村上春樹ミックス
生きるためには考え続けなくちゃならない。明日の天気のことから 、風呂の栓のサイズまでね。
三人目の相手は大学の図書館で知り合った仏文科の女子学生だったが 、彼女は翌年の春休みにテニス・コ ートの脇にあるみすぼらしい雑木林の中で首を吊って死んだ。彼女の死体は新学期が始まるまで誰にも気づかれず 、まるまる二週間風に吹かれてぶら下がっていた。今では日が暮れると誰もその林には近づかない。
何故彼女が死んだのかは誰にもわからない。彼女自身もわかっていたのかどうかさえ怪しいものだ 、と思う。
そんなことをぼんやりと考えながら、僕は『ラバー・ソウル』を聴いていた。
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