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ブラジルのコロナの影響は本当のところはどうなのか(その1)

最近日本で見るブラジルの情報はほとんどがブラジルやばい、ボルソナーロ大統領はコロナに対して対策してない、というかなり偏った見方で切り取った記事ばかり。

たしかにブラジルは感染確認者数が増えていてこれからピークに向けて大変な状況なのは間違いないですが、「ノーガード戦法」や「コロナ軽視」というのは全く的を得ていないというのが現場感覚です。

私がnoteを書いたくらいでそんな偏見に太刀打ちできないかもしれないとは思いつつもせめて1人でも2人でも誤解を解ければと思って書いてみたいと思います。

世界各国をきちんと比較しましょう

World O Meterによると5月25日時点でのブラジルの感染確認者数は36.7万人で世界で2番目に多い。https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries

上記のウェブサイトから感染確認者数上位40か国をピックアップするとこんな感じです。

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でもこれだけを見ても多いか少ないかは言えません。だってブラジルって世界で5番目に人口が多い国なんですから。せめて人口で割ってみてみましょう。

人口当たりの感染確認者数はまだ低い方

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感染確認者が多い40か国を人口当たりで並べてみるとブラジルは27位。スペイン、シンガポール、クウェート、アメリカの3分の1、イタリアとかイギリスの半分くらいですね。むしろカタールが全くニュースになってないのが不思議なくらい。シンガポールも第二波の影響がかなり大きいことが見受けられます。

人口当たりの死亡者数もまだ世界上位には遠い

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感染確認者数は検査数の問題とかもあるので死亡者数を見てみると少し上位に来ます。しかしベルギーはすごいですね。ブラジルの7倍。スウェーデンは自粛していないから上位に来るのは想像通りですが、ブラジルの4倍でしょうか。

残念ながらブラジルの感染者数はまだ増加傾向にあるので、大変じゃないなわけではないんですよ。でも「ブラジルが感染爆発でどうしようもなくなっている」という印象とは少し違って見えるかなと。

と、こんな感じで少しずつ情報発信をしていってブラジルの実情を伝えていこうと思います。

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