ディスコメディア探索

今回はワタシの蒐集ブツの中から「ディスコ」を軸に紹介していきましょう。普段はあんまり書いてない系です。

古雑誌蒐集家のワタシがずっと探してるものに「ディスコ雑誌」があります。クラブではなくてディスコ。ディスコの雑誌って古本屋でなかなか見つからないんですよね。クラブミュージックの雑誌はいっぱいあるのに。それは予想では二段階の壁あって、読者層と古本屋の問題ではないかと思っています。

一つは、ディスコの雑誌を買うディスコ情報を求めてる読者って、古本屋に売りに行くのが面倒くさくて飽きたら捨ててそうじゃないですか？　古本屋に売りに行くなんて真のパーティーピープルのやることじゃないですよね。なのでそもそも古本屋への供給が行われていない可能性がある。ものすごい偏見だ。

もう一つは、古本屋の店主ってそういうパーティーピープルのことあんまり好きそうじゃないから、ディスコ自体にも興味がなく、価値を低く見積もってて、そんな雑誌を買い取ってこなかったんじゃないか？ということ。実際、店頭に並べたとしても、ディスコ雑誌の読者層がそんな堅物の古本屋に来るわけもなく、マッチングができない。ワタシみたいな研究者が偶然出会う可能性も限られています。

という二つの理由によって（どちらも妄想ですが！）、古本屋に並んでるのをこれまで見たことがないんです。なのでほとんどはヤフオク、ネット古書店、メルカリなどで入手したものになります。

なお、今回はミニコミはほとんどありません。ディスコのミニコミみたいなものは存在することは存在するんですが、ほぼ入手不可能なので……。しかも結構数が出てるんです。それはディスコで流れる人気曲のチャートだったりDJ紹介だったりするようなペーパー。名前だけあげておくと、勝本謙次＆吉岡正晴編集『Explosion』（全国ディスコDJ協会）、斉藤裕一＆四宮達也編集『ディスコ関西』（関西ディスコ連盟）、『DISCO ACTION』（仙台ディスコDJ協会）、『INGミュージック』（INGミュージック）といった団体が発行しているもの。他にディスコが店舗のPR用に発行しているものもあります。札幌・釈迦曼荼羅『Disco Express』とか。そういうのはもし見つかったら追加します。

『BSS - Black Sounds Special』vol.1（キョードー東京／1975年9月）

これはThe MiraclesとThe Softonesというソウル・グループが来日してジョイントコンサートをする際に制作されたPRペーパーです。湯村輝彦、白石かずこといった面々が寄稿、フィラデルフィア・サウンドの紹介など。このペーパーに座談会「ディスコテックは踊る」が収録されています。出席者は阿子島毅（ミュージック・ラボ編集長）、日野原浩子（ディスコファン）、八木誠（音楽評論家）、穴沢よしえ（「メビウス」DJ＆ディレクター）、ニック岡井（「ゲット」マスター）。