価格と価格弾性

1.日用品の価格について
  スーパー、ドラッグストアを回ってみると、同じ商品でも5%~10%
 以上違うことってありますよね。今回はそのあたりの話をしたいと
 思います。

2.卸値、仕入れ値、売値
 1) 卸値:メーカーから、小売りへ直接売るケースは少なく、それを
  取り纏めている、卸業者にメーカが販売する値段。
 2)仕入れ値:上記の仕入れを卸業者から、小売業者が仕入れる値段。
  (業態によっては、卸値という概念は無いかもしれないですね)
  また、製造から直接販売をする場合には、商品原価=仕入れ値と
  考えても良いかもしれないですね。
 3)売値:消費者へ販売する価格。つまりここで一定の利益を出さない
  と赤字になるということです。

3.お店ごとの価格の差
 1)卸値、仕入れ値が必ずしも固定ではないということです。
 2)例えば、物流コスト等が全国一律ではないです。
 3)1チェーン、1店舗あたりで売れる量が多ければ、それだけ
  1個の商品当たりの経費は下がります。
 4)つまり、多く売れ、経費少ないお店では1個当たり仕入れ値が
  下げられそこに割引価格転嫁の余地が上がります。

4.ここで価格弾性
 1)1個の当たりの、商品単価を変えることで、売上数量が変わります。
  売上数量が変われば、1個当たりの仕入れ値を下げる可能性が出ます。
  幾らで売れば、何個売れ、それに伴う利益がどう変わるか。
  これを価格弾性と言います。
 2)私にとっての衝撃は、日々我が家では消費するカルピスの原液が
  私の近所の小売り(子育て世代が多い地域)と会社のある新宿界隈
  (高齢者、外国人、単身が多い地域)では単価で50円程度違います。

5.価格弾性と店舗
 1)それぞれの店舗での、それぞれの販売価格の差は、仕入れ値と
  商品単位の利益の出し方で変わります。
 2)小売り側の視点で見ると、例えば、お味噌のような商品は
  毎日売れませんが、定期的に売れるため、定期的に特売を
  入れることで、仕入れ値を下げても、量を売り利益を確保します。
 3)メーカー側では、自社の扱う商品と同じ棚に並ぶ商品の中で、
  幾らの売値にすることで、期待される販売数量と利益を計算
  したりします。
 4)全国の小売店を見ていくと、本当に自分が日々買っている
  商品の値段が全国ではバラバラであると気づかされるといいます。
  全国を回る人間は、それぞれベンチマークにする商品を
  決めて、価格動向を見るそうです。
 5)市場POSのデータを活用すると、地域ごとの商品単価の差異
  が見えたり、店舗全体のカテゴリ別で見た時に、店舗の収益
  改善の提案も可能になったりします。
  (これが出来るとできる営業マンと言われます。)

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