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【ネタバレ有】アニメ・虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会2期第10話「かすみん☆ワンダーツアー」感想

前話までの感想はこちら

 
2022年6月4日、22時。ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメ2期第10話が放送されました。

 観終わった後、たくさんの可愛いという気持ちと、いよいよ終盤なんだなぁという少しの寂しさ、けれどきっと素敵な物語が描かれるのだろうなという期待が心の中で入り混じる回でした。

 小ネタの入れ方も凄い。にゃんがさきももちろんなのですが、まさかスクスタすら始まってもいない頃の企画(Abemaウルトラゲームス)をここまでがっつり拾いまくるとは……(1期6話のVRゲームもそうでしたが)。やはり観るたびにアニメの虹学に対する愛を感じます。

 アバンからして、サラッと栞子が8話の「高咲さん」から「侑さん」呼びに変わっていたり、歓迎会が開かれていたり、9話から新規加入の3人と仲が深まっていることが窺い知れ非常にほっこりしました。
 なによりOPを観たときのエモさと喜びがめちゃくちゃすごかったです。全員加入後に見る今期OP映像、あまりにも良すぎる……。

 また、終盤でまさかこういう感じでLove U my friendsが流れるとは思いませんでした。トキランから多めに見積もっても1ヶ月経ってなくない……!? 音楽をやりたいと思ってから半年も経ってなくない……!? 高咲侑のレベルアップが止まることを知りません。学科に頼れる先輩ができたことの影響も大きそうです。

 大きめの起伏というとCパートのあれが一番かな? という感じですが、穏やかな中にも決めイベントが多々あり、劇中でなんやかんや初めて「部長がかすみである」という事実が明らかにされたりと、情報もたっぷりな回。
 ただCパートやBパート終盤の花火のくだり……花火は部長がパッと明るく華やがせてくれましたが、ちょっと心に引っかかっているぞ……!!

 ただそれは置いておいて、冒頭の子犬ちゃんのくだり、大型わんこのようなランジュ、満を辞してのオフィーリアなど、今話は犬成分たっぷりでお届けされたので犬派の筆者はたいへんにっこりでした(もちろん猫もすき)。

 では以下より、限界乱文をしたためます。
 なおこれは「感想」であって、考察や解説とは全く異なります


かすみん部長

 やっぱかすみんめっちゃめちゃに可愛い〜〜!!!
 中須かすみのいいところがいっぱいに詰まっていました。
 お調子者だったりかすみんが部長です!とめいいっぱい主張していたり、桜坂邸のゲームでことごとく負けていたり、なによりお泊まり会のしおりまで自作してレクリエーションまで準備をしっかりしていたり。
 楽しいところとひたむきなところ、はかりごとが空回りしてしまうときのかわいさ、その全てが描かれていて非常に良かった。

 あと途中で明かされた「企画で活躍すればみんなにすごいって思われる=部長として認められる」というシンプルすぎる思考回路がピュアすぎて可愛すぎます。この無垢さは世界中から守られて欲しい。
 序盤のミアの「子犬ちゃん」呼びに対しても、

かすみ「こっ、子犬!? かすみんは子犬じゃありません! ガルルルルルルル……!!」

 とか威嚇していましたが、犬扱いは全く逃れられていないのが可愛すぎてウケてしまいました。子犬じゃなくて猛犬とか成犬ならいいの……? というかそれじゃあ猛っている子犬じゃあ……?

 かわいいもかっこいいも調和も競り合いも自由も集まるこの同好会において、部長職に求められるのは引っ張ることというよりも盛り上げたり勢いを増したり、といった立ち回りなのかもしれません。
 引っ張るタイプだと、そのひとに息を合わせたり方向をひとつに定めないといけない可能性が増しますし、同好会という場所やスクールアイドルとしての在り方への思い入れがとりわけ強いかすみが部長というのはしっくりきます。
 3年までいる中でまさか1年生が部長とは思わなかったのであろう栞子ちゃんはさておき、既に加入済みだったみんなは、いるだけで場を華やがせてくれるかすみんのことをもう十分に「私たちの部長」と感じていたんじゃないかなあと思いました。

 ニジガクGOの企画力もすごい。鎌倉の散策をしつつ、競争もしつつ、集めるためには協力も必要。仲間とライバルとを両立させつつ、遠出の観光もできるという欲張り企画です。
 ゲームを開発するために事前に璃奈ちゃんとも打ち合わせしたのかもしれませんが、それにしてもお見事。
 1日目の観光について速攻でみんながバラバラになったのはまあ……彼女らを御したりコントロールできる人間なんて誰もいないだろうし……という感じです。それくらい伸び伸びしていられるのが同好会の良さでもありますし。

 そして終盤、本人視点ではバレーやゲーム、ニジガクGOでも1匹だけという「すごくない結果」でしたが、そんな彼女にかけられた言葉ややりとりが最高でした。

侑「かすみちゃん。昨日も今日も、最高に楽しかった!
 「これも、全部かすみん部長のおかげだね!
かすみ「えぇ!? あのぉ〜……そのぉ……」←ここの顔ぜんぶかわいい
ランジュ「そうよ! かすみは立派な部長だわ!」
栞子「はい! それにかすみさんがいるだけで、同好会がとても華やぎます!」
かすみ「まぁ〜、そんなことありますよぉ〜!」
愛「やるねぇ、かすかす部長!」
ミア「Nice! 子犬ちゃん部長!」
かすみ「だーかーらー! かすかすでも子犬でもありませんってばぁ!」 

 1期2話以来にかすみん呼び+部長呼びで敬意と感謝を示す侑や、本心を知っているからこそ心から褒めるランジュに栞子、わかりやすく照れたり褒められると「そんなことありますよぉ〜!」と調子よく肯くかすみ、かすみの調子がいいので茶化す愛さんやミア。
 テンポのいいやりとりのなかに、それぞれのらしさや今話で深まった絆、かすみの良さやいかに愛されているかがよく伝わってきます。
 それぞれがそれぞれらしくいられるワンダーランド、その象徴こそが中須かすみん部長なのかもしれません。

 とにかくめちゃめちゃ良かった……とても誠実というか、重くないけれど真摯に描かれていて非常に嬉しかったです。

ランジュ

「写真を……同好会のみんなと、一緒に写真を撮りたいの!」

 かわいすぎ。
 スクールアイドルとしての実力については自信満々なのに、こと私的な領域になるとめちゃくちゃ不器用になってしまうピュアなハイスペックガール、あまりにも良すぎる。
 9話で吐露した不器用さと、大きいわんこのようなかわいさといじらしさが溢れていて非常にかわいかったです。かわいすぎ。

 移動中の電車内、ほかの2年生が愛さんのダジャレと侑の笑いのレベルを利用した闇のゲームを繰り広げている中、ひとりみんなを俯瞰できる位置に立ち、今日撮った写真を眺めながら

ランジュ「なかなかチャンスがないわ……」
栞子「なにをしているんですか?」
ランジュ「なんでもないわ!」

 と真意を隠してしまうところ、一瞬ウワー!! となってしまいました。まだ同好会に改めて入ったばかりだし、栞子とも改めて仲良くなろうとなったばかりだし、まだ自分の本心を仲間に溢すことへおっかなびっくりな感じでとても愛おしい。
 ニジガクGOの途中でも栞子からの「どうかしましたか?」という質問を「なんでもないわ」で躱していて、まあなかなかこういう心を隠す癖みたいなのって抜けないよな……と感じました。

ランジュ「かすみって、かわいいわね」
栞子「ええ。あんな風に、自分の気持ちに正直にいられるって、素敵だと思います
ランジュ「そうね。かすみが羨ましい
栞子「ランジュも、自分の気持ちに素直になってください。昨日から、なにか隠してませんか?
ランジュ「それは、その……」
栞子「私、ランジュの考えていること、知りたいです!

 それを解いたきっかけが超素直なかすみんの言動というのが素晴らしい。
 また、上記のやり取りはランジュだけでなく、栞子も素直になったからこそできたんじゃないかと思います。
 ここまでは「何をしているんですか?」「どうかしましたか?」という問い方だったのが、かすみとの会話を経てからはかなり踏み込んだ問い方になっています。
 栞子が素直になった結果の発言が「ランジュに素直になってほしい」「ランジュの考えていることを知りたい」だったんだろうと思うと、今までのすれ違い方を思い返して本当にこうなれて良かったね……!と思います。

 その後、ニジガクGOやかすみん部長のくだりを経て、LUmfのときに流れていたみんなと一緒に歌詞を考える光景や、楽しそうにバーベキューに参加している様子など、幸せそうなランジュを見ていると自然とこちらもニコニコしてきます

 そして最後、ランジュが一番撮りたがっていた集合写真。

ランジュ「ねえ、みんな!」
みんな「?」
ランジュ「お願いが、あるんだけど……」

 このお願いをいうところの表情と変化が余すところなく可愛すぎて見返してビックリするくらいスクショを撮りまくってしまった。
 そして写真の言い出しっぺは自分なわけだし、記念としてなら自分を真ん中にしてもらってもいいはずなのに、自分からかすみの背中を押して中心に写させるのめちゃめちゃ好き。
 
お願い〜撮影の間に一瞬映ったのが紫の薔薇で、代表的な花言葉が「気品」「誇り」「高貴」。ランジュを象徴するような言葉が並びます。

 そしてもうひとつ、目に止まった言葉は「尊敬」。かすみを中心へと押すランジュの動きも相まって、心がヴンッ!!!となってしまいました。

 前話のEDを観たときはニコニコランジュについて「良かったねぇ〜!!!!」という気持ちでしたが、今話は「良かったねぇ……としみじみした気持ちになりました。ずーっとこういう幸せそうな表情でいてほしいな……。

 また、今話では栞子やかすみとのやりとりが目立ちましたが、間接的な描写として、侑が最初に見つけたのがにゃんじゅというのも良かった。前話に至るまで強い感情のやりとりがあったラインなので、こういうのを見るととても丁寧だなと感じます。
 それと

ランジュ「あーあ」
ミア「悔しそうだね、ランジュ」
ランジュ「ええ。でも、すごく楽しかったわ!」
ミア「ボクもさ」

 ここのやりとりにすごくグッときました。お互いをビジネスパートナーと称していた頃からガラッと変わった、自然な友達同士の会話という感じで。ランジュにかけるミアの声も穏やかな温度感ですっごく好きです。

 あとアバンの

かすみ「この同好会の部長は、この同好会で一番人気があって、実力があって、とびきりかわいい子ですよ〜!」
ランジュ「え? ランジュ?(素)
ミア「な訳ないだろ!」
栞子「あの、人気と実力は、みなさんお持ちですけど……(マジレス)」

 ↑これすき。直後のお泊まり回提案ですっごく嬉しそうにするのもすき。


栞子ちゃん

 まずアバンで律儀に「入部届」と書かれた封筒を持ってくるところからして可愛すぎでした。ほかの部員でこんなの持ってきたメンバーほぼいなさそう。
 桜坂邸到着後にド緊張していたり枕のフェイントに引っかかっていたりと、ド真面目几帳面のかわいさがでまくっています。

 ところで冒頭、栞子からしたら、設立時に部長で生徒会長も兼任しているせつ菜や、マネージャー業務をしたり協力者もいたとはいえなんか当日に全員曲を仕上げてたりした(あと9話でランジュにようこそって言ってたのも彼女)侑が部長と考えるのも不可抗力な感じがします。
 少なくとも自分と同学年のかすみが既に部長と推測するのはかなり難しいんじゃないでしょうか。

 今話の彼女ですが、7話での姉との対話、9話で知った親友の真意や新たな始まりを経て、ランジュが何か隠しているのを感じ取れるようになったところ、良かったなぁと心底思います。

ランジュ「(みんなと写真を撮りたいの後)だって、みんなになんて言っていいかわからないんだもの!」
栞子「ランジュ。まずは、私とふたりで撮りませんか?

 大好きな人たち相手だからこそ何を言って良いか分からなくなってしまっている幼なじみに、まず自分と、と促すところ、やさしいし聡いしで、栞子のよさがたくさん詰まっていました。
 一度したことがあるかどうかで、ランジュの中のハードルの高さもかなり変わると思います。大きなきっかけを作ってあげているところがすごく暖かくて好きです。栞子ちゃん自身も全然自撮りとか普段しなさそうなのに…!

 そして集合写真のところ、

栞子「ランジュ」
ランジュ「?」
栞子「ほら!
ランジュ「……うん!」

 と促す声、こんなのもうお姉ちゃんとかお母さんじゃん……栞子のほうが年下だけど……と温かい気持ちになりました。
 ランジュのニコニコさもそうなのですが、話が進むごとにやわらか栞子ちゃんになっていく様子も見ていてほっこりします。

 あと1日目夜の璃奈栞子せつ菜の横並び歯磨きシーン、たぶん別媒体の「IT活用チーム」のネタを拾っているのだとは思うんですが、ただただ無表情セリフなしで淡々と歯を磨いてるだけなのにやたらと可愛かったです。そうそうこういうの……こういうのが良い……こういう無言ほっこりシーン、いくらあっても困らないので……。

ほか、ここすきポイントなど雑記

・オフィーリア
 筆者がペット動物の中で一番大型犬が好きで、動きまくる彼女(オフィーリアは3歳のメス設定)をようやく観られて非常〜〜にQOLが上がりました。
 特に愛さんに「よ〜しよしよし!」と撫でられ同じリズムで横に揺れて尻尾をぶんぶん振ってるところ、かわいすぎ。このシーンあまりに好きすぎて当日観終えた後まっさきにループして幾度となく眺めてしまった。

 こんなに人懐っこくて可愛くて穏やかな賢い子だったらそれはしずくも別媒体で重度の犬派主張もしちゃうよな……としみじみ納得です。
 本当にかわいい。よそのお宅の犬に対してただならない感情を抱いてしまいそうになりました。あまりにもかわいかったので……。

・果林ちゃん先輩と線香花火と3年生

 使用用途を明かされずに渡されたGPS付きマスコットでの迷子対策や、璃奈ちゃんとハイタッチするところ、恐らく迷いまくった結果ニジガクGOで12匹まで猫を集めていたのであろうところまで、かわいいシーンが今回ももりもりでした。

 ただ、一番印象的だったのはBパート終盤、線香花火のくだりです。

彼方「こういうの、きっと忘れられないね」
エマ「だね!」
果林「あぁ……もう消えちゃうわ

 とりわけ青春というものへの思い入れが強そうな果林先輩がこういった風に寂しそうに言葉を溢すと、心がギュッとなってしまいます。しかも近くにいて固まっていたのが彼方とエマという1期同好会の3年メンバーなのが本当に……!
 かすみんの「まだまだ花火、い〜っぱいありますよ!」で打ち上げ花火を大量に出してくる姿でちょっと心がほころびましたが、なんというか、心に郷愁というかノスタルジーというか、そういうものがよぎりました。


・しずくのバレーボール顔面キャッチ

 桜坂しずくは基本的に文武両道であるものの、球技は壊滅的に苦手(アプリ設定だと物理も苦手科目)。
 自身をプロの選手だと演じることでレシーブをしようとするもあえなく顔面直撃のくだり、そのままアプリの絆エピソードとほぼ同じ光景で、なんだか嬉しくなりました。
 ただ元ネタのエピソードだと、しずくが顔面キャッチしたのが愛さんの超全力サーブで、アニメだとそれをそれを受け止めたのがかすみになっています。
 より危険性の高い球は自らが受け止める部長の鑑ですね……アイドルであろうがなかろうが顔面は大切にして……!

 本当は1期10話の合宿回、プールのシーンで天王寺璃奈役の田中さんがアドリブでしずくの球技苦手設定について触れていたらしいのですが、カットされていたとのこと。次の期の合宿回でがっつりと回収されました。
 1期で描ききれなかった部分がこうして丁寧に補填されていくことがとても嬉しいです。やっぱりあと100話はないと困る

 あと書き忘れたのでここで書くのですが、初喋りだったしずくママ、声がエレガントな上に背丈が思ったより小さくていろんな人間を狂わせそうな感じでしたね……せつ菜より小さいような……?


 以上、10話を観たオタクの感想です。

 1〜9話まで密度密度アンド伏線という感じで強烈な情報量のアニメでしたが、今回については小ネタを大量に仕込みつつ11話以降へと繋げ、新規加入メンバーが同好会へ馴染む様子を描く(当期比)穏やかな回だと感じました。前話が凄まじかったのもあるかもしれません。

 メンバーのかわいらしい様子や懐かしきにゃんがさき、アニメ時空やドラマCDで一瞬だけ出たしずくの地元の回収、動くオフィーリアなど、心を穏やかに癒される要素が満載でした。
 ただ、今話の線香花火のくだりや次回予告の……ねぇ!!

 次話は「過去・未来・イマ」。果林エマ彼方という前話までの同好会3年生組がタイトルコールでした。
 どうやら受験をする中学生っぽいモブの子たちも描かれていましたし、屋外でみんなコート着てるし、晩秋、進路をはっきりと意識するような時期になるのかもしれません。通常世界の部活を考えると3年は普通に引退しててもおかしくない季節へ………うつろっていきますね………。
 目ぇ逸らしてぇ〜〜!!!!!!! このアニメなのでそういうエピソードもただ寂しいだけではないでしょうし、前向きで希望のある話になりそうだとは思ってはいます。
 頭では理解しています。でも心がまだ受け入れられない!!!!
 まだ13人揃った状態のアニメ時空の話を1話しか観ていないんですが!? という気持ちと、単に「ヤダ! 3年生卒業しちゃヤダ! ずっといて! 時よ止まれ!!」とファウストじみた駄々コネが止まりません。

 かすみんが「まだまだ花火、い〜っぱいありますよ!」と言っていた通り、きっとまだまだ楽しい時間が続くと信じてはいます。
 ただやっぱ残り3話なのってヤバくない? 3期とOVAと映画とアニメ特別編とで無限に続けてくれなくちゃ……一歩も前に進めないよ……のオタクになってしまいそうです。

 Cパートの大ニュースも一体なんなのか、とてつもなく気になります。
 6話のくだりがあった以上、生徒会選挙や世代交代はサラッと終わっていそうな気もしますし。なんならアバンあたりで「栞子ちゃん、生徒会長就任おめでとう!」になっている可能性もあります。

 ありとあらゆることにそわそわしつつ、次週を待ちたいと思います。

1期の感想はこちらから

お借りしたヘッダー画像:https://pixabay.com/images/id-3075348/

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