエンターテイメントとしての強度。必見だと思います。



 今回は家で楽しめるエンターテイメントをテーマにセレクトしてみました。最近「センスがいいとは何だ?」のような話をよく目にします。やっていることに自信がなくなってしまったり、自分よりすごい人に圧倒されたり、そういう時に自分が好きなものを見直す時間ってとっても大事な気がします。原点に立ち返るというか、自分が楽しめることを思い出すというか。。。700年前に書かれた徒然草の時点で「今の名人だってかつてはド下手、無能だなんて言われていた頃があるものだ。続けられるというのが一番大事だ。才能や人徳も、そうすれば後からついてくる。」だなんて書かれています。自分らしく、好きを織り交ぜながら少しずつどんな時もやっていくこと。そのお供にこういったエンタメがあればいいなと思います。僕はまずこの連載を楽しく続けられることを頑張ります!

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?