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医療マネジメント職(卒業生)里山さん

これまでの経歴を教えてください

雑誌が好きだったので、大学時代は雑誌の編集者になろうと思っていました。福岡の大学だったのですが、地元の鹿児島に帰って就職しました。
 
最初はリクルートに入ったのですが、ご存知の通り、リクルートって営業の会社で、ここにいてもずっと営業だなと感じて。
 
そこでメディアを作っている会社に転職して、20代はタウン誌の編集ライターの仕事をしました。一通りの経験ができたので、いずれ行きたかった東京の出版社にチャレンジしてみようと思っていた矢先、フリーランスの仕事の依頼があり、結果的に地元に残り、ライターとして活動することにしました。
 
フリーで仕事をしているなか、たまたま医療機関のパンフレット作成に関わったのが、医療や病院を知るきっかけになりました。
 
お客さんであった病院で、企業とタイアップしたイベントを手伝ったり、ホームページの編集作業をしたりしていました。
 
その病院が新しく建て替えるのを機に、広報を充実させたいとのことで、入職しないかと声をかけていただきました。フリーランスを続けるか悩みましたが、一人でやるよりも、いろいろな人と一緒にやることで、より大きな仕事ができるなと思い病院に入りました。
 
人が生きていくうえで必ず必要になってくる医療に長い目で関わっていきたいと思ったんです。

なんで谷田病院を選んだのですか?

病院広報は、3年間経験しました。時代背景もあるかもしれませんが、前職のメディア業界の人たちは、めちゃくちゃ働いていて、いつも喧々諤々やっていました。
 
でも、病院の事務職は仕事に対して必ずしも意識が高い人ばかりではないと感じて。その一方、医療者の方々はモチベーションが高い。医療者の想いを表現するのは楽しかったです。
 
その頃、医療経営士の勉強を始めて、3級を取得しました。その過程で谷田病院の取り組みを知りました。
 
年齢や家族の環境も考えて、県外に出るならラストチャンスかなと思い、転職しました。

谷田ではどんなことしてきましたか?

採用関係の業務に関わりました。ハローワークの求人票作成や入職希望者への対応などです。実際に実務に関わるのは初めてで、いろいろな制度のなかで人材の採用が実現するのだと分かりました。
 
紹介会社の営業が多いのにもビックリしました。それと、医療者一人採用するのに、紹介手数料がこんなにかかるのかという驚きも。
 
徐々に、人を雇うことが難しくなっていくな、ということも実感しています。こうした事務業務ができたのはいい経験になりました。

実際に谷田の医療マネジメント職として入職してどうでしたか?

毎月OffJT(勉強会)があるのですが、医療者の研修は一般的でも、事務職だけの研修は経験がありませんでした。
 
みんなでスキルを上げようという場があり、躊躇なく発言し、フラットに意見を言い合っている。多職種が参加するグループ発表会も、良い研鑽の場になっていると思います。
 
また、医療ではなく、事務の取り組みを見に視察がくることにも驚きました。医療者や設備の視察はよくありますが、視察がくる事務部は珍しいと思います。
 
あと、医療機関には一般に医師をトップとしたヒエラルキーが存在していて、事務は医師に軽々しく話しかけちゃだめ!的な雰囲気も一部にはあるのかなと。ただ、谷田の場合、多職種も含めて、そうした雰囲気を感じることが少なかったです。
 
谷田病院の事務部に向いているのは、自走できる人。ただ、自走できない人をどのように育成していくかは課題でしょう。医療マネジメント職とそうじゃない事務職との間に少なからず意識のギャップがあるような気もしました。
 
あとは、病院全体がもう少しだけ整理整頓されると、より良くなると思います。掲示物ひとつとっても、ラミネートして壁やドアにベタペタと貼るのではなく、必要なところにはしっかりとした看板や掲示板を設けてわかりやすくするとか。施設は古くても手入れが行き届いている感じを出せたら、患者さんも働く人たちも、より快適に過ごせるはずです。
 
また、他病院とのカンファレンスを主催する場合などは、事務部が率先して動くとしても、やりたい人だけではなく、参加する医療者も含めて運営する協力体制ができたらもっと良い企画になるかな、と思いました。

谷田から転職してしまうのですよね?

地元から熊本に生活環境が変わったことが、予想外に自分に大きく影響しました。もっと仕事をいろいろできると思っていたけど、身体がついていかなかった。もっと外に出て人と関わりたいと思ってたのに体力がなかったです。そして、病気がみつかりました。
 
谷田で働いていて、地域の患者さんに対してみんな愛着がある。愛情もって働いているのが分かりました。そうしたメンバーや患者さんの姿を見た時に初めて、生まれたところで働きたい、親のそばにいたい、という思いが芽生えました。
 
年齢的に、仕事をしっかりできるのはあと10数年。自分はどこでどう生きたいのか。谷田で働きながらも、地に足がついてないのを、ある時感じました。ここではないどこかを探していたのかもしれません。
 
新しい場所にいったり、チャレンジしたりと同時に、根や幹をはる場所はどこなのかなと。そう思った時に、やっぱり地元かなと。 

これから何をするのですか?

地元の病院で、がんの患者さんや家族のサイバーシップの支援をしていく予定です。がんって情報があふれてるけど、正しい情報が届いていないこともあるなと。
 
病気がきっかけで家族関係が崩れたり。どうすればより良く生活できるのか、をサポートしていけたらと思っています。
 
中長期的には、医療と異業種や生活者を繋げることや、より広く医療の情報が伝わることを模索したいです。県内外問わずコラボレーションしていけたらいいなと。

読者へのメッセージ

一通りジョブローテーションで実務を学べる仕組みですが、特に興味がある分野や、数年後こうなっていたい!という姿が明確な方にお勧めな職場です。自分で明確な課題意識をもって仕事に向き合っている方とか。
 
仕事をしながら見つけることもできるでしょうが、自走するためにも、それを持って谷田に入ってくると成長も早くなるかなと。
 
日々は忙しいですが、興味あることを調べたり、学んだり。自分の好奇心を仕事に活かせる環境ですよ。
 

医療マネジメント職や病院経営に関して活躍したい方、何か聞いてみたいことがある方、お気軽にご連絡ください。
https://forms.gle/W71H341QfYsjZ5bM7

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