【物理】 運動方程式 どう考える?


ここで理解すること…運動方程式とは?


① 慣性の法則

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電車で立っているときを考えてください.止まっていた電車が発進すると,立っている人は移動した方向と逆向きにゆらっとバランスを崩したりすることがありますよね.これは物体が同じ動きを保とうとするはたらきがあるからなのです.これを慣性といいます.今回だと人はその場に静止しようとしているため,電車が動くと人は静止していたところにとどまろうとして止まっていた方向にゆらっと動いてしまいます.このように,外部から力を受けない場合には,静止している物体はいつまでも静止を続け,運動している物体は等速直線運動を続けけます.このことを慣性の法則といいます。慣性に関してまた詳しく話すので慣性についての話は今回はここで止めておきますね.では運動の法則についてみていきます.


② 運動の3法則

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物体にいくつかの力がはたらくとき,物体にはそれらの合力Fの向きに加速度aが生じます.その加速度の大きさは合力の大きさに比例し,物体の質量mに反比例します.これを運動の法則といいます.例えば重い物体を動かすには大きな力が必要です.そのとき加速度は物体がゆっくり動きだすので遅くなりそうです(前に新幹線と人は2秒後どちらが速いのかについて考えましたね).逆に軽い物体を動かすには軽い力で動かせそうです.そのとき加速度は物体がすぐに動くので大きな値をとります。これを式で表現すると

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(kは比例定数)となります.この運動の法則を運動の第二法則といいます.では第一とか第三もあるかというと,あります!
運動の第一法則は➀の慣性の法則
第三法則は次項で扱う作用反作用の法則です.
これら3つはニュートンの運動の第3法則といわれています.

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③ 運動方程式

運動の第二法則のkが1になれば文字がすっきりしてうれしいですよね.そこで物理学者は加速度a=1,質量m=1としたときk=1となるようにしたときの力の度合いFを1[N]と定めました.そのときの式は

F=ma

となります.ここで解釈してほしいことは力が原因で加速度が結果という因果関係をおさえることです.物に力を加えることにより物は運動します.つまり力によって質量ⅿの物体は加速度を得たということです.また力の向きは加速度の向きとなるのも自明ですね.そしてこの式を運動方程式といいますよね.おそらく最も有名な式の1つだと思うので事前に知っているとは思います.最後にまたまたですが問題を解くにあたっての言葉の知識を書いておきます.ここで丸暗記するよりも問題を通してやるとよいです.


問題を解くにあたっての解釈

静止等速といわれたらつり合いを考える.
加速または減速といわれたら運動方程式を考える.動いているかどうかで       はなく加速・減速かどうかということに注意.
加速度ときたらとりあえず運動方程式を考える.加速する方向は合力の向      きということに注目.もし力がななめになっていたら,加速方向に加わる     力と垂直な力にそれぞれ分解する.
物体1コで式1コ!案外へーと思う人もいるかもしれないけどしっかりお    さえて!
軽いときたら質量は無視!
加速度方向が定められていたらその方向を正として考えよう!

これでこの運動方程式のお話しは終わりです.お疲れ様でした.





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