今日も競馬はよそう?! 第6話:新潟2歳ステークス

 競馬というのは面白い娯楽である。元々は貴族のものであったであろうし、持ち馬の自慢なのだろう。近代でも軍馬が必要な時代があり、馬産も大いに奨励されていたのだと思う。現在はそういう世界ではないのであるが、サラブレッドという人間の手の入った芸術品の品評会のようなものである。最新のスポーツカーも機能品の域を超える価格で取引される。それを上回る値が付けられる競走馬。不思議な産業構造でもある。ブラッドスポーツと呼ばれる競馬においては、騎手の手綱捌きもあるが、やはり競走馬の血統に注目が集まる。人間も一定の運動能力は皆に備わっているが、遺伝的な要素を否定することはできない。競走馬も強い馬の掛け合わせを実施した結果であり、遺伝子的にも速さに関わる部分で強烈なインブリードが確認されていることのこと。そういう血の魅力があるのである。そして自分自身が一番魅力的にしていることは、人に比べて寿命の短さであると思う。競走馬としては数年走るだけであり、引退後は3年もすると子供が走り始める。このサイクル無くして血統が競馬の魅力にはなり得ないのだと感じる。そしてすでに優劣が出始めている2歳戦。しかし、まだまだデータも少なく血統による予想のウェイトが大きいとも感じている。

「と思わないですかね。喜屋武さん」
「お、難しいこと言ってますね。あまり聞いてなかったですよ」
長い独り言ですか。気を取り直し、
「2歳重賞始まるね」
「まあ、そうですね。ようやく2歳というのも慣れましたけど。なんだか貧弱に聞こえますね」
もうずいぶん前であるが、日本競馬も国際的な馬齢に表現を改めた。当時は確かに違和感があったが、最近は全くそんなことも気にならない。
「時代は変わるんですよ。もうじき日本も18歳から大人ですよ」
「中身は変わらないですけどね」
どうも最近の若者を揶揄しているようである。「最近の若いものは〜」というやつである。
私自身も仕事に着いた頃は、上司から同じようなことを言われていたが、20年も経ちその上司から
「最近の若いのは・・・だよなぁ」と同意を求められた時、「そういう年齢になったのか〜以前はその最近の若いの扱いでしたが…。」と思ったところである。
「まあ馬もの中身は変わりませんが、トレーニング施設とか技術が進歩してていきなり結構走りますよね」
「まあ騎手が教えたりするのもあるので、なかなか力通り買えないところですね」
馬の力量は読めているセリフである。絶好調である。
「先週はペルシアンナイト、ズバリでしたもんね」
「簡単な馬券ですよ。グフっ」
照れ笑いも入り上機嫌であるが、本人は安い目が来たそうで、うまみは少なかった様子
「今週はどうですかね」
「福永の馬が良さそうですね」
「ああ、いいよね福永」
あまり騎手で予想をしないが、買うとしっかり来てくれる印象で個人的には好相性。今週は喜屋武さんに乗りたい気分である。
「喜屋武さん好みの馬ですかね」
「2歳はゆっくりいくので最後は大体早い馬が多いですね」
切れるように見えるが、2歳戦はスローの用意ドンのレースが多い。
「福永のクレイドルも人気しそうだね」
「仕方ないでしょう。これは。頭で狙ってみたいですね」
なるほど三連単で高配当狙いのようである。
明日はゆっくりと検討してみよう。


ー今週の予想/関屋記念ー

◎ 2 クレイドル
○ 6 オタルエバー
▲ 1 セリフォス
△ 8 アライバル
△ 5 スタンニングローズ 
△ 3 ウインピクシス
△ 7 クラウドマジック
△ 11 コムストックロード

買い目
3連複2頭軸
2−6-(1,3,5,7,8,11)
の6点で

当たりますように(やめときゃいいのに・・・)

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