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利平栗のタルトモンブラン:和栗と洋栗

1. 商品紹介

こんにちは。さて、今回取り上げたいのは
モンサンクレールさんの『利平栗のタルトモンブラン』。
なんと1つ(確か15cm)で送料込み約¥6500。
高いです、がまあ数量・期間限定というので、
普段はモンブラン自分で滅多に食べませんが、
タルトの表記もあったのでせっかくだから買いました。
なので経験値はそれほどないです。

写真は冷凍状態のもの


モンサンクレールさんの公式サイトにある紹介文を引用すると、

毎年人気の秋のガトー、[利平栗のタルトモンブラン]を今年もご用意いたします。栽培と管理の難しさから、生産量が少なく希少な和栗として知られる利平栗。香ばしい野性味を感じる香り、ほくほくとした食感、そしてしっかりとした甘みをもつ、とても魅力的な品種。そしてその個性を余すところなく生かすためにご用意した素材達。タルトに使った香ばしいアーモンド、利平栗のペーストに忍ばせた、甘みを際立たせる隠し味の塩。そしてそれらを柔らかく包み込むジェノワーズに使った、濃厚な旨味をもつブランド卵「那須御養卵」。これら選りすぐりの素材達がしっかりとガトーとしての美味しさを支え、そこに栗の個性が調和し合わさる。正に秋にふさわしい、奥深い幸せな味わいでご用意することができました。

https://shop.cake-cake.net/MontStClair/limited_item_send2.phtml

ということです。

2. 食べての感想

率直に言うと、美味しいけどこの値段ほどの価値はないかな。
これなら近くのお店でモンブラン買った方が良い。
あと個人的によくあるサクサクのタルト生地じゃなかったのは残念。
強調しておきたいのはケーキとして普通に美味しくはあるということ。

思ったのは以下の2点:
① 値段と味
② 栗感

① 値段と味

プチガトーサイズだと¥800普通に超えてくる。どんなプチガトーでも¥800代乗ってくるのはなかなか見ないので、それ相応の味が求められます、というか消費者側からしたら求めずにはいられません。

お店側からしてみれば、お客様に満足してもらうために(可能な範囲で)出来る限り良い材料を揃えるのは当然です。例えば今回なら主役の栗に希少な利平栗を選んだり、全体から見ればほんの僅かなスポンジ部分にブランド卵を使ったり。ただ味がどう伝わるかはまた別の問題な気がするのです。もちろんパティシエさんの腕にもよりますが、高価な素材だからといって消費者に違いが伝わるとは限りません。手間を惜しまずかけたり、高価な素材を使ったりするのはあくまで作り手側の都合であって、それらとお菓子の評価は直接関係ありません

当たり前ですが、良い素材を沢山使えばそれだけ値段は上がります。今回のケーキに関しては、食材のチョイスと値段、そしてそこから期待される味わいとの間の隔たりが私にとっては大きく感じられました。

② 栗感

少し前に、あるお店で和栗と仏栗のモンブランを買って食べ比べたをしたことがあります。そのとき感じたのは「和栗は渋みが強く食感含め味わいが豊かなのに対して、洋(仏)栗はラム酒と相性が良く香りをより楽しめる」ということです。

これはあくまで素人の意見で、世間一般に共有されている認識がどうかは分からないです。ただそれに基づけば、今回のケーキは中に挟まっている栗のコンポートと、かなり渋い利平栗のペーストが目玉ということになります。事実、栗のペーストは素晴らしかった。塩がかなり効いていて、渋みがとても強くストレートに感じられるものでした。一番外側のクリームも風味良く美味しい。ただ、それ以外の要素が同じかそれ以上に強く感じてしまったのです

モンサンクレール公式サイトより

そこそこの厚みがあり味もかなり強い土台のおそらくアーモンドクリーム、中心に陣取っている何かのクリーム、かなり薄いのにしっかり味は感じるスポンジとカスタードらしきクリーム… これらの主張が思ったより強くて、主役の栗が前に出てきてくれない感じがしたんですよね。和栗の渋みと風味が、他の甘さに相殺されてるというか… もちろん探せばありますけど。同じ量でも洋栗とラム酒使えばもう少し違ったのかもしれませんが、そうなると構造自体少し変えないといけないので難しいですね。感じ方・好みは人それぞれですので一概には言えませんが、「満足のいく栗感でない」が私の感想です。

3. まとめ

以上が『利平栗のタルトモンブラン』を食べて私が思ったことです。この商品は予約が始まって40分ほどで売り切れるほどの人気ぶりで(いくつ用意があったかは不明+販売機会2回)、確かに美味しくはあったのですが、値段も含めると満足できるとは言えませんでした。他の方々の感想が非常に気になるところ。

今回は以上です。ここまで読んでいただいた方いらっしゃれば、感謝します。

※ヘッダー及び本文中2枚目の写真は、いずれもモンサンクレール公式サイトより


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