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雑談:谷岡ヤスジの最初期の鼻血ブー語りを読んで「へー」となる

興奮して鼻血が出るのはマンガ表現であって実際に出ることはないわけですが、その興奮=鼻血ブーを結びつけたのが漫画家・谷岡ヤスジなのは、かつては常識だったものの、今、谷岡ヤスジを読む人は少ないので常識とは言えないかもしれません。

たまたま目に入った谷岡ヤスジのインタビューを読んでたら、谷岡ヤスジが鼻血ブーについて語ってる部分があって、そこを読んだら「へー」となったのでお知らせします。

載ってたのは『季刊KEN』3号(1971-01-01、写研)。この雑誌で「マンガとは何か?」というタイトルの谷岡インタビューがあって、そこに出てきました。谷岡は当時、「ヤスジのメッタメタガキ道講座」というマンガを『週刊少年マガジン』1970年5月3日号から連載中で、ここで登場した表現「アサーッ!」と「鼻血ブー」が大流行しました。ヘタウマという表現様式がまだ確立していない時代に、落書きの延長のような絵柄で、破壊的かつ衝動的なギャグを描くことで、マンガの革新を行いました。皆が谷岡にマンガについて聞きに行きたくなっていた時期です。

さて、インタビューは当然「鼻血ブー」についても聞くわけですが。まずこんな話から。

ファン・レターは週に六、七十通ぐらいくるかな、ハイ・ティンが多い。最近はガキからもくる。意外とオンナのコが多いですね。鼻血がうけるんですねオンナのコに。鼻血みると男に優越感を感じるらしいんだ。ぼくは貧血気味で鼻血が出なくて、むしろ輸血したいくらいなんですがね。

『季刊KEN』3号p40/マンガとは何か? 谷岡ヤスジ

女の子たちは鼻血を出してる姿に優越感を感じる……。本当かよと思いますが当時はそういう人もいたのでしょう。で、問題は次です。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…

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