Beatiful Name
まずは「ゴブリンスレイヤー」という作品について少し語りたいと思います。
久々にアニメをみてハマってしまい、原作の小説を買い漁ってしまいました。
ダークファンタジーと呼ばれるジャンルで、RPGゲームでは序盤に登場するザコ敵であるゴブリンだけをひたすら狩りまくる男が主人公の物語です。
ゴブリンは単体だと弱いんですが、集団で村とかを襲って男を殺して女をさらっていくんですね。この作品世界のゴブリンはなぜか人間の女がいないと繁殖できないって設定なんですよね。
なのでこの作品では女性はとにかくひどい目に合うキャラが多いのです。
主人公も姉をゴブリンに襲われ、さんざんひどい目に合わされた挙げ句殺されたことでゴブリンだけを狙う冒険者になったのです。
主人公は特別強いわけではなくて、いかに効率よくゴブリンを狩ることができるかを追求していて、そのへんが見ていた面白かったんですよね。
アニメの第1話の衝撃度の大いに話題になったみたいです。
さて、アニメにハマり、原作小説を読み漁り、新刊がでれば買い求めて読んでいたんですが、だんだん読むのが辛くなってやめてしまいました。
というのも誰が誰だか、だんだんわからなくなってくるんですよね。実はこの作品には固有名詞というものが存在しません。
国の名前も町の名前もでてきませんし、人の名前の出てこなくて地の文では「女神官」とか「受付嬢」とか「牛飼娘」とかそんな感じで書かれています。
なぜかというとどうやら、この作品はテーブルトークRPGを下敷きにしているらしいです。
テーブルトークRPGとはコンピューターゲームのRPGを紙の上で遊べるようにしたもののようです。いや、本当は順番が逆なんでしょうね。
テーブルトークRPGでは各プレイヤーがキャラクターを作ることから始まって、サイコロを振ることでゲームを進めていくようです。
なのでテーブルトークRPGの愛好家が入り見やすいようにあえてそうなっているようです。
しかし私にはだんだん分けがわからなくなってきて、読むのをやめてしまいました。
アニメでみた範囲だとまだいいのですが、そこから先は新しいキャラクターが出てくるたびに、そいつが一体どんなやつなのか把握するのにくろうする。
ましてや、久々にでて来られたりすると「誰だっけ?」ってなります。
そして、作品内の会話が段々と不自然に感じられるようになるんですね。なにせだれも相手の名前を呼ばない。読んでいるこっちも「こいつは誰に向かっていっているんだ」と時々混乱します。
唯一の例外が主人公のゴブリンスレイヤーです。彼だけは「ゴブリンスレイヤー」という異名がついているために、
「よう、ゴブリンスレイヤー」
なんて感じで頻繁に話しかけられています。しかし、彼は相手の名前を呼び返したりはしません。
また、主人公が絡まない場面では名前を呼び合うことが一切ないので、とにかく不自然ですね。
受付嬢を口説こうとしている槍遣いという男なんて「受付さん」とかよんでたし。それで口説けるわきゃないだろ!
とにかく、誰が、どこで、何をしているのか、を把握するのが非常に困難になってきたため読むのをやめました。
昔読んだ海外のミステリー小説なんかは最初のページに登場人物の名前一覧があったりしたものですが、今考えるとあれって相当ありがたかったんやなあって思います。
さて、長々と書いてきたこの文章の言いたいこととは、
「やっぱり名前って大事」
とのことでした。当たり前だけどね。
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