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【ネタバレ有】アニメ・虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会第1話「はじまりのトキメキ」感想

 2020年10月3日、22時30分。ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメ第1話が放送されました。

 30分が秒で溶けた感覚です。
 ちょっとよすぎて感情が揺さぶられまくったので、この状態の感想をひとまず急いでしたためようと思って書きました。

 この記事はアニメ感想ですが、若干スクスタのメインストーリーのネタバレ(中核とかではない部分)を含みます


 また「スクスタをプレイしていないと分からず、アニメでは今後ネタバレになり得る要素」があるかなーと思った部分については伏せます。
 アニメの内容についてはネタバレし散らかすのでご注意ください。

 では以下より、限界乱文をしたためます。

 なお、優木せつ菜のライブシーンが激アツで魂抜かれたそりゃ好きになるわとか歩夢のMVありえん可愛いとかEDが曲も映像も良すぎて神とか、語彙が消滅する部分に対しては触れません。なので今書きました。


最大の衝撃──「ふたりで始めようよ、侑ちゃん!」

 いきなり終盤の話をします。
 マジか!!!! そうきたか!!!!!! という感じでした。
 書くために何度か該当箇所を見返しているのですが、その度に「そうくるのか!!!!」となります

 ここで既にスクスタとは明らかに話が変わったと改めて感じます。
 スクスタでは、初期同好会の分裂が起こることは同様なのですが、

「スクールアイドルのライブに感銘を受けた『あなた』が単独で部室を捜索→ひとりで部室を守っていた中須かすみに出会う→中川菜々(生徒会長)に廃部取り消しの直談判→部員集め開始

 という流れを辿ります。
 歩夢はその次、「まずは初期同好会とは違う人を勧誘して実績にする」という「あなた」のアイデアでメンバーとして勧誘され、加入します。

 ですがアニメの1話、終盤。
「スクールアイドルの動画をたくさん観て、自分の気持ちをまっすぐ伝えられる彼女たちに凄さを感じて、憧れたから」。

 スクスタでは「幼馴染みの『あなた』がいるから」と受動的に始めたスクールアイドルを、アニメでは能動的に、自分の意思で始めようと誘います
 言葉や声にみなぎるのは強い憧れと決意

 それは「せつ菜に会ったら自分の気持ちが止まらなくなりそうで、怖かった」と思うほどに。

 むしろスクスタでは「『あなた』がいるからだけじゃなく、自分がやりたいからスクールアイドルをやる」という自身の夢を見つけて自覚する、というストーリーを描いていた彼女。
 それを知っていたのでこの違いはものすごい。今後、彼女の夢や課題はどのように描かれていくのでしょうか。

 とにかく本当に衝撃的だったし、ものすごくこれからにワクワクさせられました。
 同時に自分は「上原歩夢が自分のやりたいことや好きなものをまっすぐに宣言する姿を見ると涙腺が緩むオタク」なので、心にドストレートを何度も打ち込まれた気持ちです。

 これに関連して。
 中盤、スクールアイドルの話をするときちょっと困ったようにしていたのは、てっきり(スクスタではおなじみになりつつある)幼馴染みに向ける極大感情によるものだと思っていたのですが、どうやらそうでは(あるいはそれだけでは)なさそうで。
 「やりたいけど、素直に言い出せない」という葛藤から出ていた表情に思えます。
 ただ。
 この動機部分が更に深掘りされ、歩夢が自覚して隠しているor内在的にあるが無自覚な別の要因が追加される可能性もあるので、そこも含めて物語が楽しみになっています。


「好き」と「やりたい」──優木せつ菜と上原歩夢の対照

 ここでせつ菜の話を少しします。
 せつ菜の二つ名は「本気系スクールアイドル」。では彼女の活動指針はなにか。
 スクスタリリース前、最初期の彼女のコメントを引用します。

「誰もが大好きを言えちゃう世界を、私はもっともっと広げていきたいんですっ!」


 自分の好きなものを好きということが難しい今の世界を変えたいという理想を、彼女はしばしば「野望」とすら称します。
 それだけ「大好き」という言葉、自分や人が何かを好きだと思う気持ちを大切にしている女の子です。

 そんな「大好き」でやっていたはずのスクールアイドル活動を、何らかの理由で辞めてしまったせつ菜。
 他方、冒頭では「子供っぽい、もう卒業した」と言っていたピンクや可愛い服を「今も大好きだし、着てみたいって思う」と認めて、自分の「好きなもの」を素直に伝えた歩夢。
 そして「スクールアイドル、やってみたい!」と侑に言い、その意思を歌うことで示します。

 大好きなことを手放したせつ菜と、好きなものに素直になった歩夢。
 スクールアイドルを辞めたせつ菜と、始めようと踏み出した歩夢。

 対照は今後似通っていくのか、より強まっていくのか。このふたりの関係性がどう描かれていくのかも楽しみです。


高咲侑について

 恥じらいなく手の上でウサミミジェスチャーをやって語尾にぴょん付けて真顔で喋る女子高生。
 冒頭のピンクの服にまつわるやり取りや口調から、かなりさばけた性格っぽい感じがします。

 アニメ時空の「あなた」ポジションということもあり、スクスタの「あなた」のような行動力は健在。90秒版MVでもあったセリフですが、

歩夢「スクールアイドル同好会の部室って、どこにあるのかな?」
侑「片っぱしから聞いて回れば良いんじゃない?

 普通の高校ならまあこれでも良いのかもしれません。
 ですが虹ヶ咲学園は生徒数3000人、同好会だけで100個超、校舎の上部は謎オブジェクトに囲われた要塞みたいな学校です。
 これを片っぱし。歩夢も「えぇ……?」で済ませて良いのでしょうか。

 しかもそのあとマジで片っぱしから聞いていっています。
 事前相談もなしに付き合わせているので、同行者が歩夢以外だったらたぶん怒られるか軽い喧嘩になる。

高咲侑は夢追い人なのか

 中盤、彼女のセリフで気になるものがいくつかあります。

やっぱり難しいのかな。夢、追いかけるのって。アイドルやるって、そういうことでしょ?」
自分の夢はまだないけどさ

 ここで侑の視線が伏せられます。
 確かに、せつ菜のステージを見る前の彼女の言動は、何か目標に向けて活動しているのではなく、日々をそれなりに楽しく過ごしている等身大の高校生という感じでした。
 部室棟に初めて入ったということは恐らく帰宅部でしょうし、学外でなにかやっているわけでもなさそうです。
 大学受験を考え始める年齢ってこれくらいですけど(予備校の話も出てましたし)、夢とかやりたいことが見つからないのは割と普通な気はします。
 だからこそ、頑張っている人がより眩しく見えるのかもしれません。

「夢を追いかけてる人を応援できたら、私もなにかが始まる! ……そんな気が、したんだけどな」

 MVでも出ていたセリフ。
 裏を返せば、侑はまだなにも始まっていない。それに、夢の当事者になろうとしていないような言葉の選び方も気にかかります。

 本当に夢がまだ無くて、自分の未来を思い描けず漠然と悩んでいるのか。
 それとも、過去に夢にまつわるなんらかの経験があるのか。

 スクスタの「あなた」は自分がステージに立たずサポートに回る理由、というかスタンスがはっきりしています(メイン3章10話、矢澤にこキズナ5話あたりが分かりやすい)。
 対して、侑に関してはまだまだ未知数です。ここも今後の展開で語られるでしょうか。


 あとどうでもいいところだと、パン食べるのめちゃくちゃ早いですね。もうちょっとよく噛んだ方がいいかもしれない。

 冒頭、歩夢ちゃんはパンをひとくち分けてくれたのに、自分は写真撮ったあとにあげるの忘れて全部食べちゃったの、だいぶ面白かったです。
 そうめんにも反応していたので、おいしそうな炭水化物で釣ればついてきそうな女児……食い意地……素直な性分なのでしょう。
 名前発表時にコメントしていた「好きなものはおいしいもの」がバリバリに発揮されていました。


ほか、ここすきポイントなど雑記

多いので言語化ができる部分のみ書いていきます。

・冒頭のショッピング
 幼馴染ふたりがパスケース探してる〜〜〜!!

 スクスタのメインストーリー、その最初も最初の場面は、歩夢と「あなた」が秋葉原UTX前でお揃いのパスケースを買ったことを喋りながら歩いているところから始まります。
 ストーリーラインはこれからももっと異なってくるのでしょうが、こういう繋がりがなんだか嬉しいです。

 アニメ1話では終盤、歩夢から侑へ渡されていました。

 まだ勇気や自信はないけれど、それでも夢への一歩を踏み出した歩夢の、精一杯の意思表明。言外に「一緒にいてほしい」と伝えるように差し出された色違いのお揃い
 スクスタよりも大きな意味を持ったアイテムになりそうですね。


・侑「優木せつ菜ちゃん!」 歩夢「『ちゃん』!?」

 短いやりとりですけどなんだか好きです。
 距離詰めるの早すぎではとか、ハマる深さが凄すぎではとか、そのあたりの驚きが入っていたのかもしれませんね。


・エマが「廃部だなんて」と落ち込んだ声を出したときの果林の反応

 顔の半分に影がかかり、目はなにかを考えるように外へ向きます。
 どうやら友人が落ち込んでいることについて思うところがある様子。

 その後にサラッと微笑んで「そんな顔しないで? 力になれることはあるかしら」と問いかける彼女。
 短いシーンですが既に頼れるお姉さん感が漂っていますね。

 次回予告ではどうやら果林さんと菜々(っぽい後頭部)が生徒会室で対面しているようなので、そこで何か交渉なり事情の聞き出しなりをするのかもしれません。
 友人の悩みを聞くだけなら大体の人ができると思うのですが、実際に何かできないかと行動に移すところがカッコいいです。


・虹ヶ咲学園流しそうめん同好会

 部室探しの際に歩夢と侑が見つけた、Twitterでもどうやらトレンド20位らへんに入ったらしい静かに狂っている字面の同好会

 なんと画面に見えるだけでも各学年2人ずつ会員がいて(流す役もいないといけないはずなので最低7人)、ポスターやステッカーもいっぱい貼ってあって、みんなで仲良く流しそうめんを食べています。
 ※追記:見返したら3年がひとり、2年がひとり流す側にいたので、同好会の会員は最低8人でした。結構いるな。

 料理研究会とか麺類同好会とか、そうめん同好会ですらなく「流しそうめん同好会」なのがすごいですね。限定的すぎる。

 部室ももらっているので夏以外もやるんでしょうか。地域の交流イベントとか夏祭りみたいなところには行ってそうですね。
 兼部ももちろんいるんでしょうが、多分この会員は全員どこか頭のネジが外れてると思います

 しかもふたりが扉を開けたときにすぐ「ようこそ! 入部希望ですか?」とサラッと出てくるのも恐ろしいですね。
 まるでそこそこ体験入部が来ているような手慣れた対応です


・歩夢と侑の距離感

 想像を遥かに超えて近かった。どう考えてもお互いにパーソナルスペースがぶっ壊れています

 スクスタだと「あなた」の立ち絵が無いのでテキストで想像するしかないのですが、動いて喋ってそれを見ると……距離の質感が……すごいな……!

 あと中盤、新作の「ラクレットチーズはちみつコッペパン」を「食べる?」と聞いて、てっきり冒頭みたいにひとくちあげるのかと思いきや半分渡すの、歩夢良い子すぎるのでは?


 あと上でも色々触れた終盤なんですが、そこでのやりとりがすごい。ふたりの間で受け渡しされる感情の質量がヤバい

「私の夢を、一緒に見てくれる?」

 という歩夢の言葉と、侑の返答。

 「あれ? もう10話分くらい進んだ?」くらいの温度感です。
 最終話が終わる頃にはいったいどうなっているんでしょうか。



 以上、1話を観た直後のオタクの感想です。
 感じたことや言語化したいここすきポイントに手が追いつかない。

 不思議な雰囲気とテンポを持つピンク髪の小さな子や部室の位置を教えてくれた気さくな金髪の子、枕を持ち込んで外で寝てた子や虹ジャーで迫真の演技をしていた子についてももうちょっと触れたかったのですが、長くなりすぎるので割愛しました。
 気になる部分がめちゃくちゃあるし2話早く観たすぎる……。


 次回は「諦めませんよ!」という力強いワンカットや、合間のCMにも出てきたボブヘアーの可愛い女の子がメインになりそうですね。
 OPはまだ流れていませんし、Cutest♡ガールの歌う姿も見られるかもしれません。
 スクスタ連動キャンペーンやアニメ関連の生放送なども始まるので、本当に楽しみがいっぱいです。

 いや〜〜良かった!! 色々言いましたがそれに尽きます!!


(ちなみにですが、毎話感想を書くことは多分しません。自分で義務にして楽しさに制限をかけたくない、というのが理由です。
 感情が昂って、書きたいと思って、書く時間が確保できたら、またそのときは感想を書くと思います。)

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