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ばるぼらさんの全記事アーカイヴ

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追加します。あとnoteの有料記事もここに… もっと読む
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2021年8月の記事一覧

ファーストフードを取り上げる価値はあるか?論争

この前90年代ローファイ論争について書いたところ、論争って面白いですねという反応があり、他になんかあったかな?と考えて、そういえばこんな論争もあったな、と思い出した話……。 『TOKION』という雑誌があったのを御存知でしょうか? ちょっと前にウェブマガジンとして復活したので、そういえば、と思い当たる人もいるかと思います。 軽く説明すると、1996年に創刊した日英バイリンガルの季刊カルチャー雑誌で、毎号「Power」「Water」「Dreams」「Friends」とか大き

雑談:日本のビートニクの音源?

2021年7月末、『オン・ザ・ロード:書物から見るカウンターカルチャーの系譜~ビート・ジェネレーション・ブック・カタログ』という本がTWO VIRGINGSという出版社から出ました。監修・資料提供は山路和広(Flying Books)、執筆はマシュー・セアドー(神戸市外国語大学)。 これがすさまじい資料集で、よくこんなに集めたな……と感嘆するしかない膨大な量の書籍が掲載されています。最初の方にジャック・ケルアックの『On The Road(路上)』を中心としたビート・ジェネ

ウェブログを進化させるRSSとは?(2003年8月、ZDnet)

サイトの要約を配布するためのXMLフォーマット「RSS」がウェブログの周辺で話題になっている。現在は利用者のニュース収集ツールとしての利用が中心だが、今後は商用サイトを含めた記事配給者側の“配布統一フォーマット”として導入が進むことも予想されている。

ロボットのすごいれきし(2011年『土星』2号)

(1) ロボットという言葉が登場する以前から、人型の機械=ロボット的な概念は世の中に存在しました。空想上のロボットは、紀元前8世紀のホメロスの叙情詩『イーリアス』に登場する黄金でできたメイド(黄金の美女)や、紀元前3世紀のギリシア神話に出てくる青銅の巨人タロスなど、紀元前までさかのぼれますし、オートマタ(自動機械、からくり人形)についても、紀元前1世紀にアレクサンドリアの数学者ヘロンが『自動機械論』に既に詳しい記述を残しています。機械仕掛けの、人でないものに人の仕事や役割を任

90年代ローファイ論争

「ローファイ/Lo-Fi」という音楽ジャンルがあります。え、ジャンルなの?という疑問点はここでは置いといて、レコード店にそういう棚ができるほど一時期は興隆しました。今回は90年代に起きたローファイ論争について軽く解説します。2010年代に注目された「ローファイ・ヒップホップ/lofi hip hop」の話は出てきません。 「ローファイ」の一般的な説明まず一般的な説明から。ローファイ(Lo-Fi)はハイファイ(Hi-Fi)の対義語です。ハイファイとは「High Fidelit

90年代名言:「うなずき合いのインタビューやめたら?」

妙な企画だと思いつつなんか面白いので「90年代名言アワードにノミネートさせたい言葉」というのを少し続けてみると、思い出すのがこれです。「うなずき合いのインタビューやめたら?」。

90年代名言:「だろうだろうはもういいだろう」

前回の雑談で昔の『ロッキング・オン・ジャパン』をめくってたら出てきたので書いてみよう。 90年代の……あ、サブカルチャーと呼ばれる領域でですよ、90年代を代表する名言といったら、やはり「でもやるんだよ!」になるのだと思います。根本敬『因果鉄道の旅』(1993年6月5日発行、KKベストセラーズ)に出てくる言葉です。千葉県にある犬の引き取り施設「しおさいの里」運営者(2015年12月に亡くなり同所もなくなりました)が、犬のエサを入れるタライを洗剤で洗いながら言いました。 いい

雑談:二人の仲はなぜ悪く見えるのか

元フリッパーズ・ギターの二人、小山田圭吾と小沢健二は、なぜ現在仲がよくなさそうに見えるのか?について、昔から思ってたことを少し……。

シティボーイとは実際のところ何なのか

シティポップリバイバルブームが吹き荒れる現代において、一緒に「シティボーイ」という言葉もどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか? 現代日本で使われる「シティボーイ」は、雑誌『POPEYE』2012年6月号以降に広まったものです。この号で『POPEYE』はリニューアルし、それまでのブランド志向のスタイリング路線をやめ、モノとお店のガイドブック路線にモードチェンジ。「シティボーイのABC」という特集を打ち出した記念碑的号でした。 もともと『POPEYE』は1976年の創

ザ・ベストテンへのレクイエム~今、歌謡曲を聴くということ!(『CDジャーナル』2009年5月号)

1978年1月から1989年9月までTBSで放映された、80年代を象徴する歌番組「ザ・ベストテン」の名前を冠したコンピレーションCDが、初めて出る。これはつまり80年代の総括が今年まで完了していなかったことを意味する。

決定版:トイレのライフハック

ワタシは昔から色んな人に「トイレでやってる裏技を教えて!」と頼んでいるのですが、あいにくほとんどの人は裏技を持っていません。持ってないというか、そんなオシッコとかウンコの話とか恥ずかしいからしたくないよ!ということでしょう。わかります。今回はそういう話になるので苦手な人は読まなくて構いません。小学生男子じゃないんだから……。 ここで開示するのは、数少ない裏技を持っていた人たちから得た、数少ない裏技です。「どこが裏技……?」と思うものもあると思いますが、話を聞いた時に「それは

決定版:しゃっくりの止め方

本当のしゃっくりの止め方をnoteの読者だけにお知らせします。「息を止める」だの「舌を引っ張る」だの、インターネットの役に立たない情報とはもうおさらばしましょう!

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BETWEEN No.0(2011年5月配布)

2011年5月14日、「ZINE house vol.1 "yakk" at 02cafe」というZINEイベントでトーク出演することになった際、無料配布した両面印刷のペーパーです。ワタシはよくトークイベントに一人で行って開演まで時間を持て余すので、そういう時に暇つぶしに読める文章が載ってるペーパーがあるといいよな、と思っていたので、そういうものです。ZINEのイベントだから何かZINEっぽいものを作るべきだよな、とも思っていました。

資料/情報の集め方@映画美学校音楽美学講座(2009年11月)

2009年11月20日、岸野雄一さんが講師を務める「映画美学校音楽美学講座」のゲストで出ました。テーマは「資料/情報の集め方」。映画美学校はどちらかというと実演家を目指す人々が多いと思いますけども、音楽ライターとか批評家がどうやって物を調べて書いてるのか、の一つの実例として呼ばれたのでしょうかね? 細かいことは忘れてしまいました……。 で、何を喋ったかは録音なども残っていないのですが、配布資料のデータ(全4ページ分)は残っていたのでそちらをアップします。現在はサービスが終了