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特別でないフランス貸し衣装屋の実態


夏の発表会(バレエ教えてる)のための貸し衣装倉庫に行ってきました。

 バレエの衣装は、チュチュや可愛いスカートだけではないのです。

チュチュ

貴族はもちろんのこと、民族衣装、娼婦、メイド、魔女、動物、そのほか禿頭のおじさん用のカツラ、乞食、18世紀くらいの兵隊の服装、ブーツ、帽子も全てと言ってよいほどの種類があります。

18世紀の兵隊隊たち weblio辞書


いま時期わざわざ行った理由

 メールで写真たったの一枚(多くて2枚だけ!)では衣装の色や生地感も分からなく、何度も何度もメールのやり取りが面倒。遠方の人や、いちいち細かいところまで気にしない人以外、zoomやface timeでは無理があるのです。

遠い上に、あまりにもサラッとしすぎで、なんとなく寂しい感が残っていましたが、色褪せもきちんと見ることができて、行ってよかった!と思えて嬉しかった。

 たくさんの衣装がダーッとかけてあります。チュチュの上に着る衣装(短いチュニック)は段ボール(紙!積み重ね)にしまってあるのです。(写真も貼ってない!)「おいおい仕舞ってどうするの」ですよね。

ダンボールよしとしても「引き出し風にすれば、あとあと楽なのにな」と思うのでした。

 こんな保管ができるのは乾燥してるフランスの気候ならではです。

 貸し衣装って実際着回してるから古着ですが、あちこちほつれてたり、フックが取れてたりする衣装もあります。

安いから文句は言えません。日本じゃ成り立たないなあ…と思いながら、まあここはフランスなんだから、と笑顔で仕事。

 とにかく多いから大まかに、まずはPCで探して「こんなの」と実物を見せてくれるやり方。ごくシンプルです。が、フリーズしたり掛けたくないところに時間がかかりました。

シンプルすぎるのに何時間もかけて…でもこんなもんです。

シワッシワ!アイロンかけちゃいけない?
無理よ無理!
温度に気をつけてそっと裏からかけちまう

 
 このままでもいいし、下ににチュチュを着てこれを上から着るのでも。シンプルにチュチュなしかなあ…まっ黄っきですが、舞台ではよく映えると思います。
1週間くらいシャワー室にかけておくと湿度でシワが少しなくなります。


 村に到着するまでの国道では、だだっ広い高原地帯が続いていました。写真を撮りたかったけど、わざわざ止まるには危なすぎ。大した技術もない

 ちょうど休日で日曜日だったせいもあって高速もだーれもいなかったです。
※ ヨーロッパの高速は週末は運送用トラック(冷凍食品や薬いがい)を禁止している


北方面というのもありますが、あんなに車がいない高速初めてでした。

【余談】フランスのことわざ
Il n'y a pas un chat.
日本でも”猫一匹いない”っていう!

女性は世話を焼くのが好きだから、男性がいないと存在しない動物(はい、わたしもイイエ!)という意味もあったらしい 猫は男性名詞なのでそれにかけて、男性がいないと存在しない…誰もいない、ということ

フツーの暮らしでフツーというのか、ただ行って探す仕事でした。
なんの変哲もない暮らしです。

普通の生活をおくれることが幸せです。


目を通してくださった方、どうもありがとうございました。

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