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ちいさな言葉の欠片たち(エッセイ)

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あの日のあの言葉って、納得いかないんだけどとか。誰かが言ったちょっといいなって言葉を紹介しながら、まるで日常なエッセイや日記書いています。
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2020年9月の記事一覧

愛してるって名前をつけたくなることなんだな、きっと。

赤と青のニットの短いセーターを着た、たぶんご近所さんの犬🐩が、 飼い主と散歩しながら、こ…

yesでもnoでもなく。「わからない」としか言えなかった。

シリアルにあったかいミルクを注ぐ。 イチゴやリンゴのドライフルーツに深緑を薄めたようなひ…

菊地成孔さんのライブに行った2014年のあの夜。人生もライブなんだって気づいた。

あたりまえだけれど、ライブって一度きり。 一度きりそこに居合わせた人だけが、楽しめるって…

あなたもいて、わたしもいる場所。それが「世界」だよって「PEANUTS」が教えてくれた…

なんとなくで使ってしまってはいけないのだけれど。 自分の中のげんみつな取り決めはあまりな…

思い出はつくるものじゃなくて。思い出になってゆけばいいんだって。

雨が降っていると、雨がふっていたすこし遠い日のことを想い出したりする。 その日わたしたち…

せつなさに負けてしまいそうになるから、「せつない」って誰かに言いたくなるのかもし…

詩を書きたい気分なのかエッセイらしきものを 書きたいのかよくわからない。 今日は点になっ…

母にとっての#はじめて買ったCDになった、クリスマスのあの日。

秋のせいなのか、時々、音楽に沿ってじぶんの気持ちが、 決まってゆきそうになることがある。 すでにこぼれだしている。 耳をすますなんてことをしないでも、どこからか音がやってきて、 するりと耳のなかから、心のある場所めがけて ひっそりと、ひそんでしまう音。 ずいぶん前のことだけれど。 あたたかなイヴの日に、仕事の打ち合わせ場所に到着して タクシーを降りた途端に、そういう経験をしてしまった。 気持ちが曲に、ずるずるとひきずられてゆく。 緊張しながら、スピーチもしなきゃいけ

じぶんの気持ちまで、ググってしまおうとしていた。

薄緑色の野菜が、前菜に出てくる時、いつもウェイトレスさんの発するその名称にどきっとするよ…

どんな速度もじぶんの中にはなくて、すべて駆け抜けてゆく。

今年のお正月遊びでひきぬいた<星座おみくじ>のことをちょっとだけ思い出す。それは、<矢座…

折ると祈るは似てるねって、おばあちゃんに言ってみた。

敬老の日だから、じゃないけれど。 街で知らないおばあさんを見かけると、おばあちゃんが生き…

お彼岸だから、手紙を書いてみたよ。返事はいいからね!

いつだったか、京都のショッピングモールを歩いていた時になにげなく入ったお店。 雑貨やさん…

誰かにではなくて。とりあえず、わたしに負けないでいようよ。そんな#私の勝負曲。

無造作に麻ひもでくくられたアケビのような花束のイラストのページにでくわして。 7本の束が…

眠れないならまだ眠らなくていいよ、そんなコンセプトのホテルがあった。

部屋のこのとっちらかった場所ではなくて。 ホテルに行きたい。ホテルで思う存分眠りたい。近…

モノの置き場所、わたしの置き場所。

長い形の赤いサイフをむかし買った。 はじめての赤だったので、少しだけ、とまどった。 一緒に買い物についてきた人がそれがいい。断然赤が言いっていうから、そうかもって思って、ちょっと頑張って持つことにした。 赤は、なんだかじぶんじゃないような気がして照れてしまうのだ。 だれもみていないというのに。 自意識過剰だ、きっと。小さい頃からぜったい過剰だ。 で、案の定。これはわたしのサイフだよね? と確認しないと、しばらくは少し妙な感じだった。   おまけに、仕様がいままでとちがう