#006 あなたにとってライブハウスとは？【Vo.モチダ】

「あなたにとってライブハウスとは？」

これが今月のテーマ。

すごくシンプルな答えをするなら
「入れ物」だと思っています。

ライブハウスに限ったことではないのだけれど
お店や会社や、まあバンドやコミュニティなんかも
結局のところ「ガワ」だと思っているところがあって。
重要なのは、その時その中に誰がいるかがなんじゃないかなと考えてます。

店長の変わったラーメン屋の味が変わるとか。むかーしニコニコ動画やらミクシィやらが流行ったけど流行りに乗ろうとした人たちが増えたことで
面白い人たちが逆に減っていったりとか。
中身は結構流動的なもんじゃねえかなと。

ついでにそれをちょっと拡大解釈していくと
自分もしょせんはガワで、中身が案外流動的で
今と同じ自分的な物はもうすでにどこにも存在していない。みたいなことを考えるとわりと楽しいかなと思ったり。
ちょっとSF的だし。

まあそれはそれとして。

我々もバンド活動をしていたり
また自分一人でも一応ソロで細々やっていたこともあったりで、
ライブハウス界隈の知り合いというのは
まあまあそれなりにいます。

個人的にライブハウス界隈の人たちの特徴で好ましいと思っているのは
妙な詮索をしないことだと思っていて。

例えばヴィジュアル系バンドの人に本名とか
何のバイトしてるのか聞くとか
そういうことはしないのが暗黙の了解となってる感じが
割と居心地がよかった覚えがあります。

ごくたまにうちのフーキみたいなガバガバのやつもいますが
まあそれはそれで趣があるというか、何というか。

あとは最近思ったのは、好きな音楽とかに対しての素直さと言うか、
自分を含め、いい年こいた連中がガキの頃聞いていた音楽の話とかを
打ち上げで一生懸命話しているのを見るのも
中々愉快なものだなと思っています。

「あなたにとってライブハウスとは？」
この質問の答えとしてはやっぱり「入れ物」だと思います。

今はこの手のご時世なので
入れ物を守るため、維持するために
いろんな人がいろんなことを創意工夫をもってやっているのも見ています。

特段、ライブハウス界隈に限ったことではないでしょうし、
既になくなっちゃった箱もあるし、
その流れは今後もおそらく続くだろうし、
それはそれで致し方ない部分もあるんじゃないかなあとも思ってます。

そもそも論でいえば、自分はそこまでライブハウスキッズってわけでもないんですが、
思い入れも相対的には少ないんじゃないかなとも思いますが、
そこで出会った人たちは、まあ決して嫌いじゃないです。

少々難はあるやつらが多かったりもしますが
偉そうに言えるほど、てめーも大したもんでもないですし。

そんな連中も、そんな連中予備軍の人たちもあるいは全然「普通」の人たちも、歪みや欠けを認識しつつ、許容できる場所。適切な「ガワ」や「入れ物」は、今後どんな形になるにせよ
どこかに存続していただければと思ってます。

あわ良くば、まだ見ぬ愉快な形態が
今後現れることを期待しつつ。

そんな感じです。