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日記30 みなみのみなと街から

2023年8月第一週
ヤンが中国へ帰省のついでに日本に1週間ほど滞在し、お土産をこさえて戻ってきた。なんて嬉しい。東京ばな奈のクッキーサンド。恐れ多くもこれが人生初めての東京ばな奈だった。ビジネスプロジェクトに行き詰まった時のお茶のお供に大活躍しそうだ。
プロジェクトの執筆で必要な質的調査の半構造的インタビューをクライアントの企業と実施する。クライアントと言っても10年来の友人の企業なので和やかに。しかしそのインタビューの文字起こしと英語への翻訳のチェックなどの作業に思いのほか時間がかかり、それだけで1週間を費やす。

2023年8月第二週
コンサルティングプロジェクトのメンバーとお疲れ様会と称したピクニックを催す。ソンヤが前日に足の小指の骨折するハプニングに見舞われながらも、ギプスをはめてやって来た。ロナックとメイはそれぞれの国の鶏肉料理を振る舞ってくれた。アージャンと自分は安いビールを探しにスーパーを転々とする。そういえば、めちゃくちゃ骨の折れる作業だったコンサルティングプロジェクトのグループワークの採点が返って来ており、我がグループが最高得点を獲得したっぽいので驚き。キツい経験でも真面目に取り組めば報われるんだなと点数を見た時はジーンと来てしまった。そんなめでたいこともあり、前日に骨折をし普段はお酒を飲まないソンヤも含めて全員とビールで乾杯。最高にリフレッシュできた1日だった。

2023年8月第三週
4ヶ月間放置していた髪をやっと切りに行く。帰り際にスーパーで卵を買っていると、ソンヤと夏休みを利用して一緒に渡英してきているソンヤのお子さんと遭遇。英語と中国語を交えて話していると
「叔叔さん、すごいね!」
とソンヤのお子さんに言われた。ここで注目すべきは「叔叔」は読んで字の如く中国語で「おじさん」という意味であり、まさかこんなタイミングで本息の「おじさん」呼ばわりをされるのかと笑ってしまった。
一方、ビジネスプロジェクトはインタビューの分析が終わり、残るは分析結果、ディスカッション、提案事項の執筆とラストスパートだ。これまでずっと部屋で作業していたのだが、その作業を加速させるために今週から図書館に篭っている。ある日、会議室から視線を感じるなと思ったらアキがこっちを見ているではないか。彼は就活、部屋探し、ビジネスプロジェクトと全てが上手くいかない過程に不満が溜まりまくっており、彼の愚痴を1時間弱聞くことに。まあ、愚痴を吐くことで気持ちが楽になることを俺も身をもって知っているので、それで少しでも楽になっていたらいいな。

2023年8月第四週
ピーターとの最後のミーティング。要約とリフレクション以外は全て書きおわり、ピーターに提出。答えは案の定「Well done, Ryo!」その後はリフレクションを書く上でキーとなるポイントを享受される。今週中には完成させるのだ!
今週はマイと一緒になることが多い。どうやら彼女もプロジェクトが完成間近のようだ。ある日、彼女の寮のランドリーが工事中ということで、自分が住んでいる寮のランドリーに遠征してきた。
「洗濯を待っている間、一緒に作業するでしょ?」
と一方的な提案をされ、コモンエリアにパソコンを持ち込み一緒に作業をする。おかげで時間を弄ぶこともなく細かい最終見直しができたので、ビジネスプロジェクトを完成させることができた。彼女もほぼ終了したようで、乾燥機でふっかふかになった洗濯物を抱えて満足な様子で自身の寮に戻っていった。

長くなりそうなので、後半に続く


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