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20221106〜夢に見たあいつの話〜

先日、こんな夢を見てツイートをした。

そしたらなんかいいねをたくさんされて細かいこと教えて、なんて言われたもんだし思い出話でもしようと思う。


出会いから高校生活編

そいつを初めて見たのは高校の"合格発表"のときだった。
つまり半分中学生、いや普通に中学生か。卒業式の前だっけ後だっけ忘れたけど。
俺が受けた高校は県内でもトップクラスの偏差値の高校だった。自分は地元では勉強はできるほうだったので受かるだろうなとも思ってたし、逆に俺以外の受験生はもしかしたら強者揃いなのかもしれないという不安もあった。
手元の番号が書いている紙と、玄関の上のほうに掲げている番号の羅列を交互に注意深く見て自分の番号を探す。
そのとき、背後から「ヨッシャーーー!!!!!!」という絶叫が聞こえてきた。
声に反応しただけなのか、「こんなうるさいやつも受かるのか」という嘲笑も含めてなのか、とりあえず振り返った。
そこで、

中森明菜の「スローモーション」のサビが流れた。(もちろん俺の頭の中で、だが)(中森明菜はずっと大好きで聞いていた)

出会いはスローモーション 軽いめまい誘うほどに
出会いはスローモーション 瞳の中映る人

中森明菜-スローモーション

コートを脱ぐか、脱がないかくらいの自分がちょうどいいと思う爽やかな風が吹き、彼の笑顔が振りまかれる。(秋田の北端なので桜はまだ咲かない)
その様子が確実にスローモーションになり、自分の脳裏に焼き付いた。
これがゲイとしての自分の「初恋」であり、「一目惚れ」だった。

その後、電車通学が一緒ということもあり、無事友人になった。
俺がその高校を選んだのは軽音部が秋田の北部でそこのみだったため頑張って入学したのだが、ギターバッグを背負って通学しているのを見て興味を持ってくれたようでベースを始め、軽音部にも入って無事、部活としても同期となった(クラスは3年間ずっと隣だった)

彼を好きになって、そのとき「自分は同性愛者で、性愛として恋愛としてこの人を好きなんだな」と理解して自覚した。(もちろん葛藤や苦しみはあったがそこはひとまず置いておく)
そして、純粋が故に"学生は好きになったら告白する"という光景を自分が体験したいこともあって、1年生の夏には告白していた。「恋愛として好きかもしれない」みたいな煮え切らない言い方をしたけど。
正確には覚えてないが、「女のほうがエロいだろ〜何言ってんだか」と口では言っていたが俺が妙にスキンシップをとっていたので「ああ本気なんだな」と察していたかと思う。
そのあとも俺は"しゅきしゅきビ〜〜〜ム"を送りまくっていた。好き、とも何回も言って、「男は俺はイケんな」と返されていた。
ハグをしては振りほどかれ、周りに「よっ!カップル!」とからかわれて照れたり、めちゃくちゃ喧嘩したりした。というか喧嘩していた記憶が多い。(軽音部で同じバンドだったわけだが、マジで音楽性というかスタンスが違っており本気で互いに無視して3ヶ月とかもしてた。お前がメタル以外はクソとか言うから)

一回だけエッチなことがあった。(それ以外はなかったが)
その話もちょうど先週くらいに友達と電話してエピソードを思い出して話したしちょうどいいので書きたい。

2年か3年かは覚えていないがおそらく3年のときの真夏。
俺は学校にあえて行くのにハマっていた。家にいると畑仕事頼まれるしなんやかんや集中して勉強できない。学校には自習室にエアコンもあるし。
お盆前後か真っ最中かそれぐらい。学生服を着て電車に乗っているのなんて自分だけ、と思っていた。
彼が乗っていた。
どうやら親戚の小さい子が集まってて集中できないから、という理由で勉強しに行くらしい。
そのときはちょうど仲良いタイミングだったので(俺と彼は仲良い期と仲悪い期を繰り返していた。俺が好きすぎるせいなのかそうなのか)一緒の教室で、雑談しながらしたいし、自習室じゃなくて空き教室で一緒に勉強しようということになった。
音楽の話なりアニメの話なりをしながら勉強していく。もちろん超集中できたなんてことはなく。二人ともそうそうに勉強に手がつかなくなった。
「卓球でもしね?」「いいね」
ふたりとも体を動かしたい気持ちになったし、卓球部とも仲が良いので部室にも入れる(道具を借りられる)
体育館にはお盆時期ということもあり、誰もいなかった。
普通ですよ〜みたいな顔で卓球部の部室に行く。軽音部だけど。
卓球部の部室には謎に漫画がいっぱいあった。ミスフルとかあった気がする。ジャガーさんとか。
結局、勉強に飽きているだけだったので卓球は置いておいて漫画を読むターンに突入した。
しかし、そこは真夏の、さらに窓がない体育館の一角の狭い部室。結構暑かったと思う。体育館には誰もいない。
そのとき彼が、上半身裸になった。
余談だが、僕は18歳になるまで外のお風呂に入れなかった。高校はプールとかやらないし。
よって同世代の、豊満な人の体を、ましてや好きな人の生の肌を見るのは初めてだった。
「下も脱いでもいい?」
彼はそう言った。俺は、怒ったと思う。
「俺の前で脱ぐなんて…!!!どういうつもりなんだよ!!」
正直、頭がフットーしちゃうよ〜!になっていた。混乱に混乱を極めていた。
もちろん見たかったし、二人きりだったからもしかしたら触れられたかもしれない。もしかしたらその先も…?
それ以上に混乱していた。
俺は部室を出て、外から「卓球やるんだろ、準備しようぜ」と話を切り替えた。
あのときが一番のチャンスだったのかと思う。

高校を卒業して、勝手に「もう連絡することはないだろうな」と俺は思っていた。最後の方は「仲悪い期」のまま卒業を迎えてしまったし。
しかし、突然ツイッターが相互になり、たまにDMをしてくるような仲が20歳まで続いた。
その後は俺が大学で違う人を好きになり、そして就職し…違う道を歩んでいった。彼は自分の写真をネットにはあげないので今どんな姿で生きているかはわからない。

夢の話

先週くらいだろうか。
仕事でFacebookを使うということになり、「そういえばどんな人と繋がっていたっけ」と思い、7年ぶりくらいの勢いで久しぶりにログインした。
地元にライブハウスというか、音楽する用の公民館のような施設がある。自分も高校時代はそこでよくライブをした。
そこのアカウントが、行われたライブの写真を上げていた。その中のベーシストが一人彼にマジでそっくりの人がいた。これは本当にそっくりで、ちょっと身長高くなった?くらいのもんで顔の感じとか服装の感じとかもそっくりだった。
途端に懐かしい気持ちが溢れに溢れ、その写真を保存し彼に何年ぶりかのメールをした。「これお前?」って。
「俺が4弦ベースなんて使うわけないだろ、忘れたのか?でもめっちゃ似てるなこれ」
ああ、こういう言い方されるから喧嘩してたんだな
とちょっと嫌なことも思い出しつつ、少しだけツイッターのDMでやり取りした。「調子どうよ?」くらいの。
「みんな結婚し始めて肩身狭いわ〜」「気持ちわかる〜」「お前はゲイだからだろ」
くらいの話でその日は終わった。
そのあと、先述の「あったかもしれないちょっとエッチな思い出」を友達とした。

それがおそらくキーとなったんだろう。
その日は特に体調悪いこともなく、ムラムラしているということもなく普通にいつもどおり寝たと思う。

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なぜか湖畔にいた。季節は秋と冬の境目くらいだったか。
二人で雑談していた。多分先述のメールの内容みたいなこと。
夢のシーンになった途端、明晰夢というわけでもないのだが夢という場所に降り立った感覚があり、「久しぶりに会ったけどやっぱこいつ笑顔かわいいな」とか思った。湖畔まで来ているのだから(夢的には)今会ったわけじゃないのだろうけど。
そのときに、水面を見ながら告げられた。
「お前のことホモだ〜とかからかってたけどさ、俺今彼氏いるんだよね」
多分俺はこのときムカついてたと思う。
学生時代は、俺がタイプじゃないとかそういう理由ではなく「男性だから」という理由でフラレていたわけだから、そこが崩壊している。ダブスタ。
じゃあ俺をフったのはなんだったんだよ。そういう気持ちがあったと思う。
「そんで、その人と結婚できればなって」
意味わからんかった。夢の世界では同性婚が成立している、とかそういうのをさて置いて、自分が好きだったやつが結婚するショック。それを真っ当に感じた。

夢特有の突然の場面展開。
大きめの車に乗って湖畔から離れようとしていた。
運転手がいて、運転手の友人が助手席に座り、後部座席に俺とその彼が座っていた。
自分はショックからか、彼の顔をボーッと見ていた。確か窓の外が綺麗な紅葉になっており、彼は窓の外を見ていた。
こいつが結婚、とかするんだな…とか思いながら、出会いとか好きだったことを思い出していた。泣きそうになっていた。
そのとき彼が振り向く。
いつもの彼なら「何見てんだよ」とツッコミをしてくるのだが、じっと見つめ返してきた。
そうか彼は思い出にいる"彼"ではなく、夢の中の"彼"なのだなと思った。
そのまま吸い込まれるように、でもただ触れるだけのキスをした。(ちなみに前の座席の二人はめっちゃお喋りしてて何も気にしていないようだった)
特に感想を覚えなかった。学生時代あんなに好きだった人とのキスだったというのに嬉しさは覚えなかった。
むしろ、これから結婚する人とのキスということへの罪悪感や、もっと前にしてくれたら運命変わったのかもしれないという後悔感などネガティブな感情が胸に膜を張っていてポジティブな感情が出てこれなかった。

(ここから夢特有のR-18展開です)

キスがキーとなったのか、彼はテントを張っていた。
触れる。ここは少し感動した。「エッッッッロ」みたいなのじゃなくて、探検家が遺跡を見つけたみたいな感動かもしれない。
耳元で「舐めていいよ」と囁かれた。
前の二人は談笑しながらドライブしていて後ろには気づいていない、というより高校の友人というのは知っているようで「二人でゆっくり喋りな」みたいなテンションだった。
薄いガラスのコップを洗うくらいの慎重さで、まさぐって、彼のモノを外に出した。
なんと、パイパンだった。
(記憶では彼は高校時代でお腹に毛があったのでおそらく陰毛もしっかり生えていただろう。キモい予想だが。)
(そんで俺は"パイパンなんてありえない党"の党首です。絶対にやめようね)
俺は驚いた顔で彼のほうを見る。
察したのか「彼氏の影響で…w」と照れながら笑う。
ここで俺はなにもかもやる気をなくした。舐めることも。触れることも。
そこまで意中の相手がいて、相手の色に染まっているなら、もう自分が手を出すのは下衆でしかない(前の段階で下衆ではあるが)
泣くほど悔しかった気持ちを覚えている。下唇噛み潰すんじゃないかと思うくらい、口を結んでいた。その顔を見て、低いトーンで「ごめん」と言われた。
そして。
「今、運転しているのが彼氏」

場面展開して、俺と彼が高校の時使っていた駅。
二人で共通している場所がここだから、きっと夢的にここになったのだろう。
自分ひとりで降りて、あとは電車で帰るということになった。
「もう会うことないかもな」と後部座席を立つときに彼が言った。
自分は「そりゃそうでしょ」と分別つく大人みたいな顔で答えた。
そして車を降りて

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そこで夢から覚めた。
起きたときはまず今何歳で、ここはどこなんだ、と純粋に疑問に感じた。あまりに鮮明で、俺は夢をよく忘れるタイプなのだが2日経った今でもこんなブログを書けるくらい鮮明に覚えている。自分の感情まで。
そのあと、感情がぐちゃぐちゃになった。
朝のタバコを吸いながら、「今は30歳で東京で働いててあいつは別にまだ好きとかでもないし特に連絡しまくってるわけでもない。今日は遅番」みたいに思考を整理していった。
でも彼が本当に結婚したら(日本では同性婚は成立してないしもちろんゲイでもないのでそのルートはないだろうが)こんな気持ちになるのかなと不安になった。多分もっと落ち込むだろうし。

夢占いで調べてみた。

昔好きだった人とキスする夢
昔好きだった人とキスする夢は、欲求不満なあなたの心理を意味します。欲望に流されやすい時期なので、どんな時も冷静さを忘れずに過ごしてください。

web ar 占い連載より

だ、そうです。
セックスするしかないってコトジャン!!!!!!!!!!!!!
誰か〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!1日1回セックスしませんか〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1

でもなんかエモくなったので先ほど「飲みに行ってみない?」とメールしてしまいました。
結果はどうなるかしらないけど。久しぶりに会えるかもね。

<11月7日 追記>

👍👍👍

続編↓


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