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雑談:吉田拓郎とムッシュかまやつと加藤和彦と
吉田拓郎がラスト・アルバムを制作後、引退をするというニュースを観て、思い出した話を。
ムッシュかまやつと加藤和彦は他の1960年代後半~70年代のミュージシャンと比べて特別だと思っています。その自分の中の特別感は、文献を読んで体得したもので、これまで説明が抽象的になりがちだったのですが、当時の雰囲気が出てる記事があって、これで説明できるかも、と思いました。それは吉田拓郎の発言なんです。これは自分の本で引用しようと思ってたんですけど、noteに先出し。
吉田拓郎は1970年にデビュー、1971年のアルバム『人間なんて』、1972年のシングル『結婚しようよ』『旅の宿』で大ブレイクし、アングラなイメージだった“フォーク”をポップスにイメチェンした、日本音楽史に残る重要な才能です。筒美京平が「このままだとヤバいかも」と職業作曲家人生で初めて覚えた危機感は、吉田拓郎のブレイクによって自作自演歌手が増えてしまうことへの危惧でした。それほど時代を変えてしまう力を持っていたというわけです。
さて、その吉田の曲を聞くと、あまり洋楽っぽさを感じさせません。同時代の海外の曲を聴いて自分ならどう作るか、という音楽への向き合い方ではなく、自分の中で熟成させた歌を外に出してみる、くらいの、外的要因による音楽的動機が希薄な印象です。吉田が好きだというミュージシャンは、ビートルズを別としても、オールディーズ歌手のポール・アンカ、カントリーロック歌手のリッキー・ネルソン、デル・シャノンといった60年代に活躍した有名シンガーソングライターの名前をあげる程度で、他にあまり聴き込んでる様子もありません。
そんな吉田が雑誌の対談で語っていた、ムッシュかまやつと加藤和彦の印象が面白かったです。
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ばるぼらさんの全記事アーカイヴ
2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…
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