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長岡市から救援物資が届いた【長岡市学生応援プロジェクト】

新潟県長岡市が帰省自粛中の学生のために救援物資を送るプロジェクトを行っています。それが「長岡市学生応援プロジェクト」です。実際に申し込んでみたところ、非常に郷土愛溢れる物資が届いたのでご紹介いたします。

学生への物資支援が県内で拡大している

そもそもこの学生への救援物資の支援はどのような流れで起こったのでしょうか。全国に先駆けて学生への物資支援を行ったのは、同じく新潟県に属している燕市でした。※現在募集は終了しています。

4月10日に募集を開始したこのプロジェクトは燕市産のコシヒカリ5㎏とマスク1枚を帰省自粛中の学生に送るというものでした。そして、実際に送ってもらった学生の話がネットニュースに上がるなど、このプロジェクトはネット上でも広く知られるようになります。ちなみに、この燕市のプロジェクトはこの第1弾のコシヒカリに加え、第2弾は背脂ラーメン、第3弾は地元企業のお菓子詰め合わせを送るなど、継続的な活動を行っているようです。

そして、このプロジェクトに呼応するように、新潟県内のほかの自治体でも学生への物資支援が行われるようになります。4月17日には、南魚沼市の企業が、

https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20200423539482.html

そして、4月27日には柏崎市が学生への物資支援を行うことを決定しました。

このような学生支援の流れが起こった中で、5月1日、ついに長岡市でも学生への物資支援、長岡市学生応援プロジェクトの申し込みを開始しました。

長岡市学生応援プロジェクトとは

長岡市学生応援プロジェクトについて、市の公式HPにはこのような説明がされています。

ながおか・若者・しごと機構、JA越後ながおか、JA越後さんとうの3団体は共同で、帰省自粛、アルバイト先の休業や営業時間短縮に伴う収入の減少など、「ふるさと長岡」を離れ、県外で頑張る学生の皆さんを対象に、少しでも健全で快適な生活を送っていただけるよう、長岡の特産品の詰め合わせ「長岡ウマレ長岡ソダチ」パックを送付します。
ぜひ市内在住の保護者様からも、県外在住の学生にお知らせください。

対象は長岡市内出身で現在県外に滞在している大学、大学院、短大、高等専門学校、専門学校の学生ということです。

申し込みは2020年5月31日まで、長岡市の公式HPで行っています。

私の場合は5月3日に申し込みを行い、5月13日に物資が届きましたので、申し込みから到着までだいたい10日前後かかるようです。

物資名「長岡ウマレ長岡ソダチ」、その中身は……?

この長岡市学生応援プロジェクトで送らってくる物資、これには「長岡ウマレ長岡ソダチ」という名前が付けられています。

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これが長岡ウマレ長岡ソダチです。縦横サイズはだいたいB4紙くらいです。

それではさっそく中身を開けてみましょう。

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開けていきなり飛び出してきたのは長岡まつり大花火大会、いわゆる「長岡花火」のポスター!この写真はその長岡花火の中でも屈指の見どころである「フェニックス花火」のクライマックスシーンですね。長岡花火は間違いなく市民の誇りです。この演出は帰省ができない学生に地元の印象的な風景を思い起こさせてくれてとてもいいと思います。

今年、長岡花火は残念ながら戦後初の中止となってしまいましたが、来年また、この風景がみられることを祈るばかりです。

ポスターの下にはA4サイズの紙が3枚ほど入っていました。

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1枚目は長岡市長磯田達伸さんのメッセージでした。メッセージには、帰省自粛を行ってくれている学生への感謝と長岡人はこの程度では負けん(意訳)という強い思いが述べられています。

2枚目は物資の内容とそれを作ってくれた地元企業さんの紹介がされています。これは、あとで紹介するので省略します。

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3枚目は長岡の魅力を発信する情報メディア「な!ナガオカ」の紹介です。まずは表面。こちらには長岡の名物グルメが載っています。左はフレンドのイタリアンです。全国的には、新潟市のみかづきのイタリアンがのほうが有名になりつつありますが、長岡人はフレンドのイタリアンこそがおらがソウルフードであると考えています。実際おいしいです。ちなみに、このイタリアンを提供しているファストフードチェーン「フレンド」はファストフード店で初めてドライブスルーを導入したことでも知られています。

右は美松のレーメンです。実は私、これを食べたことがないんですよね^^;食べログの口コミを読む限りラーメンに近いものらしく、中華風の麺を冷たいしょうゆベースのつゆと自家製マヨネーズでいただくものらしいです。次に帰省するときが来れば、そのときに食べてみようと思います。ちなみにこの美松は毎年2月になると1個39円というバカ安い値段でシュークリームを売る「美松のサンキューまつり」を行っています。この店は長岡駅前にあるのですが、この時期になると、このシュークリームを求めて店の前に長蛇の列ができ、駅前にはシュークリームの箱を5箱くらいまとめて持って歩く人がそこら中に現れます。

これが3枚目の表面でした。そして、裏をめくってみると……

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これは……松田ペットの看板!?これは長岡市内だとマジで至る所に掲載されているのに、一歩長岡市外に出ると途端にその存在を確認できなくなるという、まさに知る人ぞ知る長岡の”裏名物”です。しかもこれ、写真でもわかる通り、3枚の犬の絵が全部手書きで同じものが二つとないんですよ。この異様な看板の魅力に取りつかれ、研究を行っている学会もあるとか。

表裏の解説だけで長々と書いてしまいましたが、長岡にはこれだけの魅力がありますし、それを発信してくれる「な!ナガオカ」さんには大変感謝申し上げます。

さて、すでに上に載っていた書類たちでコンテンツ過多な気もしますが、この下にあるのが、いよいよ今回のメインとなる救援物資たちです!それを広げてみたのが下の写真です、どうぞ!

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これはなかなかの量ですね!これらの商品について1つ1つ紹介していきましょう。

地元企業渾身の救援物資が大集合

・ひかり一番地(JA)

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まずは今回のプロジェクトの発起人でもあるJAさんからの米ですね、3 kgいただきました。地元長岡でとれたコシヒカリだそうです。長岡も住宅街を一歩出るとすぐ田んぼがあるくらい米どころですからね、おいしさで言ったらかなり期待できると思います。

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https://item.rakuten.co.jp/ja-nagaoka/nagaoka03/

・こがねの香(JA)

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こちらもJAさんからの物資です。切り餅。これは地味にありがたいですね。餅は最強の腹持ちなので、これさえ食べればおなかいっぱいになれます。なるべく一食分の食費を抑えたい学生にとっては絶妙なチョイスだと思います。

楽天市場:新潟県産こがねもち[切り餅] こがねの香 360g(袋)【RCP】_

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・Reマスク(丸久ユニフォーム)

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今回の新型コロナの件でも問題になったマスク不足、最近は解消されつつあるようですが、それでもまだまだ足りないこの状況でこの布製マスクはありがたいですね。これももちろん長岡産。長岡で制服などの製造を行っている丸久ユニフォームさんが製作を手掛けているそうです。なんと50回洗濯できるという優れもの。ありがとうございます。

丸久ユニフォーム公式HP

Reマスク購入ページ


・五十六カレー(ホテルニューオータニ長岡)

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長岡のレトルトカレーといえばやっぱりこれでしょう、五十六カレー!長岡駅東口を出てすぐのところにあるホテルニューオータニ長岡さんの製作です。長岡は第二次世界大戦で海軍連合艦隊司令長官を務めた山本五十六元帥生誕の地です。五十六カレーはその山本元帥にちなんで、旧海軍のカレーをベースにして作られました。もちろん私もこれを食べたことがあるのですが、結構スパイシーな味なのと、中に入っているマイタケの食感が合わさって非常においしいです。今回もらった長岡産コシヒカリと一緒にオール長岡でいただきたいですね。

ホテルニューオータニ公式HP

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・越のむらさき(越のむらさき)

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続いて越のむらさき(会社名)さんが発売している醤油、その名も越のむらさき(商品名)です。この越のむらさきさんがある長岡市中心部、摂田屋地区は、古くからの醸造メーカーが多数存在しており、醸造の町として知られています。越のむらさきさんはそんな摂田屋地区で醤油づくりを180年余り行っている老舗中の老舗です。そして、この越のむらさき(商品名)も同社の看板商品として作られ続けているというわけですね。

越のむらさき公式HP

Amazon:越のむらさき 1L

・フリーズドライ味噌汁(栁醸造)

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最後は栁醸造さんのフリーズドライ味噌汁です。栁醸造さんは長岡市北西部の三島地区にある醸造メーカーさんで、主に味噌や漬物を取り扱っているそうです。今回いただいた味噌汁には2つのタイプが入っていました。1つ目が玄米みそ+とうふ&わかめ、2つ目が麹みそ+えのきだけ&ほうれん草でした。味が複数あるのは飽きがこなくてとても良いと思います。そして、フリーズドライなのも、保存状態を気にする必要がなくて大変便利です。

栁醸造公式オンラインショップ

栁醸造公式オンラインショップフリーズドライ味噌汁のページ

最後に

ここまで長岡市学生応援プロジェクトの内容について紹介してきました。ラインナップを見てみると、保存のきく主食+保存のきく主食のお供といった感じでした。実際問題、この新型コロナに対する帰省自粛は今後2,3日で解決するようなものではないので、このような長期戦を見据えたラインナップは非常に助かりました。

そして、この地元自治体からの救援物資は、もちろん物的な支援としてもありがたいんですが、それに加えて、「帰省自粛で地元に帰れない中で、地元自治体が応援してくれる」というメッセージ的な支援としてもありがたいものであると考えています。

例えば、箱を開けて真っ先に目に飛び込んできた長岡花火のポスターがまさにそれを象徴していたように感じます。今は長岡に帰ることはできない厳しい時期だけれども、これを見て長岡の風景を思い起こしながら耐えてほしい。そして、この事態が収束してまたこの風景をじかに見られるようにがんばろう。そういう思いをあのポスターは訴えていたように感じられました。

そして、ポスターに書かれたスローガン。かつて、現在の長岡市にあたる地域一帯は「古志郡」と呼ばれていました。すなわち古の志が宿ると名付けられたこの地は、明治期になると戊辰戦争の敗北より、今のような窮地に立たされます。そこで生まれたのが、長岡市民ならだれもが一度は学ぶ「米百俵」の逸話です。これも、未来ある若者のための学校を建てようという、高い志のお話です。このように長岡という地は、古くから志と縁のあるところなのです。そしてこのスローガン「志、未来へ。」を見て、その志を引き継ぎ、未来につなぐことができるようにがんばろうと決意しました。

最後に、今回、このプロジェクトを企画してくださったながおか・若者・しごと機構、JA越後ながおか、JA越後さんとうの3団体の皆さん、また、魅力的な救援物資を製造してくださった丸久ユニフォーム、ホテルニューオータニ長岡、越のむらさき、栁醸造の皆さん、そして、公式HPでの広報などを行ってくれた長岡市役所の皆さんに多大なる感謝を表して、このレポートを締めくくります。

ありがとうございました。

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