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主婦の再就職とは

飲食店のパートを長くしていたが、ある日とある求人を見て惹かれ、事務職へと転職をした。派遣パート社員。時間は平日5時間。それまで扶養内で働いていたが、次の職場は扶養内では働けない。どうしてもやってみたいと思った仕事だったのでそれでもいいと飛び込んだ。

毎月のお給料から税金や保険やらを引くと、飲食店とさほど変わらない。その上、扶養を外れたら夫についていた扶養手当もなくなるし、家計的にかなりの痛手。それに加え今年はコロナ渦で夫も私も残業がないし。「賢くない」転職だった。

やりたい仕事についても派遣期間は3年。家計は変わらず赤字。なんじゃこりゃ。選んだのは私。決めたのも私。そこそこいい仕事しまっせ。

私思うのですが、セカンド就活をもっと大々的にやってほしい。私みたいに結婚や出産で仕事辞めて、育児落ち着いたから就職したいと思ってる人はすごく多いと思う。男女問わず。一度離れても色んな経験を積んでるから、人を見る目も適応力も忍耐力も養われてる。家事育児パートPTA近所付き合い、1つの仕事だけでは経験できないようなことをこなしてきてるはずだし、気配りもできる。無駄を見つける力も、事務所を快適にする知恵もある。新入社員のあの頃よりずっといい仕事できる自負がある。求人にはよく「長期育成を考えて35歳まで」とか、「40歳まで」とか書いてるけど、あれって結局「おっさんおばはんいりません」てことだと思う。「うちは若い子だけがほしい」って。だからその会社は「若い子」がすぐ辞める会社なのか、「若い子」に頼みやすい仕事をさせるのかなのかと勘ぐってしまう。まぁ、それは自分がその年齢壁を越えてしまったから思う、ただの捻くれかもしれないけど。

一度正社員を辞めたら戻るにはハードルが高くて、結局ボーナスなし、時給で都合よく使われるだけ。そんな構図が悪しき日本の男尊女卑の空気から未だに抜けられない要因の1つでもあると思う。辞めずにいたら今いくら貯金できてただろう。生涯賃金が違い過ぎる。

最近はようやく産休育休制度も整ってきた(と言えども、、、)から20年前よりは辞める人も減ってはいるんだろうけど。企業がカムバック制度を設けてくれればもっと悩まなくていい環境になると思う。

なぜ苦労して入った会社をすぐ辞めたのだろう。女子大に通っていたのに、「仕事は続けましょう」と教えてもらわなかったのはなぜなのか。いや、でも私は自分でその時の最善を選んだし、その時代、空気の中でそう決めた。

だけど、今の時代になってようやく辞めない選択肢もあったかな、と思う。



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