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なにかものごとを、最後までやり遂げるのが いつも苦手な子供でした。 飽きちゃうんですね。…
道の上を宙を舞う声。 散らばっていたのに、ひとつになって 駆け巡る。 箱根駅伝のルートに…
<世のなかには、毎朝目がさめるとその目ざめるということがおそろしくてたまらないひとがあち…
この世の中には、自分に似た顔の人間が3人 いるらしい。 子供の頃、家族で山荘に出かけた。 …
日暮里で降りてみいへんかって、ハスキーな 声が言う。 なんで? なんでって、落ちこんでる…
感動するって、心が微動して、その微動に耐えられなくて。 時としてそのことに、傷ついて。 …
きしょうてんけつのない世界に憧れる。 たぶん、今じぶんがここにいるのは、 き、しょう、てん、ぐらいの位置なんだろう。 物事が順番に進んでゆくことに、軽い抵抗を覚えるし、 いつだってランダムがいいなってどこかで思ってる。 10年ぐらい前、好きな人が教えてくれた ロラン・バルトの「偶景」。 <木の葉のように落ちてくるあらゆる>出来事、つまり 偶然の小さな出来事だけで構成されている本だよって、 教えてくれた。 ある日 鎌倉の腰越あたりで降りていった人をみていた
もこもこのマフラーと手袋の温かさを頼りに 駅の改札を抜けて、階段を足早に駆け上がる。 は…
誰かの目を見て、誰かと喋りながらご飯を食べることが 急にできなくなった。 そんな季節がわ…
銅板でつくられた大きなシーラカンスや、魚たちが 間接照明の明るさに包まれた店の天と地のあ…
noteはじめてみたら、どうしてここにはこんなに書くことが 好きな人ばっかり集まっているんだ…
心の中が微熱っぽく、まつわりついていた ある夏の昼下がり。 鹿児島本線に乗って鹿児島駅に…
指先に流れている薄く透き通る血の色を見て それはわたしだけじゃなくて、あなたにも 流れて…
糸と糸がもつれることもなく、格子状につむがれて。 いくつかのしずくが、水玉模様みたいに、浮かんでいた。 蜘蛛の巣だった。 京都の深泥池近く。 そこにいた黄緑色と黒の、横縞の蜘蛛。 ジョロウグモだった。 蜘蛛の研究家だった従兄の秀さんに 教えてもらった。 その巣には もうすでに戦利品らしきものがひっかかって。 横糸がこまかくはりめぐらされていて。 丸いというよりは、楕円だ。 繊細なレエスをつむいで、そこに獲物が包まれている。 身動きできないけれど、な