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星空を見上げれば


ずっと、中途半端になっていた本を、今日やっと読了した。

終盤になるにつれて、悲しくて、愛おしくて、さみしくて、涙があふれて止まらなかった。

いままでちいさな子の読む本なんだろうな、と思って遠ざけていたけれど、これはおとなになればなるほど、価値観や大事にするものが変わってゆくほどに、こころに沁みる小説であるなと思った。

この本から感じたこと、うまれた感情、まだまだ未熟な18歳のわたしの感想を、ここに残しておこうと思う。



作中、登場した人物のなかで、わたしはキツネがもっともすきだ。


主人公にさりげなく自然に、さまざまなことを教えてくれる。


お互いを"かけがえのないもの"にするのは、お互いがお互いに費やした時間だ。
ものごとは心で見なくてはよく見えない。


時間は目に見えない。
時間を費やす、ということはつまり、相手のために自分の人生を費やすことだとわたしは思う。
それはけっしてお金などではない。
ほんとうに大切なものは、目には見えないのだ。
目に見えないものほど、いとおしくて大切なものはないと、わたしは思う。

わたしは、わたしのかけがえのないひとのために、たくさんの時間を費やしたいし、たくさんのまごころをもって接したいと思う。


わたしも、これからの人生で出会うわたしだけのバラを、かけがえのない存在にするために、キツネが教えてくれたほんとうに大切なことを忘れずにいたい。


そしていつか別れのときが訪れても、そのひとのおもかげと、和らいだかなしみと、いとおしい記憶を抱きつづけていたいと思う。











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