【Audible】森絵都『最後は臼が笑う』朗読・松永玲子
Audibleのポッドキャスト、短編文学チャンネルから。今回はこちら。
森絵都『最後は臼が笑う』
朗読・松永玲子
時間:35分ほど
悪の中にどこか間の抜けた部分や優しい部分を見つけるのがたまらない!という変わった価値観を持つ女性と、彼女をダメ男好きから卒業させようとする同級生たちの物語。
どんな悪でも好きになれる、と豪語するサクラコ(漢字は多分桜子だろうが、耳で聴いてるだけだから分からない。櫻子かもしれない。)だったが、ある日、全く、一片も愛せない男と出会ってしまう。
電車で30代後半から50代くらいの女性にだけ
「席をお譲りします」
と声をかけ、
「私って席を譲られるほどなのか?」
と困惑するのを見て楽しんでいるらしい変態男。
サクラコは「あの変態も完全な悪ではあるまい!」と接近を試みるのだが…
というお話。
これはリズムの良いおもしろエンタメ小説。
朗読の松永玲子さんはナイロン100℃の役者さん。
サクラコの台詞は関西弁で書かれており、朗読も見事な関西弁。
地の文は標準語だが、こちらも関西アクセントで読まれていく。物語全体のノリが、語りにバリバリ乗ってくる演劇的朗読。面白い。短編文学チャンネル、読み手のチョイスが抜群。
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