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金太郎飴になりたいブロッコリー

私は長年、ブロッコリーは金太郎飴に憧れているのではないか、と疑っている。
ブロッコリーを切ると、縮小版のブロッコリーが誕生する。いくら切っても、ブロッコリーはブロッコリーの形を崩さない。
まるで金太郎飴を切っているかのようだ。

それだけではない。
ブロッコリーというのは、よく味わってみると、甘い。
蒸したり茹でたりしたやつは、特に甘さが際立っている。
ブロッコリーは金太郎飴に憧れて、野菜のくせになんとか甘くなろうとしている可能性がある。

母がつくるお弁当には、高確率でマヨネーズのかかったブロッコリーが入っていた。
茹でたブロッコリーは、冷めてもマヨネーズをつけるだけで劇的に美味しくなる。
弁当箱に彩りを添える、貴重な緑の野菜である。
彩りという役回りも、金太郎飴への憧れ故かもしれない。

ブロッコリーの和名は、芽花野菜という。
どことなく、金太郎飴に似ている。

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