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高齢になった親と向き合う12


わたしが幼稚園の頃の
運動会の写真に写る母は

バチバチにメイクをして
大きいフレームのサングラスをかけ
デニムのセットアップでパンタロンを履き
煙草をスパスパ吸うような人 ← 昭和感丸出し


ジュリーのレコードをかけたり
ラジオを聴きながら
家事をするような人


入学式には
キラキラの着物を着て
主役のわたしより目立ち


参観日には
真っ赤なマニキュアを塗って
綺麗なワンピースを着ていた


本当におしゃれだったのかは
わからないけど
漁港のある田舎の小さな町にしては
“うちの母さんっておしゃれだな“と
思ったのを覚えてる


かと思えば家では
コンタクトレンズを外して
牛乳瓶の底のような  ←  例えが古い
メガネをかけて
何かを悩み考えている人


“父さんのせいだな“と
思ったことも覚えてる
実際にそうだったんだなと
わたしが大人になった頃
母と娘
女同士の会話の中で気がついた


子どもながらに
母は
何かに流されるのを嫌い
自分の思うままに
わがままに生きる人なんだな
と思ったし
強いんだなあ
とも思った

そして
それでいいんだなって
わたしも
わたしのままでいいんだなって


それが今のわたしにもずっとあり

それに何度も救われた


2月末
肝膿瘍が少し良くなってきた

お粥さんを少し食べられた

肝膿瘍がすっかりよくなったら

また抗がん剤の治療をするとのこと

その前に1週間位
自宅に戻れるかもしれない


これ以上悪くなりませんように

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