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クラスター社の営業が強すぎる理由、およびCOOが変わる経緯

「clusterの営業が優秀すぎる」

という声を最近よく聞くようになった。

これまでclusterは「優秀なエンジニア集団」と評されることが多かったので、だいぶ印象の変わったものだなと感慨深さすらある。

実際、半年前(2020年3月)に大規模アップデートを行って以降、怒涛のペースで大規模な法人イベント・法人企画にclusterをご利用いただいてきた。

大規模なイベントだけではない。

小規模なイベント向けに、最短即日でバーチャルイベントが開催可能なスターターパッケージというものも販売しており、非公開イベントも含めるとかなりの数のバーチャルイベントが現在進行形で開催されている。

弊社は現在、黒字経営だ。
法人イベントで出た利益をプラットフォームにガンガン投資しているものの、採用がまったく追いついていないという状態ですらある。

バーチャルという死屍累々のフロンティア領域における挑戦において "理想的" と言って過言ではない状況なのだが、本日はこの状態に到達することのできた立役者を紹介したい

弊社の成田暁彦だ。

成田はエンタープライズ事業部長としてclusterのビジネス・アライアンス周りの統括をしており、そしてタイトルの通り、本日付で彼はクラスター株式会社の取締役COOとなった。

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成田暁彦(なりたあきひこ)
新卒で株式会社サイバーエージェントへ入社し12年半在籍。ネット広告営業を経験後、新規事業(子会社)立ち上げ2社を経験。その後、株式会社CyberZ(子会社)で広告部門の営業統括及び、企画マーケ部門、海外支社(SF/KR/TW)の責任者を兼務。2019年10月より当社に参画し、ビジネス、アライアンス全般を管掌。2020年9月より取締役就任。

吹けば飛ぶような小さいスタートアップでありながら、ここまで大きな仕事を連発できているのは、ひとえに成田の存在が大きい。

成田が入社したのは今からちょうど1年前のことなのだが、実はだいぶ前から、ぼくと元COOの岩崎は「クラスター社のCOOになれる人」を探していたという経緯がある。

成田の能力やパーソナリティについては今後の機会に任せるとして、今回は経緯についての話をしようと思う。

ちなみにこれまでは、京都大学時代の友人である岩崎がCOOとCFOを兼任していたのだが、彼の肩書および業務はCFOに一本化され、その高いファイナンス能力やコーポレート管理能力を通じて、引き続き「作る」「売る」以外のすべてを担当してもらっている。

※ 岩崎は経歴的に経理/財務/税務/採用/人事/労務/法務のすべてに精通しているという、スタートアップにとってありがたすぎる「一社に一人ほしい」存在だったりする。彼のクローンを大量に作ってあちこちに放てば、日本のスタートアップ全体の生産性が数倍に跳ね上がるんじゃないかと、わりと本気で思っている。

clusterをやるにあたって、もともとB向けのイベント事業をキャッシュエンジンにする構想は初期からあった。

clusterが最終的に目指す "バーチャル経済圏のインフラ" を構築するのには、時間と金が際限なくかかるということに、会社をはじめてわりとすぐに気がついていたからだ。

作らないといけないシステムが膨大なのだ。
愚直にやっていたらいくら金があっても足りない。

実際、過去に「エンタープライズ事業を立ち上げるぞ」と宣言して社内に少人数のタスクフォースを結成したことがあった。
2018年の夏、世界初の有料VR音楽ライブを達成し、それを仕組み化してVR音楽ライブをたくさん実施するべくひたすら仕込みをしていた頃のことだ。

タスクフォースは色々学びはあったものの、結論から言えば失敗に終わった。
当時のぼくたちは、広告ビジネスの業界理解、大企業とアライアンスを組む力、そしてそれら経験が圧倒的に欠けていたのである。

クラスター社は幸い、国内スタートアップでトップレベルと言えるエンジニアチームが組成できている。そして一社に一人ほしいファイナンス&バックオフィスの鬼、岩崎がいる。
ただ、圧倒的に "攻撃力" に欠けていた。

ぼくはこれを、冗談交じりでじゃんけんに例えていた。

自由自在に作りたいものを生み出せる "チョキ" がある。
必要な資金を調達し、しっかりと整備された安定感ある土台を作れる "パー" がある。
ただ、攻撃的に利益を生み出していく "グー" がない。

グーがほしい。グーがほしい...! グーがほしい......!!!

限定ジャンケン

※ この時期のぼくらの気分は、完全にエスポワールで限定ジャンケンをプレイする人たちのそれであった

という背景があり、当時から岩崎と「将来的に、守備力の高い岩崎がCFOとして "パー" を担当し、攻撃力の高い誰かにCOOとして "グー" を担当してもらうというフォーメーションをはやく組みたいね」という話を毎日のようにしていたのである。

会う人・会う投資家全員に「こういう人がほしい」「こういう知り合いはいないか」ということを聞いてまわる日々がけっこうな期間続いた。

最終的に、投資家で弊社の社外取締役であるXTech手嶋さんの紹介のもと、成田という存在に出会えたことは、クラスター社にとって僥倖としかいいようがないだろう。

ちなみに、成田を口説くときにじゃんけんの話もしたが、当時の彼は話を聞いて快活に笑っていただけだった(笑)。
ぼくの例え話をどう感じたのかは一年経ったいまもまだ聞いていなかったりするので、この記事を読んだ彼の反応を個人的に楽しみにしていたりする。

なにはともあれ、成田はこの一年間で、ぼくたちが過去失敗したエンタープライズ事業の立ち上げを見事成し遂げてくれた。そのことは目に見える実績として、これを読んでくれているみなさんにもわかる形で届いているだろう。そして、現在進行形でより強固で、かつ安定感のある事業・組織作りに奔走してくれている。
全メンバー全会一致、満を持してCOOになってもらったというのが今回の経緯だ。

みなさん、これからクラスター株式会社のCOO成田をよろしくお願いします。


サポートありがとうございます。いただいたお気持ちはすべてクラスター社のおやつと、ぼくの次の文章を書くモチベーションに変わります。