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褒めて伸ばす~声を発するだけで得点ゲットという方式~

全国学力調査のスピーキングの試験結果で、中学三年生の6割が0点だったという話題。

この動画の中で、EXITの兼近が「ひとことでも何かを声を発したら少なくとも1点はもらえるような採点方式にするべき」という内容のことを言っています。

確かに。
一言でも発したら1点、"I agree."とかシンプルでいいので自分の意見を言っただけで5点とか、ざっくり分かりやすく加点してくれると思ったら受ける方も対策のために練習しようかなという気になるかもしれません。

このスピーキング試験は、英語で聞かれたトピックに対して1分考えて、30秒くらいで自分の意見を言うというかなりハードなものでした。

これに答えるためには、
1.英語で聞かれた質問を理解する
2.質問のトピックについて考えて、自分の意見をまとめる
3.まとめた意見を英語にする
という作業を頭の中でしなければなりません。

英語の問題以上に、まず2.の部分については考えること自体が日本語でだって結構大変です。
この動画の中で出されている質問は「プラスチック袋を売るのを止めるべきか否か」という内容で、シンプルなようでいて普段から問題意識がなかったらスラスラとは出てこないようなものだと思います。

確かに英会話はコミュニケーションスキルなので、世界共通の課題について問題意識を持ち、それを表現するということもセットで学ぶべきなのかもしれません。
普段の学校の授業で英語でディベートやディスカッションをしたりしていればこの試験も良いものなのかもしれません。

ただ、この動画の中でもそんな話題が出てますが、まずは日本語でそういったディスカッションに耐えられる力をつける訓練をしているのでしょうか

英検1級のスピーキングテストも与えられたトピックについて自分の意見を言うというものでしたが、その訓練のために世界で話題になっている社会問題についてネットで調べ、自分の意見を用意しておくという英語プラスアルファの学びが大きかった印象があります。

この問題の出し方自体は悪くはないと思いますが、この試験を受ける前提でしっかりとした訓練を子供たちに与えていなければ、英語へのコンプレックスがただ増すだけというマイナスの効果しかないような気がします。

ということで、現状でもしこのような試験を実施するなら、声を発しただけで1点、1単語発するごとに3点ずつ加点されるみたいな頑張りようのある採点方式を取ったらいいのかも、と兼近に大きく同意しました。

実際の英会話もそんなものだと思います。
英語では「沈黙は金」は絶対にありえません。


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