#2007
Paper Rare Groove 03:パンクZINEに当時の熱狂を見る(『Tokion』64号・2007年12月号)
海外で最初に登場したパンクZINEは『Sniffin'Glue』(1976年7月)だと言われるのだけど、では日本では何だろうかというのがここ数年の研究テーマ。音楽誌では70年代後半の『ZOO』や『rock magazine』、ファッション誌では『POPEYE』や『装苑』の音楽コーナー、文芸誌では『詩の世界』のパティ・スミス特集などに、輸入文化最新情報としてのパンクを見つけることができるけども、もっと皮膚感覚の、ナマの視線からのパンクを知りたいと考えるのは、人間として当然のこと
Paper Rare Groove 01:渋谷系の原風景をネオアコ・ファンジンに見る(『Tokion』62号・2007年10月号)
ワインに「飲み頃」があるように、本や雑誌には「読み頃」がある。出た当時は意識していなくても、時間が経つと判るモノがある。今じゃ出版できない特殊な形態。文脈を遡ることで興味深くなる記述。今有名なあの人の無名時代の原稿。この時期に既にこんな事を言ってる人がいたという発見。どれもリアルタイムでは味わえない珍プレー好プレーだ。この連載はそんな、今だからこそ存在が面白い書籍やら雑誌やらの「紙モノ」を紹介していきたい。 記念すべき第一回はネオアコ・ファンジン。馴染みのない人に大ザッ