静岡でラクビーを観てきた
今回はついでではなく、スポーツを観るのが主目的の旅。正確にはワールドカップというお祭りを体感しに行くのでやっぱりついでなのかもしれない。
事の起こりは半年ほど前。ご近所のラクビー好きのご老公から指南を受けラクビーワールドカップ2019のチケットを購入した。日本代表のカードはもちろん関東近郊のスタジアム開催のチケットが軒並み売り切れたあとだったので、残ったなかから行けそうな距離で観戦初心者でも知ってる強豪国が観られるカードを選んだ。
10月4日(金) 18:45 南アフリカ v イタリア
小笠山総合運動公園エコパスタジアム
試合前の知識はこんな感じ。
【南アフリカ代表】スプリングボクスの愛称で知られる超強豪国のひとつ。前回大会で日本代表がスポーツ史上最大の番狂わせをやってのけたお相手としてお茶の間でもお馴染み。
【イタリア代表】サッカーの代表と同じく愛称はアッズーリ。ユニフォームが青い。
南アフリカ代表が優勢と思われるけど、試合前時点でのプール内順位はイタリアが上。決勝トーナメント進出をかけてお互い大事な試合、といったところ。J SPORTSのマッチプレビューを読んで一応予習もしたけれど、一応だ。
(と、書いている途中で試合から2週間経ち、その間に日本代表が決勝トーナメント進出することが決まりました。万歳。このカードに出てくる南アフリカと対戦するけど、この記事を読み進めても特に予習にはならないでしょう。)
東京駅のホームには恰幅の良い白人男性6人の集団が。まだ午前中だけど手にはアサヒスーパードライロング缶がみっしり入ったビニール袋を下げておられる。
アサヒィスゥパァドゥルァァァァイ(CM)
みなさん紅白のラガーシャツを着ておられるので目的地はたぶん一緒。ラグビーファンはめっちゃビール呑むってたぶん本当なんだな。同じ車両に乗り込んでいざ静岡へ。車内はに男性たちのHAHAHA…の声やら歌声が響いていた。
アサヒィスゥパァドゥルァァァァイ(CM)
エコパの最寄、愛野駅に到着。
おもてなしエリアなる屋台やら地元紹介コーナーやらあるイベント会場へ向かう。日本でサッカーのワールドカップやったときもこういうのあったな。もう17年前なの…まじで…。
試合までまだ6時間近くあるけれど、用意してある椅子とテーブルは8割方埋まっていて、各々屋台のフードやお酒を楽しんでおられる。ここからはビール=Heinekenとなります。おもてなしエリアにはHineken Barもあるよ。
レプリカを着ている人は大半が南アフリカ。南アフリカからはるばるお越しになったのか、強豪国だからいろんな国にファンがたくさんいるのか。まあそういうのあるよな。今日は試合じゃないけど日本代表の人も多い。賑やかで楽しいのだけど、冷やかして歩くだけでは限度もあり駅周辺の強風にくたびれて一旦退散。
一旦戻るときに愛野駅から何気なく撮った写真。警備員さんたちがミーティングしている。手前の柵は夜に使い道が判明します。
試合開始45分前のスタジアム前。高揚感に満ちていてわくわくする。みんなが試合を楽しみにしているような気がする。
ではいよいよスタジアムへ。事前の告知通り水分の持ち込みはNGだけど、手前の屋台で買った食べ物は入れてもらえた。手荷物検査やセキュリティチェックは国内のスポーツイベント以上、空港未満くらい。
場内でHeinekenを買い求めるの行列を横目で見つつ席へ向かう。
メインスタンドの2階席。ゴールライン近くで迫力ある攻防が近くで見られそうで楽しみ。
(ここからうろ覚え試合感想です。何せ選手の固有名詞が一切出てこない)
試合開始直後の3分、イタリアのプロップ(スクラムの前列に参加する重量級の選手が多いポジション)がいきなり負傷交代。悔しそうに運ばれていく姿が印象的だった。
その後5分に南アフリカが華麗なステップでタッチライン近くにトライ。
イタリアがペナルティゴールで3点を返してなんとか食らいつくも、前半3分に交代で入ったプロップが今度は脳震盪でピッチから姿を消す。同じポジションの選手が前半に相次いでいなくなってしまうイタリア。不運が過ぎる。
で、後半。いきなりこのプレー。
イタリアのプロップが2人がかりで南アの選手を担ぎ上げて頭から地面に叩きつけた。危険すぎる。この状態を形容する正しい技の名前などあるのだろうか。格闘技に明るくないのが大変にもどかしい。
結果、イタリアの選手1人が退場に。(試合後2人とも3試合の出場停止になった)すでにスコアに差が付き始めていたところで、さらに人数も差が生まれ急速に緊張感が薄れてゆく。そこからは一方的に南アのターン。49-3の大差で南アフリカが勝利。
後半、試合が弛緩したあたりからはHeinekenを飲みつつツイートするなど、観る側まで弛緩した状態に。
詳しい試合の様子はハイライト(J SPORTS版は日本語実況があって大変助かる)でどうぞ。
公式版のロングハイライトは22分もあるので場内の様子がたっぷりわかります。
試合後は20分後に花火を打ち上げるので良かったらゆっくりしていってね仕様。(強制されない規制退場みたいなものかもしれない)
と、ゆっくりめに会場を後にしたのだけれど、ここからが大変だった。最寄り駅の愛野駅は入場規制で、4、50分行列に並んだのだ。昼間の写真に写っていた柵はこのためでしたかなるほど。
とはいえそこは紳士のスポーツ(今日は危険なプレーがあったけれど)。険悪になるお客さんも少なく、というかこの期に及んでまだビールだのストロングゼロだのを飲んでいる外国の方がいらっしゃるけど皆さん陽気で楽しそうだ。
ようやくホームまでたどり着いたあたりから陽気さに拍車がかかり、南アファンを中心に大合唱が始まった。電車に乗ってからはさらにヒートアップし、よくわからない色んなアンセム的なものや国歌を歌い、しまいにはみんなで君が代を歌って盛り上がっていた。(おそらく少しはいらっしゃったであろう、ラグビーとは関係ない乗客の方には本当に申し訳ない…。)
なるほどこの体験は確かに一生に一度かもなあと思いつつ、日付が変わる前にようやく宿に到着。おつかれさまでした。あー楽しかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?