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黒部ダムに行き、階段を喜んだ

家族三人で黒部ダムに行った。

行きは私が運転して、帰りは夫が運転した。

グネグネと曲がるヘアピンカーブが怖かった。

子供は窓越しに景色を見て楽しそうだった。

扇沢駅では、霧雨が降っていた。寒かったので厚着をしていたからよかったと言い合った。

ダムカレーを食べた。緑色は何だろうと思ったらタイカレーだった。子どもには甘口を上げた。普段全然食べなくて、前日も、朝パンを食べた以外には、マックのポテトとリンゴジュースしか飲まなくて心配したけれど、カレーは七割くらい食べた。

一口食べるごとに「おいちいね」と言ってにっこりし、ほっぺを両手で押さえていたのでとっても愛らしかった。動画で撮っておけばよかった。カレーを食べていたら、まだ切符を買っていなかったのに、時間がぎりぎりになってしまっていたので、夫は一階まで下りて、急いで買いに行った。子供は階段を見つけて「下りたいの、パパ」と言って、パパのところに行きたい旨伝えてきたが、抱っこして、今はダメと言った。ぬるぬる身をよじって降りようとするから大変だった。何とか間に合った。

カレーを食べてトイレに行ったら、バスの時間が来たので改札に並んだ。改札をほとんど見たことがなかったので、子供は改札を通るだけで大興奮だった。

電気バスに乗ると、お膝に乗りたくない、一人で窓際に座ると雰囲気で主張して、前後左右を全部見ようとして大変だった。

出発すると、「うわー」と言って、たくさんにこにこしていた。目が糸みたいに細くなって、口角も上がって、ピカピカの笑顔だった。

バス同士ですれ違う時に、運転手さんに手を振ってもらって、それも喜んでいた。

トンネルが好きなので、ずっと喜んでいた。

大人はビデオを見て、こんなに大変だったのかと圧倒されていた。水が出たところではたくさん亡くなったんだろうねと言い合った。

十六分はあっという間で、すぐに駅に着いた。

220段あるというので、展望台はちょっとどうしようかと思っていたけれど、夫が前向きな姿勢を見せたので、左側の展望台に行くことにした。

私は黒部ダムは二回目だけど、夫は初めてだった。

子供は階段が好きで、階段を見て興奮していた。

手をつないで、一緒に歩いた。よっこら所という感じで、子供は階段に果敢に挑戦していた。そして、220段全部ひとりで登ったので、「すごいね!てんちゃい(天才)だね!」と褒めた。

最後の方はふらふらしていた。

今度は降りるんだと思うと、雨の中は嫌だなと感じた。

でも、外にいたら、晴れていたので、やったと思った。

今日はついている。

子供が望遠鏡をのぞきたがったので、抱き上げて、100円を入れてみせた。

見える?と聞いたら「みえゆ」とうなずいていたので、ちょっとおもしろかった。顔が小さいので両目の幅があってなかったと思う。

私もちょっとだけ見せてもらったら、木と山、雲が見えた。雲は望遠鏡で見るとおぼろな霧だった。

降りる階段を見つけて、走っていこうとしたので、捕まえて、写真を撮った。私たちは全員で映った写真がほとんど撮れないので、それは残念だった。かといって、他の人に撮ってくださいと頼むコミュ力もない。

黒部ダムは雄大だった。大きくて、水がたくさん出ていて、新展望台では水しぶきがしとしと降りかかってきていた。水たまりがあって、子供は座り込んで、水を触ろうとしていた。ダメだよと言っても隙を見てはしゃがみこんでいたので、白いワンピースの裾が少し濡れてしまっていた。

階段を抱っこで上り下りしていたら「かいだん、かいだん」と歌っていたので動画を撮った。抱っこは大変だった。雨だったら、足元が滑って大変だったと思うので、助かったと思った。

売店でソフトクリームを食べて、一休みしていると雨が降った。レストハウスで求刑した。

「ちゃむい(さむい)」というので、緑色のスウェットの下に、灰色のカーディガンをもう一枚着せたら、ちゃむくない(寒くない)とうなずいていたので一枚余分に持ってきてよかった。

遊覧船にも乗りたいね、と言っていたけど、一時間半もたったから、子供の顔が眠そうになってきて、テンションも上がってふざけ始めたので、これは危ないということになった。ちょうど十五分後にバスが出るとわかったので、バスに乗ることにした。

バスはやっぱり楽しいみたいで子供はきょろきょろしていた。でも、行きよりは興奮の度合いが少なかった。

トンネルを抜けて左折するとバスからくろにょんが手を振っていた。

「ねこちゃん!かわいい!」と、子供も喜んでいたので二人で手を振ったら、それにこたえて手を振り返してもらえた。

売店でお寿司と、クリアファイルとマグネット、タオルハンカチを買えた。

車の中で、飲み物を飲んで、みんなで休憩して帰ることにした。子供はリンゴジュースを飲んだ。最初うまく飲めなくて、飲み口を丸ごと口の中に入れて飲もうとしていたが、それだと中身が出ないので、困っていた。

だから、口には全部入れないんだよと教えた。前もペットボトルで飲んでその時は飲めたのに、忘れてしまっていたようだ。

車を発進したら、五分後くらいに、インパクトクッションに持たれてすぐに眠ってしまっていた。

ここで一応終わりだけど次は温泉の話なのでここからはあまり読まれないようにするため有料にします。

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