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ばるぼらさんの全記事アーカイヴ

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追加します。あとnoteの有料記事もここに… もっと読む
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2021年6月の記事一覧

デザイン関連書5選 2012年版(2013年1月「本が好き!ブックニュース」)

これはネット記事でしたが久々に見ようとしたら消えていたのでサルベージします。 --- 「2012年に出たデザイン関連書を5冊選んでください」と頼まれて、気軽に引き受けたものの、いざ考えはじめて直面した問題は、2012年特有の何かというものがどうにも思いつかないことだった。 2012年らしいデザインとは何ですかと聞かれてもそういうものがあったのかといえば難しい。流行り廃りが激しいウェブデザインの世界では「レスポンシブ・ウェブデザイン」(表示画面サイズによってデザインを変え

雑談:気を抜くと忘れてしまう元ネタ

あーこれって何が元ネタなんだっけ、とよく忘れるヤツ、ここに書いときます。マジの雑談だな~。前に書いた記事の続編みたいな。

マテリアル・ワールドを遠く離れて(2005年8月『ユリイカ8月臨時増刊号 総特集オタクVSサブカル!』)

たとえば「サブカルチャー最終戦争」(『SPA!』一九九一年一二月二五日号)とか『サブカルチャー神話解体』(PARCO出版、一九九三年二月)だとか、九〇年代初頭には既に終わったりバラバラにされたりしていたのがサブカルチャーだったはずだけども、しかし書店に「サブカルチャー」というコーナーがさして違和感なく存在し続けているのを見ると、なるほど現代のサブカルチャーは文化としてではなく本棚の名前として生き残ったようだ。しかしそこに並ぶ、タレント本、エッセイ集、オタク論考、なんとかマニュ

1980年代ベストアルバムランキング50(洋楽編)

なんかネットで流行ってるみたいだったから作ってみようと軽い気持ちで始めたんだけど、選ぶのすげー疲れた!! つーかアルバムランキングって言ってるのにシングルいくつか混ぜちゃったよ。直すの面倒くさいからそのままで……。邦楽編はやらないと思います、大変さがわかってしまったから……。 本当は100枚くらい選ぶぜと思ってたけど50枚でギブアップ。でもこんくらいでいいですよね。200枚ランキングとかさあ、180枚くらいは前フリみたいなもんじゃん? 本当に推したいアルバムのための。そうい

有料
300

ウェブカルチャーの現在地とこれから(『装苑』2016年5月号)

ウェブカルチャーの現在地とこれから 2016年の今、インターネットの中心は圧倒的に動画と画像、つまりヴィジュアルだ。YouTubeが日本で広まったのは10年前の2006年だったが、その頃のウェブはテキストが主流で、面白い文章を書ける人が人気者だった。しかし、中高生が初音ミクの自作曲を当り前のように投稿し、名も知れないアーティストの奇妙なイラストがTumblrで何万回もリブログされ、人気インスタグラマーの自撮りで衣服の売上が伸びる現在、面白い動画や気になる写真を撮れる人が人気者

なんとか思考コレクション

ちょっと「なんとか思考」がこんがらがってきたのでメモ。ここに書くことか!?という気もしないでもないですが、まあ読みたい人もいるかもしれませんし……。

雑談:90年代女子高生×音楽

長い文章を書こうと頑張ってしまうと更新が止まってしまう!ので、長いのとは別に軽いテキストを……。近々更新するので待ってて下さい。 女子高生が音楽をやっている!というのは、まあどの高校に行っても一つくらいバンドはいると思いますのでそれ自体は珍しくありません。しかし今回取り上げたいのはそんな映画『リンダリンダリンダ』みたいなブルーハーツのコピーバンド的な話ではなく、アニメ『けいおん!』みたいな学園祭で人気!な感じでもありません。もっとオルタナティヴなヤツです。 女子高生がこの

九〇年代のセカイ系(2009年未発表)

※これは2009年に書いていた90年代論(未発表)からの一部抜粋です。 セカイ系という言葉が生まれたのは二〇〇二年十月下旬のことで、九〇年代ではないが、この言葉が生まれた背景には九〇年代がある。

九〇年代の新世紀エヴァンゲリオン(2009年未発表)

※これは2009年に書いていた90年代論(未発表)からの一部抜粋です。 「トップをねらえ! 」や「ふしぎの海のナディア」で知られたアニメ制作会社GAINAXが制作したアニメ作品「新世紀エヴァンゲリオン」(以下「エヴァ」と略す)が放映されたのは、一九九五年十月から一九九六年三月にかけてのことだった。テレビ東京系、毎週水曜午後六時半から。先駆けて『月刊少年エース』で漫画版(キャラクターデザインの貞本義行が担当)の連載が一九九四年一二月から開始されており、いわゆるメディアミックス

2021年に見つけた印刷物 part 2

part 1の続き。2ヶ月に一回くらい?と思ってたけど、3ヶ月ぶりだ。ここんとこそんなに大発見みたいなのはないんですけど、たぶん1位は誰も見たことがないものです。 第5位・LA VIE 第4号 第5位はDEVO表紙の『LA VIE』4号! 前に売野雅勇さんの本について触れたのを覚えてますか? その売野さんが昔やってたファッション雑誌です。本の中で長戸大幸さんや大滝詠一さんに会った際のエピソードが出てくるんですが、ワタシは創刊2号しか持ってなくてですね、長戸さんとかが出てく

Ovalprocess meets Rez?(2009年『Rezzine』)

↑この記事を読んで昔書いたコラムを思い出したので限定noteに。ゲーム『Rez』の体験(とくに「trance mission」)は2001年頃のOvalを知る上で必須だったのだな、とあとから思った話です。 Ovalprocess meets Rez?

『RE:EV(ソニクネイション)』(2009年「WEBスナイパー」)

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』という作品について正面から論じたマスメディアは、実はこれまで一つもない。「そんなことはない、キャラクターが表紙を飾って大々的に特集した雑誌がいくつもあったではないか」と本屋の賑わいを振り返る人もいるだろうが、それらはすべて宣伝/紹介であって、送り手側の「こう見せたい」という意図そのままを垂れ流しているにすぎない。『ヱヴァ』がどういう物語なのかを自らの言葉で説明し、それについて論じ、批評的判断を下したメディアを一つでも思いだせたら教えて欲しい。 1

海外で出た日本人のレコード(~1970年代)

海外で出た日本人ミュージシャンのレコード、というのに昔から興味があります。海外の真似っ子市場である日本が、なんと海外に向けて発信!?という。いや、そこまで卑屈にならなくていいんですが、どこまで通用したのか、というのは正直気になります。どうしてもワタシの中には「日本より海外のほうが上」という意識が長らくあったのです。その意識を取り払ってくれたのは90年代のテクノと渋谷系でした。それ以前の、とくにロックの人たちは、「海外に追いつけ追い越せ」という意識があったはずと思うんです。日本

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(2019年『漫画家本Vol.10』)

ここにアップしてる昔の原稿、基本的には3年以上経過したか、版元品切れ中になってるものを優先的に載せています。これは2年半前だけど品切れみたいなので載せておきます。増刷されたら消しちゃうかも? デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 『週刊ビッグコミックスピリッツ』二〇一四年四月二八日発売号(二二・二三合併号)より連載が開始された、浅野いにおの長編四作目。前作『おやすみプンプン』最終回が同誌二〇一三年一一月二日発売号で、そこから半年にも満たない準備期間だったように見