2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追加します。あとnoteの有料記事もここに…
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2020年9月の記事一覧
Paper Rare Groove 05:綜合諷刺雑誌『VAN』に戦後サブカルチャーの源流を見る?(『Tokion』66号・2008年2月号)
「作品は突然生まれない(必ず何かの影響から生まれる)」というのが持論なのだけど、それを証明するのは結構手間だ。最近は、戦後日本に影響を与えた海外の漫画家、ソウル・スタインバーグやベン・シャーンを、日本の漫画家達は一体何で知ったのか、というのがずっと気になっている。 はじめは「スタインバーグのグラフィック漫画にぶつかったときは、頭がフラフラとなったのを思いだす」と『ぼくがすきな外国の変った漫画家たち』に書いていた植草甚一周辺を疑ったものの、『文藝春秋デラックス 世界のマンガ』
Paper Rare Groove 03:パンクZINEに当時の熱狂を見る(『Tokion』64号・2007年12月号)
海外で最初に登場したパンクZINEは『Sniffin'Glue』(1976年7月)だと言われるのだけど、では日本では何だろうかというのがここ数年の研究テーマ。音楽誌では70年代後半の『ZOO』や『rock magazine』、ファッション誌では『POPEYE』や『装苑』の音楽コーナー、文芸誌では『詩の世界』のパティ・スミス特集などに、輸入文化最新情報としてのパンクを見つけることができるけども、もっと皮膚感覚の、ナマの視線からのパンクを知りたいと考えるのは、人間として当然のこと
Paper Rare Groove 01:渋谷系の原風景をネオアコ・ファンジンに見る(『Tokion』62号・2007年10月号)
ワインに「飲み頃」があるように、本や雑誌には「読み頃」がある。出た当時は意識していなくても、時間が経つと判るモノがある。今じゃ出版できない特殊な形態。文脈を遡ることで興味深くなる記述。今有名なあの人の無名時代の原稿。この時期に既にこんな事を言ってる人がいたという発見。どれもリアルタイムでは味わえない珍プレー好プレーだ。この連載はそんな、今だからこそ存在が面白い書籍やら雑誌やらの「紙モノ」を紹介していきたい。 記念すべき第一回はネオアコ・ファンジン。馴染みのない人に大ザッ