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フィナンシェ:蜂蜜をキャラメリゼするか

こんにちは。ほぼ文字で読みにくいかもしれませんごめんなさい。

私はたまにフィナンシェを作るのですが、ここのところ悩んでいることが1つ:「蜂蜜をキャラメリゼするか」

ネットやYouTubeで出てくるものや、お店で売られているフィナンシェのレシピには蜂蜜や水飴が入っていることが多いと思います。蜂蜜には高い保水性を持つ果糖がその35〜40%含まれており、お菓子にしっとりとした食感を与えることができます。原理は違いそうなものの水飴も似たような効果を持っていますが、独特な風味とメイラード反応が起こりやすい点が蜂蜜の主な特徴でしょうか。

さて、過去にフィナンシェを作ろうと思い立ち複数のレシピを参照すると、そのどれにも蜂蜜が入っていたので私も当然入れることにしました。最初の頃はそのままの蜂蜜に焦がしバターを混ぜて溶かしていたのですが、ある時から何か変化を付けたいと思い、蜂蜜をキャラメリゼすることにしたのです。

キャラメリゼとカッコつけて言っていますが、要するにプリンの底にあるカラメルのような状態にするということです。糖類を加熱するとそうなります。香ばしさ、苦味、風味、コク?が加わります。個人的には余分な材料を添加せず変化を出せる良いアイデアだと思いました。 

ただ少しすると問題が浮上してきたのです。それはキャラメリゼした後の蜂蜜の濃度。例えばプリンに使うカラメル(これは普通グラニュー糖で作るが)は、褐色になったものを放置しておくと完全に固まってしまいます。なので、望む色が付いた段階でお湯を加えて固まるのを防ぐことが必要になります。ただしプリンに関してはそこでそれほど延ばさずとも、後でプリン液の水分で液状になるという説明をよく目にします。

ただフィナンシェではそのような作用を期待できないので、加えるお湯とその後の水分調整が重要です。お湯が少ないと焦がしバターを加える前に蜂蜜が固まってしまい、溶け切ってくれません。対してお湯が多すぎると蜂蜜の風味のあるただの薄味のお湯になってしまい、レシピ全体の水分量が変わってしまいます。とは言ってもそもそも蜂蜜をキャラメリゼしている段階で蜂蜜の持つ水分が飛ぶので結局水分量は変わるのですが。

両者のバランスを取る方法がない訳ではありません。私が思いつく唯一のそれは、適切量より若干多いお湯を加えてから再度火にかけて鍋底に張り付いた分のキャラメルをこそげ落としつつ水分を飛ばしていく方法です。これはキャラメルを最大限利用しつつ水分量が調整できるという点で優れていそうですがどうでしょうか。うーん、いや、やっぱりこのやり方は珍しくも何ともなかったです。いずれにせよ方法としてはあります。

さて、つい最近またフィナンシェを焼く機会があったので、上の方法で作ってみました。しかし、水分量の調整に失敗してしまい、バターを加えても溶け切ってくれませんでした。その結果、溶け残った蜂蜜の黒い跡が表面に見える状態になってしまったのです。焼いた後はその跡だけで食感に影響は全くないのですが、単純に見た目が悪いだけで食べ物の美味しさは激減しますので、決して良くはないです。

やはり水分調整に難儀し完成したときの見た目を損ねるなら、キャラメリゼをやめるべきなのか。キャラメリゼしていないものと食べ比べしたことがないのでどの程度の違いが生まれているのかが分からない以上結論は出しにくいですが、良いアイデアだと思っても上手くいかなければ諦める選択肢も時には必要かもしれません。材料の種類と比率の吟味、水分調整の新たな方法模索や練習、食べ比べなど、より良い質のフィナンシェを作れるよう引き続き努力します。

今回は以上です。ここまで読んでくださった方がいらっしゃれば、感謝します。

22/5/15 追記:蜂蜜40に対して小さじ2加えて少し煮詰めるのをバターと同時進行すれば全て溶ける。その後放っておいても蜂蜜は固まらず。単純に煮詰めの練習量の問題か。

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