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既存顧客リテンションの3つの潮流

今回は既存顧客リテンションにおけるクライアント企業へのサービス提供を通じて私が感じた潮流を考察していきます。

潮流その1:人海戦術の終焉
大量生産、大量消費の時代においてはマーケットが伸びていた時代でしたから大量にモノ/サービスを作ってマーケットに供給していけば売上が増加をするといった時代であったともいえます。企業としては伸びているマーケットに対して営業という人的リソースを大量に投入する事でマーケットシュアを取りにいき、売上をあげていくことが必要な戦略の一つでした。

大きな売上向上が期待できない成熟化された昨今のマーケットにおいて企業としてはなかなか新規顧客開拓に営業の人的リソースを大量に投入して売上を伸ばすというよりは効率的に売上を伸ばす為に既存顧客に注目するのは必然の解でした。

潮流その2:様々なコンタクトを通じた競合他社から脅威
ご存じの様にITの技術変化によって今までの広告、DM、チラシ、電話営業、訪問営業といった顧客コンタクトからSNSやメール、Webといった新たなチャネルの登場によって顧客へのコンタクトが膨大な数となって情報がインプットされる時代となりました。顧客が商品/サービスを選択する情報と幅が拡がり、競合他社と顧客へのコンタクトが増える事によって競合に奪われる可能性が高まっています。
加えて顧客が求める目的、ベネフィットに対して今まで同じ業界、業種が競合であったのに対して違った業界、業種の企業が競合となっています。身近な例でみると数年前までのデジタルカメラの競争は今までカメラメーカー同士であった。今ではデジタルカメラと携帯電話やスマートフォンが競合する時代になっています。すぐに競争相手やルールが強烈なスピードで変化しています。読んでいらっしゃる皆様も個人で買い物をされる際に以前と異なる選び方をしているのではないでしょうか

潮流その3:コアコンポーネントな商品/ソリューションの導入
既存顧客において一つのコアコンポーネントな商品/ソリューションを導入できれば少なくとも競合他社に奪われる可能性を低くする事ができ、顧客の利便性とコスト削減を実現する為にさまざまなご提案が可能な関係を維持できます。

逆を言えば競合他社にコアコンポーネントな商品を導入されるとなかなか顧客が戻ってくれない状況に陥ります。法人営業のご経験がある方であれば想像できるかと思いますが一度離れてしまった顧客に改めて営業しても数年間は競合他社の契約がありますし、時間と労力が膨大にかかります。一度失った顧客の信頼と売上を回復する為には非常に難しい状況に陥ります。

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