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#008 あなたにとってライブハウスとは?【Gt.フーキ】

 さてさて、メンバー全員が統一されたテーマで書いて行くコラム、2本目です。メンバー毎に同じお題でも切り口が違うので、人間性を理解して頂くのに向いているコンテンツだと思っております。

 今回のお題は「あなたにとってライブハウスとは?」

 まず、私にとって音楽とは自己表現の手段だといった前提があります。
 音楽が好きなのではなく、ステージでギターを弾いているのが好きだから音楽を続けている。ですからステージに立つという事と、ライブハウスは別々の意味を持ちます。
 ステージに立つ瞬間は自己表現。では自分のライブを終えたあとや、お客としてライブハウスに行った時はどうなのかと、そんな話。
 一言で纏めてしまえば溜まり場です。

 学生時代に友人と集まっていた場所って一つや二つはありませんか?部室やゲーセンに定番のマック、隠れて悪い事をする公園だったり、ご両親が共働きでゲームをいっぱい持ってる友人の家だとか。
 そんな青春時代を誰かと共有してきた場所が次第に居酒屋になり、自分のアパートになったり、バーに通ってみたり、職場の事務所に巣を作ったりと、年齢や収入と共に変化してしまう。
 10代はバー通いなんて出来ませんし、30代が公園でたむろしてたら警察案件です。背伸びをしたり童心に帰ったり、相応しくない場所で遊んでみたりはしますが、拠点とすることに何かハードルが生まれてしまう。
 そんな中で、ライブハウスだけは適齢期のない溜まり場として機能していると思っています。

 先輩の荷物持ちとしてスタジオやライブハウスに出入りした頃、まだまだライブハウスに活気があり、満員電車さながらの熱気でした。おっかない人や綺麗なお姉さんを眺め、関係者が煙草をふかし座り込んでる階段を速足で過ぎ去り、打ち上げで滅茶苦茶に呑まされて知らない人と友達になる。そんなスタート。
 20代も中盤になって当たり前のようにライブをこなし、企画を主催し楽屋で呑んで階段に座り込む側になって、先輩や後輩のバンドが生まれて、それ以上に同世代のバンド仲間が増えた頃合い。友人と遊ぶ=ライブを見に行って打ち上げでバカ騒ぎをするが1セットでした。
 ここ最近になり、ようやくこのバンドでライブハウスに帰って来てみたら、昔の様な活気が無い。それでも見知った誰かが店長になって、バンド仲間がPAとして腕を振るい、解散した後輩バンドが別の形で復活したりと、相も変わらず見知った顔があり、新しい出会いがある。
 世代の隔たりなく交流出来る溜まり場、ライブハウスをそうして捉えています。


 昔ながらの風習や仕組み、ライブハウスに思うところは沢山あります。特にこのコロナの影響で文句や提言を含め書きたいことが山ほどあります。ですが私にとってライブハウスという場所は今も昔も変わらず溜まり場だと、伝えたい本質を書き記せたので今回はここら辺で。

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