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【F1_2023】RaceFans.net ドライバーレーティング翻訳【第5戦マイアミGP】

RaceFans.netよりドライバーレーティングが公表されていましたので翻訳し紹介します。
翻訳は筆者の意訳も含まれており、原文の意図を逸脱した文章である可能性もあり、十分にご留意のうえあくまでもご参照程度にご覧ください。また、図や写真については転載しておりませんことをご了承ください。

参照元

2023 Miami Grand Prix
9th May 2023, 7:15 | Written by Will Wood

星の煌めくマイアミ・グランプリの週末は、金曜から日曜にかけていくつもの輝かしいパフォーマンスが繰り広げられたが、その一方で、すこし輝きの鈍い走りもあった。
マックス・フェルスタッペンは、9番グリッドからのスタートをいとも容易くリカバーし、その過程でポールポジションを獲得したチームメイトのセルジオ・ペレスをも追い抜いた。しかし、チャンピオンシップ・リーダーのパフォーマンスは、この週末のグランプリを通じて最も優れたものだったのだろうか?
これより、RaceFansによるマイアミGPのドライバー評価をお送りする。

マックス・フェルスタッペン 7/10

予選:9位(チームメイトから8位下、-0.514秒)
スタート:ポジションキープ
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:優勝(チームメイトより1位上)

・Q3までのすべてのタイムセッションでチームメイトに先行した
・最後の2回のフリー走行と予選の最初の2フェーズで最速を記録した
・Q3では1回目のアタックでミスをしてタイムが出ず、最後のアタックでも赤旗の影響で走り切れず、9番グリッドとなった
・ハードタイヤでスタートし、ボッタスに順位を奪われたが、オープニングラップでオコンを抜き去り、9位に復帰した
・ターン1でボッタス、マグヌッセン、ルクレールを抜き、その後15周目までにラッセル、ガスリー、サインツ、アロンソと続けて交わして2番手に浮上した
・チームメイトがピットインしてハードタイヤを履いたあとにトップに立ったが、古いタイヤを履いていたにもかかわらずリードを広げ始めた
・45周目にピットインしハード(ミディアムの間違い?)に履き替えると、すぐにペレスにプレッシャーをかけ、ターン1のアウトサイドでパスした
・残り周回をクルージングして2位と5秒差で勝利した

最初の3回のフリー走行と2回の予選セッションで、マックス・フェルスタッペンはマイアミGPの週末を完全にコントロールしているように見えた。しかしQ3における1回目の走行で単純なミスを犯してしまったことが尾を引き、9番手からスタートすることを運命づけてしまったのだった。彼はレースで、当たり前のように素晴らしい走りをしてカムバックする。全力でのパッシングで順位を上げる必要はなかったが、トップへのアプローチはアグレッシブな動きで非常に素晴らしかった。しかしながらQ3でのミスがあったので1点の減点をしなければならなかった。

セルジオ・ペレス 5/10

予選:ポールポジション(チームメイトより8位上、+0.514秒)
スタート:ポジションキープ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:2位(チームメイトから1位下)

・Q3までのすべてのタイムセッションでチームメイトの後塵を拝した
・Q3の最初の走行でコンマ3秒差をつけて暫定ポールポジションを獲得。その後ルクレールのクラッシュによりセッションが終了し、ポールポジションが確定した
・スタートでトップに立ち、ピットでハードタイヤに履き替えるまで適度なギャップを保っていた
・4位で復帰し、すぐにオコンを追い抜いた
・後ろに下がってから徐々にフェルスタッペンとの距離を詰めていったが、その彼がピットアウトしたちょうどその時にリードを奪い返された
・ターン1でアウトサイドからフェルスタッペンに抜かれ、チームメイトにリードを奪われて2位でフィニッシュした

バクーでは純粋に力強い週末を過ごしたペレスだが、マイアミでは唯一のライバルに挑むことができなかった。有難いことに最初のQ3のランだけでポールポジションを取ることができたペレスだが、このような状況下では中身のない成果だったとしか言えないだろう。レースではミスひとつ犯さなかったが、期待していたような引き離しはできなかった。完全なグリーンフラッグ・レース(セーフティカーや赤旗の出ないレース)で9番手からフェルスタッペンに追い上げられた末に抜かれてしまったことは、彼のペースがいかに平凡だったかを示している。

シャルル・ルクレール 3/10

予選:7位(チームメイトから4位下、+0.512秒)
スタート:1ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:7位(チームメイトから2位下)

・フリー走行2回目にターン7でスピンしてバリアに突っ込み、マシンのフロントにダメージを負った
・Q3の1回目のアタック、ターン17でミスをしたことで7番手にとどまり、2回目のアタックでクラッシュしてセッションを終了した
・スタートでマグヌッセンから1つポジションを奪ったが、同じコーナーでハースのドライバーとフェルスタッペンに再び抜かれた
・ピットに入るまで8位を走行し、ハードタイヤに交換。15位で再スタートした
・周冠宇をパスしてマグヌッセンに追いつき、その後何周もハースとバトルを繰り広げたあと、ポジションを奪取した
・レース終盤にガスリーを抜いて6位に浮上したが、翌周にハミルトンに抜かれ、結局7位でフィニッシュした

ルクレールにとって、フェラーリでの最高の週末から最悪の週末へ。彼はこの週末、予選を含めて2回SF-23をクラッシュさせ、その結果、Q3最初のラップタイムがグリッド枠を決めることになった。ミディアムタイヤでスタートしたルクレールだったが、ピットインするまでにマグヌッセンに追いつくことに苦労した。バランスに苦しみながらも、マシンをフィニッシュまで持っていくことに集中していたという。散々な週末だった。

カルロス・サインツJr 6/10

予選:3位(チームメイトより4位上、-0.512秒)
スタート:ポジションキープ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:5位(チームメイトより2位上)

・予選で2回目の走行が赤旗で中断となり、3番グリッドを獲得した
・スタートで3位をキープし、その後アロンソがサインツにつかまって抜かれるまで追撃した
・ハードタイヤへの交換のためにピットインしたが、ピットレーンでのスピード違反により5秒のタイムペナルティを受けた
・7番手で再スタートし、ハミルトン、ヒュルケンベルグをパスしたあと、ターン11でアロンソにかわされた
・まだピットインしていなかったオコンを追い抜いたが、ターン7でミスをして次のラップで抜き返され、ポジションを失った
・ターン11でラッセルに4位を奪われ、そのまま5位でチェッカーフラッグを受けた

バクーでの散々な結果のあと、サインツにとっては良い(しかし素晴らしくはない)週末となった。予選3番手というのは彼にとって出来過ぎな結果だったかもしれないが、少なくともQ3でほかのドライバーたちがうまくできなかった中で成果を出したのである。オープニングのスティントでアロンソをオーバーカットすることができたが、その後アストンマーティンに捕まったときにはほとんど防ぐことができなかった。ピットスピード違反のペナルティで良いリザルトだったことは関係なくなってしまったものの、このペナルティを受けたこととレース中のミスでオコンに順位を奪われたことは反省しなければならない。

ジョージ・ラッセル 8/10

予選:6位(チームメイトより7位上、-0.232秒)
スタート:1ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:4位(チームメイトより2位上)

・最初のフリー走行では最速だった
・Q3にたどり着くまでは10位でしか届かなかったが、その後赤旗中断の影響で1度目のアタックの6番手がそのままの順位となった
・スタートでマグヌッセンをパスして5番手に浮上したが、その後フェルスタッペンをかわすことはできなかった
・フェルスタッペンについていきガスリーを抜いて5位に浮上したあと、ピットインしてハードタイヤに交換。12位で復帰した
・周冠宇、ストロール、角田をパスし、ハミルトンに順位を譲られたあと、さらにオコン、サインツをパスして4位でゴールした

メルセデスの二人のベターな方だったラッセルは、マイアミグランプリを通じて力強い週末を過ごした。2人のうち唯一Q3に進出したラッセルは、スタートで順位を上げ、ピットインする前に最大の好機を見逃さずガスリーをパスして、さらに遅いトラフィックをかき分けながら進んだ。その後、フェラーリを含む2台のマシンをパスして4位を獲得したが、これはレッドブル勢とアロンソのペースを考えれば、望み得る最大の成果だったと言える。

ルイス・ハミルトン 6/10

予選:13位(チームメイトから7位下、+0.232秒)
スタート:ポジションキープ
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:6位(チームメイトから2位下)

・予選Q2の最終ラップの第1セクターでタイヤを冷やし過ぎてしまい、チームメイトについていけずにQ3進出を逃した
・ハードタイヤでスタートし、スタート直後はポジションをキープしていたが、15周目までアルボンをパスすることができなかった
・フレッシュタイヤのサインツに抜かれたが、その後ヒュルケンベルグをパスした
・チームメイトの追い越しを妨げないように指示を受け、6位を明け渡したあと、37周目にピットインした
・12位で復帰し、ボッタスとマグヌッセンをかわして8位に浮上した
・終盤にガスリーとルクレールを抜き去り、6位でチェッカーを受けた

失意の土曜日から順当にリカバリーをして見せた。今週末はハミルトンがQ2で敗退する番となった。彼はグリッド上でチームメイトの後ろに並び、ハード-ミディアム戦略を選択したことで序盤は早々にフラストレーションを溜めることとなったが、後半ではそれが解消された。最後はオコンとルクレールをパスして6位という十分に満足すべき結果を得たが、チームメイトの方が週末を通じて輝いていたことは否めない。

エステバン・オコン 6/10

予選:8位(チームメイトから3位下、+0.149秒)
スタート:2ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:9位(チームメイトから1位下)

・Q3では、最初のタイムアタックがユーズドタイヤでの走行だったためチームメイトよりコンマ5秒遅く、8位に留まった
・ハードタイヤでスタートし、スタートで2つ順位を落として10番手となったが、ボッタスをパスして9番手に浮上した
・オープニングスティントは長かったが、ミディアムタイヤに交換し11位での復帰後は良いペースだった
・フレッシュタイヤでマグヌッセンを捉えて追い越し9位となり、そのままフィニッシュした

アルピーヌが8位と9位を獲得し "ベスト・オブ・ザ・レスト"の称号を手にしたことで、オコンは完璧な週末を過ごしたと言える。彼は予選Q3の赤旗でタイムを更新する機会を逃したうえ、レースではスタートで2つほど順位を下げてしまった。しかしハードタイヤでスタートした彼は、その作戦を見事に成功させ、チームメイトのガスリーと僅差でゴールすることができた。とはいえ、予選とチェッカーフラッグで遅れをとったことにより、点数では1点少なくしなければならなかった。

ピエール・ガスリー 7/10

予選:5位(チームメイトより3位上、-0.149秒)
スタート:1ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:8位(チームメイトより1位上)

・予選では8位でQ3に通過したあと、ユーズドタイヤによる最初のアタックで素晴らしいラップをたたき出し、5位となった
・スタートでマグヌッセンをパスして4番手に浮上、その後連続するコーナーでフェルスタッペンとラッセルの両者に抜かれた
・ピットインしてハードタイヤを履き、14番手で復帰。その後、周冠宇とストロールをパスしたあとに角田に追いつき、10番手となった
・角田のピットインで9番手に上がり、他のドライバーのピットインで6番手に上がる
・ルクレール、ハミルトンに相次いで抜かれ、最終的に8位でフィニッシュした

バクーでの3日間の不調から、ガスリーにとっては良い週末のリカバリーとなった。予選では赤旗の影響を受けたが、Q3の最初のアタックで他のドライバーよりも良い仕事をして5番グリッドを獲得し、さらにレースのスタートでマグヌッセンをパスした。彼にはペースがあり、遅いマシンでサーキット上のほかのマシンよりも速く走ったのだ。最後にフェラーリやメルセデスにパスされてしまったことを恥じる必要はない。良い仕事をしたのだ。

ランド・ノリス 6/10

予選:16位(チームメイトより3位上、-0.09秒)
スタート:3ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ソフト⇒ハード)
最終順位:17位(チームメイトより2位上)

・16位でQ1敗退となった最初のドライバーで、チームメイトよりコンマ1秒速かった
・ソフトタイヤでスタートしたが、最初のコーナーで後方のデ・フリースに追突されて19番手に後退した
・"1周コンマ2~3秒"分のダメージを負ったことで、4周目にピットインしてハードタイヤに交換した
・チームメイトをパスし、前のマシンのピットインで一時的に順位を上げたが、レースの経過とともに徐々に戻していった
・デ・フリースに1秒強の差をつけて17位でフィニッシュした

この週末は予選の低いグリッドとレースのオープニングラップのトラブルのために、ノリスにとってデータ収集のための練習走行の延長に過ぎないものとなってしまった。マイアミのサーキットではマクラーレンの調子が上がらず、予選でQ1を突破することができなかった。スタートではデ・フリースに後ろから追突され、マシンにダメージを負ってしまった。第2スティントも非常に長い時間走らされることになったが、誰もが簡単に自分を追い抜いてしまうのを防ぐことはできなかった。フラストレーションの溜まる週末となった。

オスカー・ピアストリ 5/10

予選:19位(チームメイトから3位下、+0.09秒)
スタート:5ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ソフト⇒ハード)
最終順位:19位(チームメイトから2位下)

・予選Q1を19位で敗退、チームメイトより遅くコンマ1秒及ばなかった
・ソフトタイヤでスタートし、スタートで5つ順位を上げて14番手となったあと、5周目にピットインしてハードタイヤを装着した
・7周目にブレーキ・バイ・ワイヤのトラブルに見舞われたことでレースの中団争いに留まることとなった
・デ・フリースにパスされ、中団争いの場から蹴落とされてしまい、最終的には周回遅れの19位でのフィニッシュとなった

マクラーレンは週末を通してペースが上がらず、ピアストリにとってマイアミでの初体験はあまり楽しいものにはならなかったようだ。彼はQ1でノリスのタイムに迫る勢いで、レースのスタートではソフトタイヤをうまく使いこなし、オープニングラップで最も順位を上げたドライバーとなった。しかしブレーキ・バイ・ワイヤのトラブルでレースを中断せざるを得ず、交換したハードタイヤで最後まで走り切ろうとしてチームメイトから離されてしまった。この週末のことは忘れるべきだが、このような結果は彼が招いたことではない。

バルテリ・ボッタス 6/10

予選:10位(チームメイトより4位上、-0.527秒)
スタート:2ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:13位(チームメイトより3位上)

・チームメイトを0.5秒上回り、7位と比較的楽にQ3へ進出した
・Q3で一度きりのフライング・ラップを赤旗の中断で阻害され、チャンスを失い予選10番手となった
・オープニングラップでフェルスタッペンとオコンを抜いたが、すぐにその順位を落としてしまった
・10位でヒュルケンベルグの前を走ったが、ピットインして16位まで後退した
・ピットストップのサイクルで順位を上げたが、ハミルトンに抜かれ11番手に後退した
・角田とストロールに交わされて13位まで後退し、アルボンの前でゴールした

ボッタスはアルファロメオのドライバーとして、このマイアミの週末に多くのことを集中して取り組んできたことで、十分によい結果を得ることができていた。Q3でより前に出るためのフライングラップは、予選の終盤に行ったことでうまくいかなかったが、レースのスタートは良く、序盤はまずまずのレースペースを見せた。残念ながら13位まで順位を落としてしまったが、これは彼自身のパフォーマンスというよりも、マシンのペースに起因している。

周冠宇 5/10

予選:14位(チームメイトから4位下、+0.527秒)
スタート:2ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:16位(チームメイトから3位下)

・チームメイトについていけず、Q3進出を逃した。予選の最終ラップで集団の先頭を走ってしまったことで、スリップストリームを使えなかったと不満があった
・ハードでスタートし、オープニングラップで2つ順位を落とし、DRSトレインで角田の後ろまで迫った
・その後ストロールに抜かれ、21周目にピットインしてミディアムタイヤを装着するまでは徐々に順位を下げていき、ピットアウト後17位で復帰した
・ノリスに追いつき、パスして16位でフィニッシュ。チームメイトより3位下、7秒ジャスト後方でレースを終えた

周の週末は、土曜日の予選ではチームメイトのボッタスに明らかな差をつけられ、その後の日曜日のレースではDRSトレインにはまり込んでしまった。第1スティントをハードタイヤで走ったのは、彼にとってベストな選択ではなかったようだ。第1スティントの後半は、先にピットインした全台に抜かれてしまったからだ。ピットインしてクリンエアを得たところで、前を走るマシンに追いつき、ノリスをパスしたが、それ以上の結果を得るには時すでに遅しだった。

ランス・ストロール 4/10

予選:18位(チームメイトから16位下、+0.297秒)
スタート:1ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:12位(チームメイトから9位下)

・すべてのセッションでチームメイトを下回った
・フリー走行2回目におけるピットレーンでのスピード違反により計500ユーロの罰金を科される
・Q1では18位でノックアウト。2本目も中古のソフトタイヤで走るというギャンブルは失敗した
・ハードタイヤでスタートし、スタートで順位を上げたが、オープニングラップのシケインでサージェントにヒットされた
・19周目まで周をパスすることができず、その後ガスリーの後方で走行していたが、ミディアムタイヤへの交換のための一度きりのピットストップにより15位まで後退した
・ミディアムタイヤでヒュルケンベルグ、アルボン、周をかわしたが、12番手以降に進むには時間が足りなかった

ストロールのパフォーマンスは明らかに物足りなく、散々な結果だった。1セットのタイヤのみでQ1突破を試みた結果は、チーム代表が「アグレッシブすぎた」と認めたように、表面上の順位ほど内容は悪いものではなかった。しかし、それをアロンソは成功し、ストロールは失敗したのだ。レースにおいて彼は挽回したものの、アストンマーティンの速さを考えれば、やはりトップ10フィニッシュが妥当だっただろう。

フェルナンド・アロンソ 8/10

予選:2位(チームメイトより16位上、-0.297秒)
スタート:ポジションキープ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:3位(チームメイトより9位上)

・すべてのセッションでチームメイトを上回った
・3位と余裕をもってQ3に進出し、赤旗の影響でユーズドタイヤを使い続けられたことにより、最初の走行で叩きだした2番手を維持することができた
・スタートで2番手をキープし、オープニングラップではサインツを抑え、その後フェルスタッペンに抜かれる
・ライバルより遅れてピットインし、サインツの後ろに下がったが、ターン11で簡単にパスして3位を取り戻した
・フェラーリを引き離し、最終スティントでは "孤独 "な走りで表彰台を獲得した

またしてもアロンソは、この週末で現実的に望み得る最高の結果を手に入れた。レッドブル勢の後ろでフィニッシュしたということは、事実上アロンソの勝利であり、彼はこの週末を通じて一度のミスも犯すことはなかった。ストロールの何マイルも先を行く彼は、レース中にビデオスクリーンでチームメイトの様子を確認する余裕さえあった。その後、サインツと競り合ったものの、フレッシュタイヤをうまく使いこなして4度目の表彰台を獲得した。

ケビン・マグヌッセン 6/10

予選:4位(チームメイトより8位上、-0.23秒)
スタート:3ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:10位(チームメイトより5位上)

・Q1でハミルトンを妨害したとして調査されたが、スチュワードは不正行為と認めなかった
・9番手でQ3に進出し、赤旗中断前の最初のフライングラップで4番グリッドを獲得した
・オープニングラップで3つ順位を落とし、その後ルクレールと7位を争う
・比較的早い段階でピットインしハードタイヤに交換。16位で再スタートし、ライバルのピットインの間に順位を上げた
・周冠宇をパスしたあと、ルクレールからのプレッシャーを受け、何周もバトルを繰り広げたが、最終的には先行を許す形となった
・ハミルトン、オコンに抜かれ10位に後退したが、(11位と)1.3秒差で最後のポイントを獲得した

フリー走行を通じてチームメイトより遅く、この週末はチームメイトのペースになるかと思われたが、最も重要な局面でマグヌッセンはハースの二人の中から一歩抜きん出た。そう、ルクレールが予選を早々に終わらせてくれたことで幸運にもセカンドローを獲得することができたが、今回も昨年のブラジルと同様に1周目の好調な走りでそのポジションを確保することに成功したのである。スタートは悪く、レースペースも素晴らしいとは言えなかったが、ルクレールとは互角以上に渡り合い、10位でポイントを獲得することができた。

ニコ・ヒュルケンベルグ 4/10

予選:12位(チームメイトから8位下、+0.23秒)
スタート:1ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:15位(チームメイトから5位下)

・フリー走行1回目でターン3の壁に激突した
・フレッシュタイヤでのセカンドラップがとれずQ2敗退となったが、アウトラップでトラフィックにつかまったと訴えた
・ハードタイヤでスタートし、オープニングラップでアルボンから11位を奪取すると、序盤はボッタスとアルボンの間を走った
・一時5位まで上がったが、先にピットインした速いマシンに抜かれ、ミディアムタイヤへの交換で16位まで落ちた
・ノリスを追い抜き、ストロールのピットインで14番手に浮上したが、その直後に追い抜かれた
・アルボンに追いついたが、ウィリアムズを追い抜くことができず15位でフィニッシュした

この週末は、期待に満ちたスタートを切ったが、結果には結びつかなかった。フリー走行1回目ではグリップの低い路面でスピンして壁に激突したが、それでもトップ10入りできるポテンシャルを持っていた。しかし、チームメイトのマグヌッセンに続いてQ3に進出することはできず、レースでは中盤のDRSトレインに巻き込まれてしまったため、前を行くチームメイトと同じペースで走ることができなかった。この週末、ウィリアムズに先行されてしまうようなことがあってはならなかった。

角田裕毅 6/10

予選:17位(チームメイトから2位下、+0.104秒)
スタート:2ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ハード⇒ミディアム)
最終順位:11位(チームメイトより7位上)

・予選でQ2進出したチームメイトからちょうどコンマ1秒届かず、17番グリッドが確定した
・ハードタイヤでスタートし、デ・フリースとノリスの接触で2つ順位を上げ、ピアストリのピットインでさらに1つ順位を上げた
・アルボンを追い抜き、8番手からピットインしてミディアムタイヤを装着、14番手でレースに復帰した
・アルボンに2回目のパスをし、さらにボッタスをパスして11番手に上がり、最終ポイント獲得のフィニッシュにあと1.3秒というところまで迫った

角田はマイアミで今季3度目の11位入賞を果たし、その記録を更新した。プラクティスを通じてデ・フリースより速かったが、予選でうまくいかず、Q1敗退となった。レースでは、成熟した素晴らしいレース運びにより、時折り見事なパッシングを駆使して順位を上げていった。11位と、今回またしてもポイント獲得まであと一歩のところで終わってしまったが、きっと彼は午後の仕事を誇りに思うことができるだろう。

ニック・デ・フリース 4/10

予選:15位(チームメイトより2位上、-0.104秒)
スタート:5ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:18位(チームメイトから7位下)

・3回のフリー走行を通じて19位以上に上がれなかった
・チームメイトとは異なりQ2まで進んだが、15位と出遅れた
・ノリスに抜かれ、その後タイヤをロックしてマクラーレンに接触し、最後尾に落ちた
・クラッシュによるダメージは最小にとどめ、ピットインしてハードタイヤに交換し、19位まで順位を下げた
・その後、ピアストリに追いつき、パスして18位に浮上し、そのままフィニッシュした

ルーキーのデ・フリースは、今週末またしても不本意な結果に終わった。今回は慣れないサーキットにおいて壁への接触を避けながら、チームメイトを上回ってQ2進出を果たしたものの、レースのターン1でノリスとぶつかってしまい良い仕事をしたと言えない状況となった。とはいえ、その件がスチュワードに調査されなかったのは不幸中の幸いだった。これにより良い形でのフィニッシュを望むことは難しくなってしまったが、F2チャンピオンのピアストリに追いつき、オーバーテイクしたことで、いくつか前向きな要素を見つけることができた。

アレクサンダー・アルボン 6/10

予選:11位(チームメイトより9位上、-0.343秒)
スタート:1ポジションダウン
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:14位(チームメイトより6位上)

・すべてのセッションでチームメイトを上回る
・チームメイトとは異なり、Q2まで進み、Q3進出ラインからコンマ5秒差の11位を獲得した
・スタートでひとつ順位を下げて12位で走行、その後ピットインして17位まで後退した
・ノリスを追い抜き、ライバルのピットインで順位を上げ、12位まで浮上した
・終盤に角田とストロールに抜かれ、14位でフィニッシュした

アルボンにとっては十分に堅実な週末で、リタイアのないレースでポイント獲得に挑むには装備が足りなかったということだろう。土曜日は良い走りをして、Q3まであと少しというところだったが、日曜日はウィリアムズでは攻めきることができず、14位まで順位を落としてしまった。この週末、ウィリアムズの2人のドライバーの中で最も速く、おそらく彼に勝てるはずのマシンを抑えてゴールしたのだから、彼の功績は賞賛に値する。

ローガン・サージェント 4/10

予選:20位(チームメイトから9位下、+0.343秒)
スタート:2ポジションアップ
タイヤ戦略:1ストップ(ミディアム⇒ハード)
最終順位:20位(チームメイトから6位下)

・すべてのセッションでチームメイトを下回った
・Q1最下位で敗退、セカンドステージに進んだチームメイトについていけなかった
・ターン1でデ・フリースがノリスにぶつかり、スタートで2つ順位を上げた
・オープニングラップのシケインでストロールと不器用に接触し、フロントウィングの翼端板を失う
・2周目にピットインし、新しいフロントウイングとハードタイヤを装着した
・レース中盤をハードタイヤで走り、最後尾から抜け出せず、最終的に周回遅れでフィニッシュした

サージェントの母国フロリダでの初めてのカーレースは、残念なことに不調に終わった。タイヤの性能を引き出しきれなかったことでチームメイトのアルボンに続いてQ2進出を果たせず、さらにオープニングラップのシケインでストロールに不注意でぶつかり、フロントウイング交換を余儀なくされた。彼は無線で深く謝罪し、自分が失敗したことを自覚していることをアピールしていた。その後、望んでいたセーフティカーが出なかったので、順位を挽回するチャンスはなかった。

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